Earth dayに私が伝えたいこと🌍💗
未来のためのデザインとはどんなものでしょう?
なぜ、未来のためのデザインが大切になるのか?
プロダクトの環境や経済への影響の80%が設計の段階で決まると言われています。
デザインする工程までが環境に優しいプロダクトを作るカギを握っていることになります。
未来に向けたデザイン?環境に配慮したデザイン?いわゆるサーキュラーデザインと言われているデザインとは一体どんなものでしょうか?
私は、3つ軸で、サーキュラーデザインは定義しています。
①最小限の廃棄物
②耐久性
③循環性
①最小限の廃棄物
まず、廃棄物を最小限に抑えるためのデザインとはなんでしょう?
テキスタイルのサプライチェーンの過程では、大量の繊維の廃棄物が発生します。
そこで、デザインする工程では、2つの方法で廃棄物量を抑えることが可能になります。
1. 廃棄物が出にくい効率的なデザイン戦略を適用する。
- 例えば、廃棄物ゼロパターンの技術を取り入れる。
あるいは高度な技術的ソリューションを使ってオンデマンドで生産することもできます。
または3Dモデリング技術を使用して製品を開発する。
2. デザイナーは、既存のテキスタイルの廃棄物の流れを調達し、再利用する。廃棄されるはずだったテキスタイルをリサイクルすることによってバージン生地の必要性を減らせます。
②耐久性
耐久性を考慮したデザイン
2000年から2014年の間に、60%も衣類の購入量が増えているにもかかわらず、その洋服を着る期間が半分になっています。ファストファッションの台頭により、消費と廃棄のサイクルが速くなってしまい、耐久性よりもワンシーズンで使い捨てするようなファッションスタイルがトレンドになっていました。
デザイナーが設計の段階で長持ちするデザインすることに価値を見出しにくくなり、
新しいトレンドを絶えず生み出すために耐久性が重視されにくい世の中になっていました。
トレンドが目まぐるしく変わる中、ワンシーズン着回せるような流行りの服をできるだけ安く買うことが目的になってしまった消費者も多くいるかと思います。
衣類の寿命を9ヶ月伸ばすだけでも排出される二酸化炭素、水、そして廃棄物の量を20~30%減らせます。
では、どのようにして耐久性を考慮した設計すればいいのでしょうか?
高品質の素材を使うか、仕上げや構造を工夫することが大切になるでしょう。
トレンドに左右されず、時代に左右されないスタイルとフィット感を確保すること。
品質を担保し、長く使え、着まわしが効くベーシックなアイテムをデザインすることも必要になってきます。
とはいえ、耐久性は品質だけではありません。
感情的な価値も重要な役割を果たすことがあります。
私も母から譲り受けたコートを今も大事に着ています。
大切な思い出と共に記憶された衣類は新たな価値を生み出します。
また、店員さんと意気投合し、一緒に選んでくれた洋服、旅行先で思い出の品として購入した衣類はただの衣類ではなく、思い出の一部として大事にする人が多いと思います。
デザイナーの思いや、ストーリーを盛り込んだ洋服は、人の思いを運ぶラブレターと私は捉えています。人と人を繋ぐツールとして衣類を活用できれば、ワンシーズンで使い捨てされるような事態を避けられるかもしれません。
誰がそんな思いでこの服を作っているのか、大量生産大量消費の世の中では見えづらいと思います。作っている人の顔や思いが感じられたら、着る人の服との向き合い方も変わると信じています。
③循環性
第三に、リサイクル性を考慮したデザイン。
製作の初期段階であるデザインの過程で、廃棄された後のことを考えるのは難しいかもしれません。衣服のどの部分にダメージが出やすいか、その部分を簡単に交換できたり、修理しやすいように設計することが必要になります。
修理、リサイクルがしやすいデザイン、アップサイクルしやすいシンプルなデザインを初期段階でできれば衣類の寿命を格段に伸ばせると思います。
例えば、着物は長方形の生地で形成されていることが多く、アップサイクルがしやすいです。着物は生地も高品質なため、次世代にも受け継がれることができます。形を変え、デザインを変え、用途を変えながら、服に新たな命を吹きかけることが可能になります。
言い換えれば、着物などの衣類は、デザインを変え、第二の人生を楽しむことができます。
デザインから変えることや、消費者も購入する際に少しでも長く着回せる服を選ぶことによって環境への負荷を確実に減らすことに繋がります。
小さいことかもしれませんが、不要になった服はゴミではなく、大切な資源であるということを忘れず、そんな思いを持っているブランドさんやお洋服を着て行きたいです。