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【年末年始救急あるある】酔っ払い患者への対応

年末年始は忘年会や新年会で酩酊患者の救急搬送も増えますよね!

今年は久しぶりの行動制限のない年末年始で、飲み慣れていない人の搬送も増えている印象です。

酩酊患者への救急外来での注意点についてまとめました!

飲酒時の行動は予測が困難

酩酊患者への看護実践についての研究によると、飲酒時の行動は予測困難であり、理解力の低下による対応困難や院内での迷惑行為があるとされています。
突発的に動きトイレに行こうと点滴を抜いたり、「帰る、治療するな」と医療者に暴言を吐いたり、その場で嘔吐や放尿・・なんてことも。

付き添い者も酩酊している

当然ですが一緒に飲んでいたので、付き添いの友人や家族もお酒を飲んでいることが多いです。
場合によっては待合室で具合が悪くなったり、寝込んだり、暴れることもあります。

治療の同意が得られない

帰りたいと強く訴えたり、検査や治療を拒否するケースも多くあります。
酩酊も含めた意識障害の患者には緊急性がある場合を除いて自己決定権に基づいて治療の同意を得る必要があります。
なので、無断で検査や点滴はできません。

かといって、酒に酔って治療を拒否するからとそのまま帰すわけにもいきません。
酔いが覚めてから本人を説得して採血などの検査を行う場合もあります。

警察には酩酊者を保護する義務がある

『警察官職務執行法3条』や『酒によって公衆に迷惑をかける行為の防止等に関する法律3条』によると、警察は酔っ払った人を保護しなければならないと書かれています。
家族や身寄りがなく、一人で帰宅するのが難しい場合は警察にお世話になるケースもあります。
いつもご苦労様です。

点滴にはお酒を覚ます効果はない

点滴は脱水を補正するだけで、酔いを覚ます効果はほとんどないとされています。
逆におしっこをしたくなり、ベッドを降りようとして転倒したり、
間に合わずにその場で・・・なんてことも。

緊急度の高い疾患が隠れている可能性も!

一番怖いのはこれです。
単純酩酊だと思っていたら低血糖や脳卒中など緊急性のある意識障害が隠れているケースが稀にあります。
特に実際に飲酒しているケースでは症状も臭いもアルコールで隠されているので、医療者側にもバイアスがかかり治療が遅れる可能性もあります。
先入観を持たずに診療・看護にあたる必要があります。

悪いのは患者さんでもお酒でもありません。
でも、命に関わる重篤な患者さんが救急搬送されている中で、目の離せない酩酊患者さんに看護師が一人つきっきりになってしまうこともあります。
救急搬送されるような飲み方はせず、
楽しく飲んでいただければありがたいです。

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