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(5)合成品デアザフラビンの真実【カロリンスカ研究所】

結論)カロリンスカ研究所でのデアザフラビン開発研究の実態は今のところ見当たりません。


健康食品デアザフラビンTND1128の販売サイトには、まるで定型文のように以下のような謳い文句があります。

「デアザフラビンは世界的権威のあるスウェーデンの医科大学、ノーベル生理学、医学賞部門の選考委員会があるカロリンスカ研究所トルケル・ファルケンベルグ博士、日本国内では、東京医科大学の工藤佳久名誉教授、崇城大学の永松朝文特任教授らが研究開発を進めているエイジングケア成分です。」

ここで登場する日本の大学の先生は基礎論文などでお目にかかれます。

ですが、「カロリンスカで研究開発!?」という点が目を引きました。
カロリンスカの施設の写真まで掲載しているサイトもあります。

カロリンスカは、以前友人が留学していたので少々なじみがあるのですが、トルケル・ファルケンベルグ博士とデアザフラビン研究について調査しました。

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デアザフラビンTND1128の開発元と思われるケミテラス社のHPには

「2019年8月:スウェーデンのカロリンスカ研究所(世界最高峰の医療研究機関)の社会持続可能センター副所長であるDr. Torkel Falkenberg”トルケル・ファルケンベルグ”が顧問に就任。」

とありますので、このあたりの情報がリンクしていそうです。

Dr. Torkel Falkenbergの先生の情報はすぐに出てきました。

https://www.researchgate.net/profile/Torkel-Falkenberg

Karolinska Institutet | KI · Department of Neurobiology, Care Sciences and Society, Divison of Nursing & Center for Social Sustainability
Associate Professor of Health Care Research

この先生は公衆衛生、統合医療などの臨床・調査系のご専門のようです。
実際に先生の研究論文を拝見すると疫学的な調査、小スケールのヒト介入のパイロット試験などを実施しているようです。

ですが「デアザフラビンTND1128」に関する研究論文はまだ出ておりません。
残念ながらDr. Torkel Falkenbergの先生のこれまでの論文を拝見するとデアザフラビンの開発研究にどこまで関わられているかはハッキリとは分かりませんでした。

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あくまでも「憶測」ですが、2019年にケミテラス社とDr. Torkel Falkenberg先生が顧問契約を締結されていたとしても、カロリンスカ研究所としてデアザフラビンTND1128の研究開発までは関与しているかな?どうかな?
と思った次第です。

あとカロリンスカ研究所の写真も広告宣伝に使用されていますが、こちらは版権の許諾を得ているのか心配になります。

カロリンスカ → ノーベル賞 → デアザフラビン研究!! 

という連想ゲームのようですね。

ここはメーカー、販売店が誠意をもって、一度カロリンスカ研究所におけるTND1128の研究開発の実態についてぜひ公表していただければと思います。

【追記】

このnoteを出したのが影響か分かりませんが、「カロリンスカ研究所で研究開発(写真と共に)」の宣伝がいつの間にか削除されているホームページがいくつかありました。自分たちも実体がない情報と気づいたのでしょうか。

ですが「ヨーロッパ公的機関で注目」となってまた出てきました。
ですが、これであれば「厚生労働省で注目」「アメリカ政府が注目」など何でも書けてしまいます。
大切なのは販売者のモラルと「実体があるかどうか」かと思います。

【追記】

ある販売会社からこのような記事を見つけました。

「スウェーデンの世界的権威ある公的研究機関がサポート。世界有数の大手研究開発企業レシファームにて研究。」

スウェーデンの世界的権威ある公的研究機関はカロリンスカ研究所かと思われます。「サポート」なので、デアザフラビンに対して何らかのサポート体制があるようです。

レシファームでは、臨床研究が実施されているような情報もありますので、そちらは(18)で解説します。

(18)合成品デアザフラビンの真実【ヨーロッパで薬に!?】


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(6) 合成品デアザフラビンの真実【サーチュインと特許】

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(1) 合成品デアザフラビンの真実



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