Fediverse2023 映画噺

※こちらは「Fediverse Advent Calendar 2023」19日目の記事となります。

 アドベントカレンダーも残すところ今日含めてあと6日ですね!
 ついでに年末の足音も聞こえてきそうな感じですが皆様いかがお過ごしでしょうか。こんにちはクロすけです。普段はFediverseの片田舎にいます、よろしくどうぞ。

 19日目、本日は「今年観て良かった映画」をお送りしようと思います。Fediverseに関わっての一年間振り返りでも良かったんですが、他の皆さんも既に色々と言及されているので他の話題でもいいかな~なんて。ホスティングサービスをお借りしての自鯖作成話は夏頃に書いてたりしますので、興味のある方はこちらをご覧ください。

 映画、2023年に限らずここ数年で公開された作品の紹介となりますが、もし今後の生活を彩る一端になれたらこれ幸いでございます。気になったものがあったらぜひ手にとってみてくださいね。

 それでは行ってみましょう!…の前に。


🎦 ウォッチパーティーとは?

 まずはこの話をちょっとだけ。

 Amazon Prime Videoにはウォッチパーティーという機能がある、と知ったのはFediverseに来てからでした。他の方が有志イベントを行っていたのでそれに参加したり他の方の感想を聞いてみたり、こういう鑑賞の仕方があるんだ!と感心したものです。

 ウォッチパーティーは「誰かと一緒に観る」というのがポイントで、盛り上がるところでワーッとなったりツッコミを入れたり、エンディングで感想を言い合ったりと一人での鑑賞では手が届かないところを補完してくれます。
 自分の観測範囲内での話にはなりますが、参加者の平均人数は5~10人前後です。映画鑑賞が主目的なので観たい人が集まる!観る!パチパチパチはい解散~!な感じなのも良いところ。鑑賞後に感想投稿を投げたりもします。
 知ってる人がいないとハードルが…というのはありますが、その辺は良い意味で気を使わない雰囲気なので(映画鑑賞がメインだしね)気になる作品があったら思い切って参加してみても大丈夫じゃないかと。自分もそのクチで参加したのでイケます。たぶん。

 ウォッチパーティー以外でも実際に映画館で鑑賞したり一人で観たりと、前年よりも明らかに映画に触れる時間が増えました。これに関しては間違いなくFediverseに来たおかげだと思っています。主催してくださっている方々、いつもありがとうございます!

 というわけでお待たせいたしました!ここから映画の話です。
 それではどうぞ~。




ジョジョ・ラビット(2019)

~あらすじ~
 第二次世界大戦末期のドイツ、友人が少なく孤立しがちな少年ジョジョがイマジナリーフレンドのアドルフ・ヒトラーと共に日々を生きる映画。

 どういうストーリーだよとなるかも知れませんがこういうストーリーなので後は本編をどうぞとしか言えない。ともすればコメディ?ギャグ?と思ってしまいますが、こちられっきとした「反戦映画」となっています。
 戦争描写よりも市民の日常風景がメインとはいえ、戦争の爪痕はそこかしこに描かれています。それに加えてジョジョ唯一の親友、聡明な母親、面倒見のいい将校、見た目がデカくて威圧感のあるゲシュタポ、とある事情により出会うユダヤ人の少女、と登場人物が全員ひとクセふたクセありそうなのも特徴のひとつ。
 戦時下のドイツがどのような結末を迎えるのかは既知の事実ではありますが、その世界でジョジョが何を見てどう成長していくのか、その目でぜひ確かめてみてください。

 なお、こちらの作品は「囲われた空」という小説が原作です。大まかな登場人物は大体一緒ですが設定や展開は映画と異なっているので、興味のある方は原作もどうぞ。


とんかつDJアゲ太郎(2020)

