面白い話はどこにでもある
聞き間違えた
最近、身内ネタでちょっと面白いことがあったので聞いてほしい。
妻と二人で車に乗って買い物に出かけた。その帰り道でのこと。
新しくできたパン屋さんの前を通りかかったので、寄ってみることにした。
車を駐車場に停めて、妻が先に店内へ。
私は数十秒ほど遅れて、店内へIN。
入口からパンがたくさん陳列されている。
妻はすでにトレーを持って品定めをしている。
口元からヨダレが出てるのとちゃうかと思うくらい、全部欲しそうな表情で見つめている。
そんな表情を眺めていたら…
妻:「ショートケーキあるで」
私:「えっ、どこに?どこにあるん?」
妻:「入口のところにあるやん」
入口の辺りを見渡すも、パンしかない。
何度見ても、角度を変えてみても、目を擦ってみてもパンしかない。
見渡す限りのパン畑だ。
ショートケーキなど、どこにもありゃしない。
甘党の私は、妻におちょくられた(からかわれた)と思い、先を行く妻を追いかけた。
私:「ショートケーキなんかないやん!この店、パン屋さんやで」
妻:「は?なにが?」
私:「入口のところにショートケーキがあるって言うから、探してるのにどこにもないやん!」と、少し怒り口調。
だって、ショートケーキと聞けば、甘党なら絶対に品定めするでしょう。
パンよりケーキに目が行くやろ。
もう気持ちはケーキに傾いているのに。
妻:「あそこにあるやん。プシュプシュ。消毒したん?」
私:「いや、消毒はしてないけど…」
うん?消毒?そんなこと聞いてへんで。
妻はコロナ禍以降、手洗いや消毒、マスク着用などのエチケットには敏感だ。
妻:「消毒液あるやん。はよ、消毒せなあかんやろ」
私:「あ~分かった分かった。消毒してくるわ」
まだこの時点では、両者の会話はすれ違ったままである。
消毒後、妻に「で、ショートケーキはどこにあるんよ?」と両手を擦り合わせながら、消毒していることをアピールする私。
妻:「ショートケーキ?なにそれ?そんなこと言うてへんで」
私:「いや、言うたやん。入口のところにショートケーキあるで」って。
妻:「…」
私:「あっ…、ショートケーキちゃうんか⁉消毒液のことか⁉」
妻:「…」
私:「消毒液…しょうどくえき…ショートケーキに聞こえたわ!最初から、おかしいなと思てたんや。パン屋さんにケーキなんてあんまり聞いたことないし」
妻:「一言もショートケーキなんか言うてへんし…」
そう、ただの聞き間違えでした。
でも私は、この聞き間違えをネタにしようと考えた。
ダジャレとは言わないが、聞き間違いから勘違い。
早く消毒してほしい妻とショートケーキに目がない夫。
この出来事を面白おかしく話をできるかは、ある程度センスによるかもしれない。
面白おかしく話せる人は、大げさに抑揚をつけて話すことができる。
そのうえ、状況に合わせて話を盛ることもできる。(ウソはダメだよ)
よく、関西人は話が面白い。などと言われることがあるが、これはあまり関係ないと思う。
関西人でも、話が面白くない人は面白くない。
ついでに、もうひとつ。
父の肉団子編
私の父は80歳を越えている。
80歳近辺をアラエイと言うのか言わないのかは知らないが…。
アラ還までしか言わないのかな~?
アラサー、アラフォー、アラフィフ、アラ還…他はあまり聞かないな。
先日、スーパーで買い出しをしたとき、総菜コーナーで大きな肉団子6個入りを見つけたので購入した。
父とは別居だが、近くに住んでいるため、この肉団子を差し入れしておいた。
翌日、父に昨日の肉団子の感想を聞いてみた。
父:「肉団子?」
私:「そうそう、昨日差し入れしたやろ。あの肉団子」
父:「ああ~…」しばらく沈黙の後、「肉団子言うて、肉なんか入ってなかったぞ!」
私:「えっ…」絶句。
父:「鶏か豚か?牛とちゃうやろ?」
あかん、話にならんわ…
私:「なにを言うてんねん!肉団子って別に肉が中に入ってんのとちゃうで。団子自体が肉や。ミンチか合挽かしらんけど!」
父:「ミンチって何や?」
私:「ミンチ言うたらミンチやん!肉団子、食べたことないん?あるやろ…」
父:「…」
私:「もうええわ!頼むから、ほかの人の前で肉団子って、なんの肉が入ってるん?って聞かんといてよ。特にお店なんかでは」
団塊世代の少し前に生まれた父。
料理はできないし、しようともしない。
ま、今さら料理を覚える気にならないのは、分からないこともないけど。
ここで、またネタができました。
父と肉団子の話。
この出来事をそのままにしておくのは、もったいない。
父を犠牲にしながらも、面白おかしく話すことでネタになる。
『すべらない話』までいかなくても、このネタで相手を笑わすことは十分にできる。
コツは、父を思いっきりディスることである。
ちなみに、私は父を尊敬している。
ホンマか?
ではまた…