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同窓会で不意打ちスピリチュアル

これは7年前、2017年にFacebookに投稿した文章です。

不意打ちスピリチュアル その1

昨日は中学校のブラスバンド部の同窓会だった。
それこそ中学卒業以来、
30数年ぶりに会う後輩なんかもいて、
なつかしかったのだが、
実は僕は中学から高校にかけての記憶が、
あまり詳細に思い出すことができない。
その理由について、
同級生の一人がこんな話をしてくれた。

その女性(Tさん)は、保育園の頃からの出来事を、
事細かに覚えていて、次から次へと話すので、
「すごいね」とみんなに言われていたのだが、
「こんな私が、どうしても思い出せない
記憶があったっちゃんね」と言った。

それはかなり特殊な話だったのだが、
Tさんは、約26年間に渡って、
ある男の人と3回も、別れたり、
また付き合ったりを繰り返しながら、
付かず離れずの関係を続けていたという。

しかも3回目は数年前で、
Tさんはすでに別の男性と結婚していて、
子供も二人いた。

更に26年間の交際のお相手の男性は、
ブラジル人で、3回目の交際はメールによる、
遠距離恋愛だったというのである。

もちろんTさんは、日本在住の日本人である。
26年間の間のどの時期かは、Tさんの話からはわからなかったが、
Tさんは、3年分のそのブラジル人男性に関する記憶が、
どうしても思い出せなかったのだそうだ。

そこでTさんは、ヒプノセラピー(催眠療法)で、
過去世の記憶まで遡って、
その男性との関係を知ったのだと言う。

その男性とTさんは過去世で兄妹で、
兄妹喧嘩をした時に、
男性が脅しのつもりで銛(もり)を
Tさんにむけて突き出したら、
Tさんの胸に刺さってしまい。
Tさんは亡くなってしまった。

男性はその事を大変後悔しており、
その未練が二人を引き合わせたし、
お互いに魅かれ合って、
交際するにも至ったのだが、
結局は過去世のトラウマから、ある程度の関係から
先に進むことができずにいるということなのだそうだ。

その真相(?)を知ることができて、
その男性への執着も取り除かれていったという。
つづく

不意打ちスピリチュアル その2

実はこのパターンの話は、
前世療法の本などによく出てくる、
ありがちなストーリーなのだが、
Tさんが何かの本で読んだ話を、
アレンジして僕に話したのではないと思う。

少なくともTさんは、
ヒプノセラピーによる前世療法は、
受けていると思う。

その中で浮かびあがってきた過去世の記憶(?)は、
もしかしたら本当にあったことではなくて、
Tさんの無意識下の願望が、
形を変えて現れた物語なのかもしれないし、
療法士が誘導して、
そのような記憶を捏造しているのかもしれない。

僕にも目に見えない世界のことについて教えてくれる、
Yさんという先生がいるのだが、
Yさんは、前世で行動を共にしていた人が、
次の人生でも出会う可能性はあまりないと言っている。

しかし例外もあって、そのような縁は、
「くさり縁」といって、生まれ変わっても、
鎖のようにつながっているのだそうだ。

だからTさんの話は、本当とも嘘とも、
僕には判断つかない。

僕はYさんから直接聞いた話なら、
ある程度自信を持って書くことができるのだが、
それ以外の人から聞いた話には、
むしろ懐疑的に接するのだ。

それは、いつも買っている、
馴染みの八百屋さんのようなもので、
そこのお店に置いてあるものなら信用できるけど、
初めていくお店で、
「これは無農薬有機栽培ですから」と言われても、
「本当かなあ」と、ちょっと、
疑心暗鬼になってしまうような感情と似ている。

Tさんの療法士さんが、
Tさんを信用させ、Tさんから、
長期的に治療費を引っ張り出すために、
巧みに嘘をついているのかもしれないし、
療法士さんには悪意はなく、
本当に正しいやり方だと信じて、
結果的には間違った処方をしているかもしれないし、
Tさんがなんとか自分の執着に終止符をうつために、
無意識の中からこういう物語を生み出しているのかもしれないし、
あるいは全部本当のことかもしれないし。

つづく

不意打ちスピリチュアル その3

こういう科学的に証明できない事柄は、
聞いた本人がどう受け止めるかにかかっている。

もちろん真偽を忖度(そんたく)することだけが目的ではなく、
その物語をもとに、自分の中で、
どういう結論を下すかということの方がむしろ大事だと思う。

僕は、自分が中学や高校の頃のことを、
なぜあまり思い出せないかということも、
何か過去のトラウマのようなものと、
関係しているかもしれないと思った。

実は数年前から、高校の同級生の方々が、
同窓会などによく誘ってくださって、
その集まりに参加していく過程で、
高校卒業以来初めて思い出した記憶もいくつかあった。

そして僕の高校の頃の精神状態には、
かなり問題があったようだなと思った。

高校時代の同級生で、
唯一わかり合える存在だと思っていた友人が、
10年ほど前に死んでしまい、
僕と高校時代の思い出の縁は、
もう切れてしまったと思っていた頃、
同窓会役員の方々のおかげで、
かろうじて僕の蜘蛛の糸はつながった。

