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大久野島に飛び交う人霊

この写真は2008年頃、広島県にある、
大久野島という島で撮ったものである。

この時は仕事で愛媛県松山市に住んでいて、
愛媛県と広島県は海で隔てられてはいるが、
お隣りの県にあたり、愛媛県の今治市と広島県の尾道市は、
しまなみ海道という橋でつながっていて簡単に行ける。

僕はバイクで出かけて松山の自宅から日帰りで行ったのだが、
愛媛県にある大三島からフェリーが出ていて、数百円で広島まで渡れた。
その、フェリーの中間地点、
愛媛県と広島県の間にあるのが大久野島である。
大久野島は別名毒ガス島、あるいはうさぎ島とも呼ばれていて、
第二次世界大戦中は地図から消されていた島である。

この島はかつて軍に接収されて毒ガス研究所が設置されており、
今でも毒ガスの実験用に飼われていたうさぎが、
逃げ出して繁殖して島中に大量に生息している。
ちなみに森村誠一の「悪魔の飽食」に出てくる、
731部隊が使用していた毒ガスはここの島で作られたと言われている。

なぜ僕がこの島を訪れたのかというと、
当時松山のNHKでディレクターをしながら、
こっそりと自主制作映画を作っており、
その映画のロケ場所を愛媛県や長崎県や大分県で探していたのだ。

廃墟というのは映画の舞台として、
もしもセットを作るならもの凄い大金がかかるくらいの、
優れた美術的退廃感があるので、
廃墟で撮影するとてっとり早く映画の世界観が作れるのだ。
というわけで絵になる廃墟を探して、
その日は自宅から大久野島まで行ったのである。

大久野島には今でも人は住んでおらず、
国民休暇村のホテルが存在しているのみで、
夜間はそのホテルの宿泊客以外は立ち入れなくなっている。

大久野島に上陸してフェリー乗り場の人に、
「この島には泊まれないからね、
大三島行の最終フェリーは〇〇時だよ」と言われたが、
「最悪は野宿すればいいか」と軽く考えていた。

それで大久野島の中の何ヶ所かで写真を撮り、
この写真を撮った時はもう日が暮れかけていた。
この建物は軍がこの島を接収していた時に、
島全体に電力を供給していた発電所の跡で、
すっかりカラッポの廃墟になっていた。

この場所以外でも何ヶ所か写真を撮っていて、
後で写真を確認するとあちこちでオーブが写っていた。

この写真に写っている発光体を確認したのも、
後になってからのことである。

それから数年後、
能力者のちかみつさんの鑑定を受ける時、
この写真を持参したのだが、
「写っているのは人霊ですね」と言われた。





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