映画「デストイレ」1~3感想
※この記事は「推しコンプレゼン2023 Advent Calendar2023」17日目の記事です。
――トイレは、好きですか?
というわけで今日はみんな大好き「デストイレ」の1~3初見感想です!よろしくね!
ちなみにこの記事公開二時間前くらいに3のウォチパを終えたばかりなので撮って出しといっても過言ではありません。こういうのは鮮度が命!
知らない人向けに簡単な説明
そもそもこの映画何よ?という方がどのくらいいるかは分かりませんが一応説明。アメリカ制作のトイレをテーマにしたZ級ホラームービーシリーズです。説明終わり。
トイレでホラーがテーマだと「トイレの花子さん」なんかがそうですが、それとは毛色が全く違うということは頭に置いておきましょう。そして「Z級」。いわゆるA級B級と表現される映画評価の中でも異次元、最底辺を意味するのがこのZ級です。簡単に言えばヤバい映画ということですね。(感じ方には個人差があります)
デストイレには1~3、そしてザ・ファイナルと全部で4作存在します。Z級映画なのになんでそんなに続くんですか?と言われるとなぜかはよく分かりませんが、制作側のやる気がものすごいんじゃないでしょうか。たぶん。
ということでここまでがデストイレの簡単な説明でした。それではシリーズごとに感想書き殴り、行ってみましょう!
なお「ザ・ファイナル」は未視聴のため、そちらに関しての記述はありません。ご了承ください。
デストイレ
~あらすじ~
ベトナム戦争のさなか、ブレットのもとに弟がトイレで変死したという訃報が舞い込む。終戦後、失意のままに母国へと帰ったブレットは、弟の死の真相を知るべく彼が遺した家の調査を始める。ブレットはトイレに狂暴な悪魔がとりついてることを知り、ディングルベリー神父に悪魔祓いを依頼するが…
ベトナム戦争終結後なので映画の時代設定は1975年以降となります。随所に挟まれるネコちゃんがかわいい。
戦争の後遺症で精神を病み、悪夢を見るようになってしまったブレットですがこの辺の神父とのやり取りやフラッシュバックの描写は「ランボー」を彷彿とさせますね。ここだけ抜粋するなら非常に重い話になるんですがいかんせん主役はトイレなのでそうはなりません残念。
おならの効果音が最初から最後まで鳴り響いたり30年前の着メロのようなBGMが流れたり60分映画なのにインターミッションが途中で挟まったり炎のCGが雑すぎたりしますが一応お話自体はまとまって終わります。よくまとまったな!!!
中盤でブレットが言い放つ「トイレが俺を笑う」は名言だと思います。誰かこのテーマでSS書いて欲しい。
教訓:戦争は悪魔を喚び込んでしまうのでとてもよくない
ちなみにベトナム帰還兵は歴史的にも特別視される重要事項だったりもします。なので神父の言う「軍を退役して、君は全てを否定された」は史実に即したセリフだったりもするんですよね。この辺の設定はベタとはいえ上手だなあと思ったんですが話のメインはあくまでもトイレなので、ベトナム戦争を深く掘り下げたい人は初代「ランボー」を観ましょう。名作です。
デストイレ2 ~復讐の悪魔便器~
~あらすじ~
悪魔トイレとの死闘から数年。ブレットはF1レーサーに転身し、世界中を駆け巡っていた。今や成功者となりつつあるブレットだったが、ある悩みがあった。一人になると必ず幻聴 ―謎の放屁音― に襲われるのだ。そんな彼を悪魔便器祓い師であるマーカス神父が訪れ、ブレットに悪魔トイレとの戦いに戻るよう説得を試みる。首に大きな傷を負い、今もそこから流れ出る悪魔汁に苦しめられているブレットは神父の頼みを断ろうとするが…
冒頭5分が前回のあらすじ(という名の1の映像使い回し)から始まる2は、1よりも少し時代が進んだ1983年が舞台。
悪魔から逃れるためにF1レーサーとなったブレット、多分F1は速いから悪魔を振り切って逃げ切れるみたいな感じなんでしょうか。しかしながらこれ以外でF1レーサーとしての彼の活躍は特にありません。はい、トイレがメインなので…
今回はデストイレのテーマソングができた他に、バチカンから取り寄せた様々な小道具キリストグッズが出てきます。キリストって便利だね。
◆祝福されし便所紙(ホーリー・ペーパー):神の祝福を受けたトイレットペーパー。包装紙が十字架デザイン。
◆キリスト・ワイパー:聖なるトイレ掃除用ワイパー。便器が綺麗になる。
◆便器用精密悪魔探知機:悪魔の居場所を知らせてくれる。便器限定。
が、特に決定打となるものはありません。そもそも今回は「復讐」がテーマなので分があるのはデストイレ側なんですよね。
色々あって階段から転げ落ちた神父はそのまま帰らぬ人となり、ブレットは悪魔から逃れるように、しかし「トイレこそ俺の運命だ」と何かを決意したように再び各地を(神父の残した車に乗って)彷徨うこととなります。F1は???
