ルパン三世PART lllの音楽集を超久々に聴いたらPART lllについて語りたくなった。
自分は「新ルパン三世」(PART2)が終了する直前くらい中学生だった頃からルパンファンになったと自認している。その頃宮崎駿も知り遅れて「カリオストロの城」を観て感銘を受けたりした。
高校2年になり新しく「ルパン三世」が始まる事を知る。ファンになって初めて始めから観られる新シリーズにまさに指折り数えて初回放送を待ちに待った記憶がある。
初回放送第一話の作画監督は美形キャラでお馴染みあの荒木伸吾氏である。PART2とPART3の間ごろだったろうか荒木伸吾氏はイタリアとの合作「ルパン8世」を手掛けていた関係でお呼びがかかったのかと推測する。
PART2でもご活躍だった青木悠三氏のキャラクターを荒木伸吾が動かすと言うアニメファン的には注目の一話。
青木悠三キャラはこれまでのルパンと違い原作版「新ルパン三世」、当時レコードジャケットや映画のポスターでもお馴染みのモンキーパンチ描く所のルパンに寄せた面立ち。アゴも割れ気味。(シリーズ中割れてたこともあり)石川五ヱ門の髪もボブっぽくまとまり眉毛が太く、もみあげもあり…アゴもゴツい!
しかしその後そのデザインはシリーズ中何度もリニューアルされ後半は毎回違うのではないかくらいの変化を見せる。作画スタッフもおそらくルパンはどう描いても好きに描いてもいいんだと言う認識になっていたのではないかと推測する。シリーズ放送中に映画「バビロンの黄金伝説」が制作、上映されこれも青木悠三氏によるデザインだがTVとは異なる。
ストーリーのテイストも様々で印象に残っているのはPART2で監修を担当していた映画監督・鈴木清順氏が脚本を担当した第13話「悪のり変装曲」はシュールの極みで結局何なのかわからなかった。第30話「カクテルの名は復讐(リベンジ)」と言うサブタイトルで初めて「リベンジ」と言う言葉を知った。サブタイトルと言えばそれまでお馴染みだったタイプライターで打ったような表現ではなく普通に画面に表示。ちゃらっちゃらっちゃらっちゃらっちゃっちゃっちゃっ♪と言うBGMも使用されず音楽的には全くリニューアルした感じになった。
音楽はPART2に引き続き大野雄二氏だがシンセサイザーなど多用してキラキラ、クリスタルでシャープなイメージになったように感じた。レコード会社はこれまでの日本コロムビアからVapに移行された。以後しばらくテレビスペシャルの音楽メディアもVapが担当している。
しかしこのシリーズ、主題歌は中村佑介歌う「セクシーアドベンチャー」でありお馴染みの「ルパン三世のテーマ」は一切使われていない。制作が日本テレビからPART1以来再び読売テレビになった関係もあるのかもしれない。
PART3が始まった頃ワタシが住んでいた鹿児島県では平日から土曜日までPART2の再放送もやっている時期があり月曜日から土曜日の夕方までPART2、土曜日の夜PART3と週に7回ルパン三世を観られる時期があった。まさにルパン天国だ。程なくしてPART2の再放送は終わったが、「ルパン三世」シリーズと「いなかっぺ大将」はしょっちゅう再放送されていた印象だ。
PART3は全50話だが放映されていた期間は1984年3月から1985年11月とされている。50話だったら約一年で終わりそうなものだが何故8ヶ月も伸びたのか?それはプロ野球中継特に巨人戦による放送中止によるものである。シーズンになると2ヶ月くらいルパン三世を放送しなかった事もあったと記憶している。しかも最終回「原潜イワノフの抹殺指令」はついぞ鹿児島など地方では放送されず終了している。調べてみると最終2話は野球中継中止時用のストックとして作られた作品で特に最終回的エピソードではないとの事。
まだ東京ドームができる前で雨なら放送となる予定がかっちりしていなかった時代の話だ。
しかしルパンファンにしてみれば飛んだとばっちりでワタシはそれ以来アンチ巨人の仲間入りだ。(特にプロ野球に興味はない)
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