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仕手株には手を出すな!その危険性と回避法を解説

仕手とは?

投資、というか投機をしているトレーダーであれば1度は耳にしたことがある言葉、「仕手」。よく「仕手株」とか「仕手筋」といわれていますが、そもそも「仕手」とは何なのでしょうか?

「仕手」とは、一般的には「株式相場などにおいて投機をすることで相場を作り上げ、そこで利益を得ることを目的として、大量の売買をする人」と言われています。「仕手筋」も同じような意味。

ということは、仕手はファンダメンタル的な企業分析もしませんし、場合によっては、その会社がどんな事業をしているのかさえも知らないこともあるくらい。

仕手が買い出す株を「仕手株」といい、一種マネーゲームのようになって、なんの裏付けもなく株価が上がってしまうような場合も多々あります。

ようするに、仕手にとっては瞬間的な株価の動きが狙いであって、会社の業績や成長性などの要素は全く関係ないのです。だから、仕手が目をつけた株を買いだすと、それを知らないほかのトレーダーあるいは投資家にとっては、「どうして、この会社の株がこんなに動くのか?」と思うこともけっこうあります。

なぜ?と思うような銘柄が仕手株に?

そもそも、株価というものは、上がる材料、下がる材料があるから劇的に動きます。たとえば、すごく業績が上がったとか、逆に予想以上に業績が悪かったとか。しかもそのニュースが予想外であればあるほどインパクトが強いので、株価の変動も大きくなるのが特徴の1つ。

でも、仕手が目をつけた株に関しては、全く材料がないのにいきなり動き出してしまいます。しかも、仕手が狙う株は、低位株といわれているような株価が安い銘柄である傾向があり、だからこそ、他のトレーダーも買いやすいということもあって、ついつい手を出してしまうのだと思います。

たとえば、株価が50円の銘柄も株式市場には存在するので、その場合、10000株買ったとしても50万円の投資金額ですんでしまう。ということは、入り口としては敷居が低いといわざるをえないでしょう。

株価は「うわさ」で動くこともある

実際に仕手が買うことによって株価が上がることもあるのですが、実は仕手が買わなくても同じように株価が上がってしまうこともあります。それはなぜかというと、「うわさ」が飛びかうからです。

仕手が買っているらしい…

あるいは
仕手が買うらしい…、狙っているらしい…

なんてうわさが出ただけでも、株価は動きます。相場の格言に「うさわで買って、現実で売る」という言葉があるくらいなので、うわさというのは威力があります。

仕手で盛り上がった後は…

では、仕手筋が入る、あるいはうわさによって株価が上がった株は、その後どうなるのでしょう?

ここでちょっと考えてみてください。そもそも仕手株になった銘柄は、株価上昇の本来の材料がないわけなので高い株価を維持できるのかというと、それはかなり厳しいと言わざるを得ません。

株価は妥当な値に近づき、評価によって動いていくものなので、瞬間的に上がったとしてもやがてはもとに戻ります。

ということは、万が一株価の上昇に踊らされて株を買ってしまったとしたら、その後の下げに巻き込まれることになってしまうのです。そこで潔く損切りができるのであれば、さほど傷は大きくならないのですが、一度株価が上がってしまったのを見ると損切りもなかなかできません。

また上がるかもしれない…

そう思ってしまうからです。そういう期待を持つのは仕方ないといえば仕方ないのですが、その期待がある限り、株を売ることができず塩漬け状態となります。そうなると、気分はブルーですし、資金効率もよくありません。なので、一番いいのは仕手株に手を出さないことなのです。

では、どうすれば仕手株に手を出さずにすむのでしょう。

仕手株に手を出さないために

仕手株に手を出さないためには、まずは自分の投資スタンスをちゃんと決めることです。それは短期、中期、長期という期間で考えるスタンスということもありますし、値動きが激しいのか落ち着いているのかなどでスタンスを決めてもいいでしょう。

基本的には、落ち着いた投資をしたいという気持ちがあれば、仕手株には興味がわかないかもしれません。しかしながら、投資スタンスは人それぞれ。特に短期トレードを好むトレーダーにとっては値動きがイノチ。であれば、利益確定と万が一のときの損切りについてはしっかりとした基準を設けることをおすすめします。

そもそも、相場をリアルに見てしまっているから、株価が動いている銘柄に目が行くのだから、だったらリアルな相場を見ないという方法もあります。たとえデイトレードでも、時間を決めて行うようにすれば、時間意外の値動きには目がいかなくなります。

時間を決めることに関しては、チャンスを逃してしまうのでは?という意見もあるかもしれませんが、チャンスは1度ではありません。またチャンスはやってくるので、そのときに着実にものにすることを考えればいいのではないかと思います。

もう1つ、ある意味効果的な方法は、一度痛い目にあうということもあります。実は、私自身がそういう経験をしてきていて…。

できれば避けたい方法でもありますが、損切りをせざるを得ないような状況に陥った経験をすれば、次からは銘柄選びもトレード自体も慎重になります。そういう、少々手痛い経験も、もしかしたら必要なのかもしれません。

1度くらいは、痛い目にあったほうがその後のことを考えると、いいのかも。ただ、復帰不可能な痛い目にあってはいけない。

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