教訓:悪魔は牽引トレーラーのようなものなので逃げても無駄 by 神父
ブレットが転身したF1ですが、この1980年代はF1が一躍ビジネス化した時代でした。主にテレビ放映権による収入ですね。それ以外にもターボエンジンの登場、アイルトン・セナをはじめとする新世代の台頭、安全性の見直しなどといった転換期でもあったのです。
ベトナム戦争の後遺症とF1による逃避がブレットの悲哀を際立たせますが、これはあくまでトイレの映画なのでF1に関する歴史を学びたい人は「フォード vs フェラーリ」を観ましょう。名作です。
デストイレ3 ~呪いの悪魔便器~
~あらすじ~
悪魔トイレとの壮絶な死闘により相棒であるマーカス神父を喪ったブレット。神父の無念を晴らすべく、彼は「超高性能トイレーダー」を開発。デストイレハンターとして世界を渡り歩き、世界中のデストイレと戦いを繰り広げる。その後、ブレットはデストイレの最初の犠牲者である弟が住んでいた家を売ることに。しかし、全ての元凶である「デストイレ・ジ・オリジン」が息を吹き返そうとしていた。ブレットはマーカス神父を復活させるべく、禁断の儀式を試みるが…
今回は時代設定の言及が特にありませんが、スマホが登場しているので少なくとも2007年以降…と思ったら途中で2における神父の没年が「2019年8月22日」と判明し、更にその1年半後という情報もすぐに分かるので3は2021年初頭が舞台です。ちなみに神父は1973年生まれなのでこれに合わせると2の時点(1983年)では10歳です。えーと……まあいいですかね!!別に!!!!
デストイレハンターになったとはいえ自分だけで悪魔に立ち向かうのは無理、と判断したのかブレットは神父を生き返らせ(て戦力にす)るべく墓地へ行き、墓の前でクソポエム古代の文書を読みスッポンを墓に打ち下ろすと理由は分からないが神父が復活したのでそのまま教会に居座る悪魔を倒しに向かいます。
十字架に見立てたスッポン、襲い来るトイレットペーパー、手からビームを出せるようになった神父…と様々な手に汗握る戦いを経てついに悪魔撃破に成功し、友情も芽生えた二人は「悪魔も倒したし海へ行こうぜ!」と久々のバカンスを満喫します。よかったねとなったのも束の間、トイレーダーがいなくなったはずの悪魔の反応を示し…という所で物語は終わりを迎えるのでした。実は終わっていなかった悪魔との戦い、これからどうなるのでしょうか…
という30分もかけずに終わりそうな内容が1時間くらいあります。ちなみに今回は合間のネコちゃんも貴重なインターミッションもどちらもありません。これから視聴する人は頑張りましょうね。
一応、トイレとの戦闘シーンはCGもSEもどちらも多くて派手で楽しいですよ!多分!
教訓:一人では無理だが一緒ならできる by ブレット
ちなみに予告PVのBGMはかの有名な「ディエス・イレ」なんですが、このディエス・イレはヴェルディではなくモーツァルトの方です。モーツァルト、有名な話ですが下ネタが超大好きという一面を持つのでデストイレとの相性は良いのかも知れません(詳しくは「べ―ズレ書簡」で検索してみてください)
実はあのクラシックの巨匠とも関係があったかも知れない!?デストイレですが、逸話が似ているだけで特に本編には絡まないしそもそもこれはトイレの映画なのでモーツァルトのルーツを見てみたい人は「トロンボーン・チャンプ」というゲームを遊んでみましょう。名作です。
いかがでしたか?
デストイレシリーズ、少しでも興味が湧いた人はぜひこの冬に鑑賞してみましょう!今ならアマプラで全シリーズ見放題ですよ!
それでは最後に「ザ・ファイナル」の予告でお別れです。ここまでお付き合いいただき、誠にありがとうございました!