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小賢しい女

ドラマにもなって大ヒットした
「逃げるは恥だか役に立つ」では、
主人公のみくりさんは
「小賢しい女」と呼ばれている。


昔福岡周辺のいくつかの大学の映研に声をかけて
合同上映会をしたことがあって、
その参加大学のひとつ、
当時は九州芸工大と呼ばれていた、
今では九州大学に吸収併合された大学の映研の部員の人が、
ちなみにその人は女性だったのだが、
全体会議のレジュメの中で、
「製作と制作という表記が
サークルによってバラバラに使用されていますが、
製作というのは工業製品などを作る時に使用する言葉なので、
表記は制作に統一した方がいいと思います」
というか、こんなソフトな、謙虚な表現ではなく、
もうちょっと「そんなことも知らないんですか?」
というような小生意気な感じの表現で、
みなさんの間違いを正してくださっていたのだが、
智に働けば角か立つとはまさにこういうことで、
その女性の有り難い提言は完全にスルーされていた。
その学生の映研の連合会は、
この芸工大の他に、同じ国立大である九州大、
僕の出身校である西南学院大や九州産業大、第一経済大、
また福岡女学院や筑紫女学院など女子大も参加していたのだが、
それぞれの大学にそれぞれのカラーがあり、
そのカラーの表現方法も独自のもので、
芸工大のサークルのカラーは他のサークルから見れば悪目立ちしていた。

のちに芸工大出身の別の女性と一緒に仕事したことがあるが、
この人も同じように悪目立ちしていて、
僕はつき合いきれなくてその仕事を辞めた。

ちなみに僕はフリーでやっていたディレクターの仕事を
会社として法務局に登録する必要が出た時に
あえて意図的に会社の名前を福岡映像製作所とした。

工業製品のように
映像ソフトを製作する会社という
メッセージを込めたネーミングだった。

まあ悪目立ちしていたあの女の子、
言動も可愛げなかったし、
ご面相もあまり可愛くなかったので、
その後の人生で果たして幸せになれたか心配である。

しかし今はルッキズム否定の世の中、
こんな発言は剣呑、剣呑。


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