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松原タニシの「恐い間取り」

松原タニシは事故物件住みます芸人として有名だが、
その松原タニシの著作「恐い間取り」についてかつて書いた文章です。

まず松原タニシが住んだ最初の事故物件は、
これがおそらく最凶の物件だったのではないかと
タニシ自身も言っている。

そのマンションでは十数年前に
ある凶悪な殺人事件が起きていて、
その事件の犯人はすでに死刑が執行されている。

しかも20代でである。
20代で死刑が執行された例は
日本では数件しかない。
それくらい凶悪な犯行であった。

僕は色々ネットで調べて、
その犯人が山地悠紀夫という男で、
事件を起こしたのは22歳の時、
しかもそれ以前に16歳の時に、
実の母親を金属バットで撲殺して
少年院に服役していた。
そして25歳の時に死刑が執行されている、
ということを知った。

事件関連の記事を読んでいて、
心臓がバクバクしてきた。

しかも松原タニシによると、
そのマンションは事件がきっかけで
事故物件になったわけではなく、
事件が起きる以前から
いわくのあるマンションだったらしい。

松原タニシの知り合いの加藤という芸人が、
その事件が起きる前に
そのマンションに住んでいて、
当時付き合っていた女性が、
加藤の家に遊びに来る度に
実家で母親から
「あんた幽霊連れて帰ってくるのやめなさい」
と言われていたそうである。

その後加藤は3年連続で
M-1グランプリの準決勝に残ったのだが、
3年連続で敗者復活戦の当日に
マンションの前でひき逃げに遭い、
ついに引っ越しを決めた。

その後山地が事件を起こし、
ニュースを見て、現場が、
かつて自分が住んでいた
マンションだったと知ったそうである。

小野不由美の「残穢」を思い出した。
少し話がそれるが、江東区神隠し事件の犯人星島貴徳は、
「残穢」の舞台になった土地に住んでいた可能性があると、
「残穢」には遠回しに書かれている。

「残穢」が映画化された時、
主人公の小野不由美さんの役を演じたのは、
その後謎の自殺を遂げた竹内結子さんだった。

そして松原タニシが
3軒目の事故物件を探している時、
大阪の事故物件の二大巨頭、
「美人姉妹殺人事件」と
「2児餓死事件」の
餓死事件のあった方のマンションで
空き部屋の募集を見つけた。

ちなみに二大巨頭のもうひとつ、
「美人姉妹殺人事件」のあったマンションは、
タニシが最初に住んだ事故物件だ。

早速不動産屋に問い合わせると、
「ああ、パカパカマンションですね」
と答えがかえってきたそうである。

そのマンションは各部屋の玄関のポストが、
勝手にパカパカ開くことで有名で、
不動産業者の間では、
子供の幽霊のいたずらだろうと言われているそうだ。

タニシは内見もせずに即契約したそうだが、
なんとそのマンションは
事件の起きたSマンションⅡではなく、
事件とは無関係のSマンションⅠだったそうだ。

しかしタニシの知り合いで
SマンションⅡの、
しかも事件現場の隣りの部屋に住んでいた、
芸人のK君は約一年後に自殺しているので、
タニシは守護霊に守られて、
マンションを取り違えて契約したのかもしれない。

大阪2児餓死事件の犯人下村早苗は、
風俗嬢をしながらホストクラブに通い、
育児放棄の果てに二児を餓死させた。

というわけで松原タニシの本から
二件のエピソードを紹介しただけですが、もうお腹いっぱいでしょう?

全48個あるエピソードから、たった2つ紹介しただけなのに、
充分禍々しいのでこれで終わりにします。

ちなみに「恐い間取り」は今は3冊目が出ています。


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