~あらすじ~
 同名の漫画が原作。とんかつ屋の息子がフロアDJを目指し奮闘するお話。

 どういうストーリーだよと(ry とりあえず北村匠海と山本舞香がかわいいし伊藤健太郎はカッコいいし栗原類の髪型が途中でジェネリック昇天ペガサスMIX盛りになる。
 キャベツを刻む音はビートを刻む音なんだぜ~!みたいな感じで進行するのでそこは頑張ってついてきて欲しいんですが、お話としては綺麗にまとまっているし主人公・揚太郎の成長も実感できるし何よりラストがいい。観終わったらとんかつが食べたくなるそんな映画です。
 あと昨今の映画では珍しく誰も死なないし裏のないハッピーエンドなので余韻もバッチリ!劇中で使われる楽曲も粒ぞろいで音楽映画としての鑑賞もOKな一品です。というわけでとんかつ片手にぜひどうぞ。

 個人的には揚太郎の父親である揚作(あげさく)役がガチでフロアを沸かせたバブルガム・ブラザーズのブラザートムなのがイチオシポイントです。WON'T BE LONGはいいぞ。


異端の鳥(2019) R15+

~あらすじ~
 原作は自身もホロコーストから逃れた経験を持つイェジー・コシンスキの小説「ペインテッド・バード」。
 第二次世界大戦、ホロコーストから逃れた「少年」は疎開先で家を無くし、あてのない放浪の旅をすることとなる。行く先々で異物とみなされ様々な迫害を受けるも、少年は生き抜くために必死でもがき続ける…

 「首から下が土に埋まった少年とそれを見つめるカラス」というメインビジュアルが強烈なこの作品。あらすじを読んでピンときた方もいると思いますが、時代的にジョジョ・ラビットと同じなんですよね。立場の違いでこうも境遇が変わるのか…と嫌でも考えさせられる対象的な二作品となっています。
 異端の鳥で特徴的なのは全編モノクロであること、インタースラーヴィクという人工言語を使用していること、全体の総セリフ時間がわずか9分であるという3点。人工言語については「場所を特定させないため」という意図があるようです。
 セリフが少ない上に白黒なのでともすればサイレント映画に近いものがあるかも?とはいえこれをフルカラーでやったらそれはそれで絵的に耐えられるのかという懸念もありますね…あ、この映画3時間近くありますのでよろしくどうぞ。

 主演のペトル・コトラールはこれが初主演かつ初演技ということでそれも驚きなのですが、クランクインからクランクアップまでの二年間を完全な順撮りで行っているため彼の成長ぶりも同時に観れるというおまけつきだったりします。9歳が11歳になるわけですからね、途中であっ!背が伸びてる!と気づくかも知れません。
 そう、物語の始まりはまだ9才なんですよね~彼…それを考えるだけでもちょっとしんどいのでこちらのメイキング映像で癒やされてください。こっちは平和だよ!と書きたかったけど動画後半は上の予告そのままなので前半だけでもどうぞ。


SAND LAND(2023)

~あらすじ~
 鳥山明の同名漫画が原作。世界の大部分が砂漠と化し、「水」が貴重品となった世界でひとりの人間と二匹の悪魔が「幻の泉」を探しに行く冒険活劇アクション。

 これ原作初出2000年なんですね!?23年前!?という所にもビックリですが、鳥山明全開と言っても過言ではないロボ、爺さん、悪魔、クセの強い悪役がこれでもかと登場するのでDr.スランプやドラゴンボール初期のあの感じが好きな人はどストライクかも知れません。自分はどストライクだった人です。
 原作をうまくブラッシュアップしている上に結末が原作と違うため、もう物語を知ってるぜ!という人でも楽しめる内容だと思います。過激な描写もほぼないので小さなお子さんにも安心。

 時期的に「君たちはどう生きるか」「キングダム 運命の炎」「マイ・エレメント」…などといった大作と並ぶこととなり埋もれてしまった感が否めないですが、映画そのものは非常に楽しめました。アマプラ対象に来たらウォチパしたい作品のひとつです。
 原作は以下のリンクから試し読みができるのでよろしければ是非どうぞ!


