地獄の沙汰
「こんなのただの飾り」
そっか。じゃあ今すぐどっかにぶん投げてよ。
そんで、何も無くなったその指ぶった切ってわたしが食べるから。
寝ても覚めてもきみのことばかりかんがえてるよ。
あの頃よりも強めに狂ってる。
あの日、わたしは言ったよね。
死んだら、地獄の門の前でちゃんとまってるからそこでまた会おうって。
死後の世界なんてないよ、死んだらおわりってきみは言ったね。
そうだね。死んだ後のことを考えても仕方ないよね。
でも、地獄ってやっぱりあるみたい。
毎日もがいて苦しんで、終わりが見えない。
きみから連絡が来ると、光が差したように心が満たされるのに、すぐまた苦しくなる。
これに地獄以外の名前をつけられるなら教えて欲しいよ。
いつか、終わりがくるのかなぁ。
いつか、忘れられるのかなぁ。
いっそのこと、ないかもしれない地獄できみをまっていたいよ。
きみにも寝ても覚めてもわたしのこと考えていて欲しい。自分の選択を後悔し続けて欲しい。
死んでも忘れないでね。
どう?ちゃんと今、わたしとおんなじ地獄に落ちてる?
本当の地獄でまた会えたら、木の上から声をかけてあげる。
きみを思ってここまで来たのに、どうしてここに来て抱いてくれないの?って。
*50日目
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