(14)合成品デアザフラビンの真実【食経験がない!?】
結論)新規化学合成品デアザフラビン(TND1128)には食経験がありません。
ではいよいよデアザフラビン(TND1128)の安全性について考察したいと思います。
まず、医薬品、食品の安全性に関する行政の考え方を見てみましょう。
厚生労働省から「食薬区分表」が公開されています。
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc4935&dataType=1
これは、植物やその他の天然物であっても医薬品に該当する素材があるからです。
植物由来だから、天然由来だから安全で何でもサプリメントにできるという訳ではありません。
例えば、便秘で利用される「センナ」は葉が医薬品で、茎が食品として定義されています。
サプリメントのメーカーが新しい製品をつくる時はこの食薬区分表を参考にすることが良くあります。
ではデアザフラビン(TND1128)は?と言うと「新規な化学合成品」なのでそもそも食薬区分表には掲載されていません。
次の食品としての安全性の判断基準は「食経験」です。
ヒトが古くから広く食べてきたものであれば、基本的に安全と考えられるのでサプリメントへの応用はしやすいです。
ただし、特定の成分を抽出、濃縮したような場合は安全性評価が求められる場合があります。
デアザフラビン(TND1128)は、新規な化学合成品なので「食経験」はありません。
メタン産生菌などの菌類にデアザフラビンが存在すると言っても、その特殊な菌類を何グラムも毎日食べる習慣はないでしょう。
そうなると「デアザフラビンは食品とは呼べない」可能性が非常に高いです。
ちなみにNMNは人体に存在し、酵母などにも含まれるため、日本では食品ととらえられていると思います。
これがサプリメントとしてのデアザフラビンの大きな問題で、人の口に入れるにはあらゆる角度からの安全性検証が必要となります。
厚生労働省の食品安全ガイドラインでも、まっ先にこの食経験の有無を上げています。
アンチエイジングサプリの原料として、NMN、コエンザイムQ10、5-ALAは人体、自然界に広く存在している点で、とりあえずの安全性が担保できる訳です。
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私がデアザフラビンの製造工場、化学合成反応について知りたい一番の理由はここにあります。
デアザフラビンが法的には食品のカテゴリーに入らないと思われる以上、簡単に(行政が認めた上で)サプリメントとして流通できない可能性がありえます。
医療現場でサプリメントを扱っている医師たちもこのあたりの根本的な食品の安全性について知らないケースがあるかと思います。
すでに販売されているサプリメントでも違法なものが混ざっている場合があり、それをすぐに見破るのは臨床医では難しいかも知れません。
次回もデアザフラビンの安全性について考えたいと思います。
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(15)合成品デアザフラビンの真実【売り抜けろ!?】
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(1) 合成品デアザフラビンの真実