「Europa Universalis: The Price of Power」日本語化プロジェクトとChatGPTの活用方法Part 2:
Part 2: 「Europa Universalis: The Price of Power」というゲームについての説明となぜ日本語化がでないのか?
2-1 「Europa Universalis: The Price of Power」とは
前回も触れましたが、「Europa Universalis: The Price of Power」は、Paradox社がリリースしたPCゲーム「Europa Universalis」シリーズをボードゲーム化したものです。最新作の「Europa Universalis IV(EU4)」は、2013年にリリースされ、拡張パックを追加することでゲームの世界観がさらに広がり、発売から10年以上経った現在も、歴史ゲーム愛好者から強い支持を受けています。
このゲームの魅力は、ヨーロッパ近世のダイナミズムをボードゲームのようなMAP上で体験できる点にあります。もともとこのPCゲームがボードゲームのような雰囲気を持っているのは、Paradox社が「Europa Universalis」のボードゲーム版の権利を取得し、PCゲームとして再構築したからです。つまり、「Europa Universalis: The Price of Power」は、この進化したPCゲームが再びボードゲームとして生まれ変わった作品なのです。
2-2 日本語版が出ない理由
理由は非常にシンプルです。PC版の複雑さをボードゲームに反映させた結果、非常に複雑なルールが必要となり、日本語版をリリースすることが難しくなってしまったのです。PC版をプレイしたことがある方ならご存じかと思いますが、「請求権」や「中核州」といった独自の概念を、ボードゲームにも忠実に反映しています。結果として、ルールブックだけで20〜40ページに及ぶ説明書が3冊も存在する重厚なゲームとなりました。
このように、重ゲーとしての性質を持つこのゲームを日本で販売するリスクを負う企業がいないことも、納得できるかもしれません。
しかし、EU4という名作をベースにしたこのボードゲームが面白くないわけがありません。実際、海外では多くのプレイ動画がアップロードされており、その再生回数は1000回から1万回を超えるものもあります。
日本語版を長年待ち続けてきましたが、ついに自分で日本語化に取り組むことを決意し、このプロジェクトをスタートさせました。
次回は、プロジェクトの進行状況や、どのようにChatGPTを活用しているかについて詳しくご紹介します。どうぞお楽しみに!