stella

バンドマンだったら、曲にして昇華させたい思いを バンドマンじゃないから、文字にして昇華させようとおもう

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バンドマンだったら、曲にして昇華させたい思いを バンドマンじゃないから、文字にして昇華させようとおもう

最近の記事

Don’t make me dream of you.

わたしの夢を見て。 何度言ったかわからない。 今すぐ会えないなら、せめて夢の中で会いたいと思ったから。 きみはちゃんと夢でわたしに会ってくれた? わたしは何度も夢できみに会ったよ。 現実の追体験や、夢の中だけのことも。 最近は、おかしな話で、夢で会いたいと思ってたのに、目が覚めると死んでしまいたい気持ちになる。 きみはどう? 今日は最悪だったな。 きみに会えたのに、ずっと苦しいままだった。 寝ては覚め、寝ては覚めを繰り返し、その間ずっと。 もう夢なんか見たくないって思

    • earth,ashes,dust

      ひとりじゃさみしい? さみしくないよ。人間なんて死ぬ時はひとりだもん。 わたしは悲しいだけ。きみがわたしをないものとして歩んだ時間が。 よくわからないけど、多分きみはひとりになるのが怖いんだね。 過去のあの人が原因かな?それとも違うあの人かな? まぁ、どの人でもいいんだけど。 結局きみがひとりになるのは自業自得なのに、ひとりになりたくないからいつでもスペアを作るようになったわけだね。 そのスペアに久しぶりに駆り出されたのがわたしってことね。 わたしは優しいもんね。 きみ

      • クラリティ

        息をはくように、嘘が混ざった言葉を言うんだって。 自分でも気付いていないね。 わたしを喜ばせるための嘘だね。 嘘だとわからなかった頃だったらうれしかったな。 嘘だとかわってからもその瞬間だけはうれしいよ。 会いたいも、好きも、口から出た瞬間は嘘じゃないもんね。 その瞬間だけは本当だもんね。 わたしのとは透明度が違うだけ。 わたしの会いたい、好きは100%の本当の気持ちだけど、同じだけの気持ちを求めるのはわがまま過ぎるんだね。 うるさいよ。 きみも同じだけ求めてよ。

        • 天国へ続く道

          現在地から目的地までが、真っ直ぐな道で繋がっていたならば、迷うことなく突き進んで行けるのに。 自由であるはずの心も、道は入り組んで地図すらない中、数多の分かれ道を選んで進むしかない。 この選択を後悔していないか、と言われればもちろん後悔している。 淡い夢を抱いて、選んだ道は地獄への道に他ならない。 さりとて、それを理解していたのも、また事実。 駆け抜けて、立ち止まって、引き返そうとして、また進む。 もうこれ以上進めない、となった時。おそらくきみはいなくて、ひとりで立ち上が

          言霊あるいは呪縛

          忘れっぽいきみは、いろんなことをわたしに話してくれたけど、なにを話したかなんてきっと覚えてないんだろうね。 記憶力がいいわたしは、LINEを消した今でも結構いろんなことを覚えているよ。 初めの頃、きみはよくムービーを撮って送ってきてくれたよね。 遊びに行ったところ、食べたもの、日常の風景。 わたしはそれを見て、隣で一緒に楽しんでいる気持ちになってたんだ。 いつのまにか、それはなくなって連絡の頻度も減って。 新しい興味の対象ができたんだなってわたしだって気付いてたんだよ。

          言霊あるいは呪縛

          腐り落ちる

          思考は常に鈍く、心臓は叩きつけるように脈打つ。 腹の奥がぐずぐずし、口が乾く。 体重は緩やかに下降し、頬がこける。 それが今のわたしである。 常々思う。 これは死ぬんじゃないか、と。 なんと、まぁ滑稽な。 病院は何科に行けばいい? 循環器?消化器?皮膚?精神? わかってる。医者には治せないし、死なない。 自分で持ち直すしかない。 いや、違う。決別するんだ。 寂しがり屋のきみと違って、わたしはひとりでも大丈夫。 ひとりが怖いわけじゃない。大丈夫。 ここから先、なに

          腐り落ちる

          バカにつける薬

          目の前にチカチカと光る歯車がぐるぐる回る。偏頭痛がくるな、痛み止めを飲まなきゃ。 それなりに長く生きると予兆による対策が可能になる。過去の経験から学ぶ、と言うことだ。 自分の経験でなくとも、人から聞いた話であっても備えることは可能なのだ。 幸せに生きるためのコツは、求めないことだと言う。期待するから裏切られる。 概ね、それはそうなんだろうが、そんな話があってたまるかよ。 執着は、欲しくても得られなかった過去が引鉄となっているのは明らかだ。あの頃のわたしは求めなかった。そ

          バカにつける薬

          無名人の手紙

          わたしは実に愚かでした。 過ぎた悲しみを癒す術を持たずに、のたうち回る日々に絶望し、一番してはいけないことをしてしまいました。 いっときの癒しを得て、それ以外の時間はまた苦しむだけであっても、その甘美なひとときを手放すことが難しいのです。 今は、後悔も肯定もなく、夢の続きに来たる絶望の日に備えるだけ。 毎日、きみのことを考えて泣いていた。 そうすると頭が本当におかしくなった。 あんなに固く決意したのに、もう一度会いたいって。会えなくてもいい、どうにか繋がっていたい。 それ