キャラクター(2021) PG12

~あらすじ~
 ある日、殺人事件現場とその犯人を目撃してしまった売れない漫画家・山城圭吾は警察の事情聴取に「犯人の顔は見ていない」と嘘を付き、自分だけが知っている犯人を基にしたキャラクター「ダガー」を生み出す。ダガーを主人公としたサスペンス漫画は異例の大ヒットを記録するが、それを境に漫画の物語を模した殺人事件が実際に何度も発生し…

 原案・脚本が「MASTERキートン」「20世紀少年」といった浦沢直樹作品のストーリー共同制作者である長崎高志、監督が「帝一の國」で主演の菅田将暉とタッグを組んだ永井聡の完全オリジナル作品。最初から犯人が分かっているのでサスペンス…というよりは、犯人の動機や行動理由が終盤まで分からないまま進むのでどちらかといえばホラー要素の方が強めかなと感じました。はい、ホラーですよホラー。三回言いましたからね。
 ジメッとした空気感が日本のホラーという感じですが、その要になっているのは今作が俳優デビューとなったFukaseの演技かも知れません。得体の知れないサイコパス感がよく出ていて非常~に不気味ですよ。初めての演技でこれは凄いのでは?

 小説と漫画もありますが、全ての作品において展開と結末が違うという仕様になっています。気になる人は全部読んでみましょう。


首(2023) R15+

~あらすじ~
 戦国時代、織田信長が討たれた本能寺の変を中心に荒木村重の反乱~山崎の戦いまでを描いたバイオレンスアクション。「首」をめぐり、武将たちの思惑が入り乱れる…

 現在絶賛上映中のこちらの作品。ムービー内の「刀まんじゅう」は荒木村重の逸話として実際にあるエピソードです。
 北野映画といえばロードムービーである「菊次郎の夏」からエンタメに振り切った感のある「座頭市」、昨今の代名詞とも言える「アウトレイジ」シリーズなど色々ありますが、こちらの「首」は系譜としては「アウトレイジ」が一番近いかも知れません。暴力シーンこそ(アウトレイジと比べれば)少ないですが残虐描写・ゴア表現は当然のように存在するし妙に生々しいので苦手な方は閲覧注意レベル。
 ちなみにこのPVはかなり上手に編集されているので、その「閲覧注意シーン」が一切映っていません。やりよる…と言いたいところではありますが、この映像でダメそうと思ったらやめておきましょう。それか誰かと一緒に観に行きましょう。約束だぞ。

 で、ここまでの話だと戦国版アウトレイジなのか?と思われるかも知れませんがそれだと100点満点中の50点くらいです。グロいのはそれはそうなんですが本質は違うのです。おそらく。というわけでこちらのPVをどうぞ。


 

 クラシックの名曲「威風堂々」に最低の音乗せをしたファイナルトレーラー。戦場とクラシックは…合いますね!!
 人がバンバン死ぬし首は飛ぶし主要人物は最後まで何人生存できるんだというくらい命が軽く描かれますが、その横からギャグ要素が普通に乱入してくるので思った以上にアッサリ観ようと思えば観れてしまう不思議な映画。言うなれば人命が綿のように軽い風雲たけし城。プロによる本物の敦盛も見れるぞ!
 冒頭で「バイオレンスアクション」と書きましたが、どちらかといえばこれは「戦国エンターテインメント」だと思います。人の死をギャグに昇華する、北野武だからこそできる芸当かも知れません。

 「ジョジョ・ラビット」がコメディに見せかけたガチガチの反戦映画だとすれば、「首」は重々しい歴史映画の皮を被った戦国コメディでしょうか。立ち位置が真逆。
 とはいえR15+なので残虐描写はちゃんとあります。ギャグだコメディだと言ってはいますがそこは変わらないので、引き続きになりますが苦手な方はご注意くださいまし。


 以上、6作品のご紹介でした!邦画も洋画も満遍なく紹介できたかな~とは思います。
 2024年もいろんな映画が公開されたり配信開始したりしますが、今後も趣味の一環として楽しんでいきたいですね。それでは!






 あ、Z級映画ですか?
 先日推しコンプレゼン2023で書いた記事があるのでよろしければそちらをご覧ください。…トイレは好きですよね?


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