トンネルの怪談
これは2年前、2019年の3月のこと。
ネットで知ったのだが、宮崎勤事件について、
ちょっと気になることがあり、
そのことについての話が
収録されているDVDを探したら、
近所のツタヤにはなく、
ツタヤディスカスで取り寄せて、
やっと届いたのでさっそく見た。
どういう話かというと、
稲川淳二が心霊ロケで
ある心霊スポットに行ったところ、
同行したタレント(ジャニーズのアイドル)が気分が悪くなり、
その心霊スポット(あるトンネル)について、
後に調べたら、
実は宮崎勤も心霊マニアで、
過去にそのトンネルに行ったことがあり、
そこで「幼い女の子を殺さなきゃ」
と思うようになったと
警察で供述していたという話である。
その話が稲川淳二のDVDで語られているのだが、
稲川淳二の怪談のDVDは
ものすごい数が出ていて、
タイトルも似たようなものが多く、
やっと現物に行きあたったのである。
僕はさっそくそのDVDを
今は使っていない2階の部屋で見たのだが、
うちの奥さんは用事で出かけていて、
一人で部屋の明りを消して
見たのだが、昨夜は風が強く、
窓がガタガタいったりして
かなり怖い思いをした。
ついでに借りた稲川淳二さんの別のDVDに
「犬鳴峠」という話が入っていて、
犬鳴には何回か行ったことがあるから、
リアルに情景が想像できて怖かった。
犬鳴峠(いぬなきとうげ)というのは、福岡市から、筑豊地方(飯塚や田川のあたり)に山越えをしていく道の途中にあり、現在使われているのが第3犬鳴トンネルと呼ばれているトンネルで、そのトンネルの少し手前から細い山道を登って行くと、件の犬鳴トンネル(第2トンネル)があった。僕が大学生の時(1980年代の終わり頃)には、すでに第2トンネルへの道は通行禁止になっていたが、第2トンネル自体は通行可能で、僕は数回車で第2トンネルを抜けたことがある。1988年に起きた犬鳴峠殺人事件によって、第2トンネルは完全に封鎖され、トンネルの出入り口には大きなコンクリートブロックが積まれて、全く行き来できなくなっているが、それでも現在でも心霊スポットとして有名で、コンクリートブロックを乗り越えて、徒歩でトンネルを横断する無謀な若者もいるらしい。
犬鳴峠殺人事件というのは、飯塚のあたりに住んでいたヤンキー少年たちが、仲間の一人をリンチして遺体にガソリンをかけて焼いたという凄惨な事件で、足立区女子高生コンクリート詰め殺人事件や、名古屋アベック殺人事件などの凄惨な事件が頻発した時代の事件のひとつだ。
宮崎勤に関する怪談のトンネルは東京都にある吹上トンネルという有名な心霊スポットだ。
ちなみに現在使われているのが第3犬鳴トンネルで、封鎖されたのが第2犬鳴トンネルと呼ばれているのだが、その更に上、車では行けない山道に、第1犬鳴トンネルがあるという噂も地元には流れていた。このトンネルは朝鮮から強制連行されてきた、肉体労働者が手掘りで掘ったという伝説のあるトンネルで、そちらのトンネルの怖さは第2トンネル以上だと言われているが、筑豊地方にはこのような噂が各地にある。小野不由美の「残穢」の大元となった炭鉱事故も筑豊地方で起きている。
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