          無名人の手紙

          思い出巡りあるいは下見

          ふたりの世界が回り出したあの街で、さよならの準備をしよう。 もう二度と来たくないと思ってだけど、仕事の関係でそうはいかず。けど、実際歩いてまわると、懐かしさで胸が張り裂けそうになったよ。 みんなでいたのに、1番後ろを歩いて、こっそり手をつないだあの道。 イタリアンのお店でも、居酒屋でもテーブルの下でこっそり手をつないでいたね。 駅からきみの家へ向かっていると、小雨が降っていて、わたしを迎えにきてくれたあの冬の道。 きみのマンション。ご飯屋さん。泊まったホテル。 フラ

          思い出巡りあるいは下見

          ハンカチ落とし

          トーク履歴を削除して、ブロック削除した。 写真も全部消した。 その日は少しだけ泣いて眠りについた。 大人になるってすごいね。 ちゃんと次の日のことを考えて、涙もコントロールできるんだから。 わたしはハンカチをよくなくす。それも涙を流す日に限って。 ものがなくなるのは持ち主を悪いことから守って、身代わりになってくれていると言うけど、あの日なくしたハンカチはわたしを何から守ってくれたのかな? それとも、泣くなってことだったのかな。 そう。悲しむべきではなかった。怒ればよかっ

          ハンカチ落とし

          バンドマンたるもの

          バンドマンだったら、曲にして昇華させたい思いを バンドマンじゃないから、文字にして昇華させようとおもう。 ある恋の終わりを書くのであれば、縁もゆかりもないバンドマンを持ち出さずとも、単なる小説として紡げばいい。 けれど、わたしはバンドマンになりたかった。 と、言うよりわたしの偏見によりバンドマンでなくてはならなかった。 そのとき、わたしには彼氏がいた。 大好きだし、大切だと思っていた。 だから、大丈夫だと思っていた。 きみと再会しても、何も起こらないと。 むしろ、思わせ

          バンドマンたるもの

          One Last Kiss

          シンエヴァを最後までみたことある? あぁ、これで終わりかぁ。 もう続編もスピンオフもないんだな。 わたしの感想。 長い片思いの辿り着いた結末に、同じことを思った。 わたしたち、これが最後の夜だね。 ありったけの勇気を絞り出して言ったから、声が震えてたかもね。 本当は最後なんていやだ。また会いたい。できればずっと一緒にいたい。 意味を勘違いしたきみは今回の逢瀬がちょっとすれ違ってしまうことを嘆いていた。 違うよ。そうじゃないの。 わたしたちもう二度と会わないの。 連絡も

          One Last Kiss

          星の歌

          優里のベテルギウスの冒頭と最後をはじめて聞いたとき、狼にでも育てられた人間の歌かと思った。 言葉をそのまま解釈する、なんとも情緒のない人間だったことか。 星は君であり自分自身であるんだ。 昔から人は星を見ては、未来を占い、願いを託してきた。 そこにあるのは、未来も願いも、自分自身と傍らの誰かのこと。 そして、手が届かないなにかのこと。 10代の頃の想像力はどこに行ってしまったのか。 日々の生活で疲れた脳みそは短絡的で、大人になるのはつまらないことだ。 与謝野晶子の挽歌

          天の川

          夜空の上から、きみの住む街を見下ろして自分の住む街と大して変わらないと思った。 誰にも内緒できみに会いに行ったあの夏。 まだ肌寒かったことをおぼえてる。 七夕から少し過ぎたころのこと。 半年ぶりに会えた。 ご飯を食べて、お酒を飲んで。 一緒にお風呂に入ってわたしの髪を洗ってくれた。 抱き合って眠れるのが幸せだった。 食べたもの、したこと全部覚えてる。 行った場所の名前までは覚えてないけど。 海がみたいって言うわたしを海岸まで連れて行ってくれたよね。 わたしは内陸育ちだ

          向き合わなかった人間の行き着くところ

          学生時代にふらっと立ち寄った500円の占いで「若くして家族と死別する」と言われた。 二十歳そこそこの小娘にはあまりに恐怖の言葉で、危うくその占い師が勧める印鑑を買うところだった。 買わなくてよかったと、その時も今も心の底から思っているが、結果としてわたしはその数年後、家族との死別を経験することとなる。 年齢は大人でも、精神的にあまりにも未熟だったわたしは、死というものを受け止めきれず、医師からの余命宣告に対しても真剣にとりあわず、自分の考える最良のプランを考えていた。

          向き合わなかった人間の行き着くところ

          地獄の沙汰

          「こんなのただの飾り」 そっか。じゃあ今すぐどっかにぶん投げてよ。 そんで、何も無くなったその指ぶった切ってわたしが食べるから。 寝ても覚めてもきみのことばかりかんがえてるよ。 あの頃よりも強めに狂ってる。 あの日、わたしは言ったよね。 死んだら、地獄の門の前でちゃんとまってるからそこでまた会おうって。 死後の世界なんてないよ、死んだらおわりってきみは言ったね。 そうだね。死んだ後のことを考えても仕方ないよね。 でも、地獄ってやっぱりあるみたい。 毎日もがいて苦しん

          地獄の沙汰