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コタンの口笛

ちょうど1年前、NHKの朝ドラで「なつぞら」というのがヒットしていた。その頃の投稿。

最近スーパーで買い物をしてる時などに
スピッツの「優しいあの子」という歌が
流れてくるのを耳にすることがある。


この歌はNHKの朝ドラの
「なつぞら」の主題歌なのだが、
僕はNHKは見ない主義なので、
つい最近までこの歌のことを知らなかった。


元々スピッツの歌は好きなので、
聞いてみたらいい歌だなと思った。


YouTubeで動画を探して見たり、
歌詞とコードを検索したりした。
すると2番の歌詞に
「だどりついたコタン」という言葉があった。


このコタンというのはアイヌの言葉で
おそらく「集落」というような意味だ。
「なつぞら」の大切な舞台のひとつが
北海道なのでこの言葉が使われているのだろう。


僕がなぜコタンという言葉を知っているかというと、
石森延男の「コタンの口笛」という小説からだ。
といってもこの小説を読んだことはなく、
成瀬己喜男が監督した
同名の映画を見たことがあるだけだ。


この「コタンの口笛」は
1959年(昭和34年)に映画化されている。
生涯に89本の映画を監督している成瀬己喜男の
77本目の監督作品である。
しかも6本しかないカラー作品のひとつだ。


ところがこの「コタンの口笛」
見られる機会が非常に少ないのだ。
おそらく内容が
アイヌ差別を扱っているためだと思われる。


2005年が成瀬己喜男の生誕100年の年だったのだが、
この年にNHKのBSや
日本映画専門チャンネルなどで
成瀬己喜男特集が放送された。


僕はその時に主に父に頼んで色々録画してもらい、
できる限りの成瀬の作品を
DVDで入手し、1950年以降の作品は
ほとんど手に入ったのだが、
「コタンの口笛」だけは入手できなかった。
成瀬己喜男の円熟期の作品だけに
とても惜しいと思っている。


でも一度だけ見たことはある。
高田馬場のACTミニシアターで
成瀬己喜男特集があった時に
見ているのだ。多分1992年頃だと思う。
これはちょっと自慢です。

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