その細い糸をたどって登っていくと、
今度は中学時代の同級生たちが待っていてくれて、
昨夜の同窓会で会うことができた。
中学時代の僕は、高校時代ほどはひどくなかったようで、
ひとつ後輩の人達までが、僕のことを覚えてくれていて、
むしろ好意的な記憶として僕のことを語ってくれた。

しかし申し訳ないことに、
僕はその後輩たちのことを、
ほとんど思い出せないのである。
「紀川さん、○○が××だったじゃないですか」
と言われて、確かにそうだったことは思い出せるのだが、
その時にその後輩と一緒にいたという記憶が、
まったくないのである。

かなりの重症なのではないかと思った。
人として欠落し過ぎている。
病気なのか?、精神疾患なのか?、
わからない。

どうすればいいのかもわからない。
ただわかったのは、
僕はそれほど彼らに嫌われてはいない。
むしろ好かれているくらいである、ということだった。

つづく

不意打ちスピリチュアル その4

僕は中学一年の二学期に、
福岡県春日市の中学校に転校してきた。
幼稚園の時、小学校の時、
そして中学の時と、三度目の転勤(転校)で、
その度に自分を取り巻く環境がリセットされることに、
いい加減うんざりしていた。

前の学校でブラスバンド部に所属していたので、
半強制的にブラスバンド部に所属させられる形になり、
そこで先輩から酷いいじめに遭い、
アルトリコーダーで気絶するほど殴られたりした。

高校の時にも父親の転勤があることは決まっていたので、
僕は転校させられなくて済むために、
校区で一番偏差値の高い高校に進学することにした。

しかしその時点では僕の偏差値が足りなかったため、
担任から、「絶対に受からないから、
絶対に受けるのはやめろ」と言われた。

それでも僕は、「いえ、僕は、
あそこの高校を受けて、受かりますから」
とかたくなに言い張って、担任からは見離された。

結局僕はそこの高校に合格したのだが、
そのことを僕に伝える担任から、
「あなたのような人に、
あそこの高校に合格されたら困るのよ、
私たちのしている進路指導の意味がなくなるから」と言われた。

僕のクラスからそこの高校を受験したのは僕一人で、
当然合格したのも僕一人だった。

僕は誰かに祝福してもらいたくて、
一年の時に担任だった先生と、
理科の先生に合格を報告したのだが、
二人ともすでに知っていて、
そして二人とも祝福してくれなかった。
どうも職員室の統一見解らしかった。

僕はそのことで軽い人間不信になり、
高校入学後は、諸事情から重い人間不信になった。

そして今に至るわけなのだが、
そんな高校合格から高校入学までの間に、
僕はブラスバンド部の後輩全員に、
手紙を書いていたらしい。

その手紙には、「来年は君たちも、
高校受験のことで苦労するかもしれないけど、
くじけずに頑張ってね」的なことが書いてあり、
僕が小学校の遠足の時にたくさん見つけて、
押し花にしていた四つ葉のクローバーが、
一枚ずつ入っていたらしい。

昨日来ていた三人の後輩が、
全員そのことを覚えていて、
別々のタイミングで、僕に三回その話をしてくれた。

「紀川さん、
僕に四つ葉のクローバーを送ってくれましたよね」
と、最初はなんのことだかわからなかったのだが、
二回目、三回目と聞くうちに、
だんだんその頃のことを思い出してきた。

そうか、僕は、小学校の頃には、
四つ葉のクローバーを摘んで、
押し花にするくらいの、
素直で純朴な子供だったのか。

そして中学の頃には、
後輩一人一人に手紙を書くくらいの、
優しい先輩だったのか。
それが高校の頃には・・・・
そして大学の頃には・・・・
社会人になってからは・・・・
離婚して・・・・
再婚して・・・・
転職して・・・・
今はこんな風だけど、
俺もそれほど救いようのない人間でも
ないかもしれないな、と思うことができた。

高校の同級生や後輩のみなさんと
中学の同級生や後輩のみなさんの、
連携プレーのおかげで、
少し自分のことを見直すことができました。
ありがとうございます。

おわり

これが2017年の投稿で、当時の僕の霊能師匠だったYさん、
山村道子さんは2022年にお亡くなりになった。
僕はまだ自分の生まれた意味を追い求めています。


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