リズムのズレ

日曜日の朝、
なんとなく、早く目覚めてしまって、
パソコンがたちあがるまで、
机の前でボーッとしていたら、
外は雨が降っていて、
いつのまにか、
パソコンがたちあがっても、
雨の音を聞いていた。

日曜の朝で、雨が降っていて、
別にもう一回寝てもいいし、
これから何をしようかな、と、
考えてもいいし、
それでも一番やりたいことは、
このまま何もせずに、
雨の音を聞いていることなんだけど、
なぜか、おとなしく、何もせずに、
ただ雨の音を聞いていることができない。

ふと気がつくと
何かしないと時間がもったいないとか、
何もしないなら、
せめて寝て身体を休めたほうがいいとか、
そんなことを考えていて、
いつのまにか、雨の音を聞いて「居る」ことは、
「何もしていない」ことの範疇に入ってしまっている。

そうしているうちにも、雨の音は、
強くなったり、弱くなったり、
もしかしたらこれが自然のリズムなのに、
僕は自然のリズムを忘れてしまい、
自然のリズムに、
同調できなくなってしまっているのか?

いや、人間の生活リズムだって、
自然の中で生まれたリズムのひとつであって、
その「人間のリズム」が、
雨の音や波の音や風の音や、
焚火の炎のゆらぎなどの、
「別の自然のリズム」を、
受け容れにくくしているだけのことなのだ。

リズムのズレの中で、僕は、
右に行ったり、左に行ったりして、
軽いめまいを感じながら、
どちらのリズムとも一致しない、
自分のリズムで生きている。

注:BGMはベルベットアンダーグラウンドの
「Sunday Morning」でお願いします。

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