No.137食品って何?(野菜その他から感染する寄生虫食中毒)
おはようございます。
昨日は「食肉類から感染する寄生虫」を書きましたが、今日は「野菜その他から感染する寄生虫」を書きます。
野菜類から感染する寄生虫は、野菜に寄生しているのではなく、虫卵が表面に付着しているだけ。
その卵を摂取し、体内でふ化する場合があるが、いずれも野菜をよく洗浄することで大部分の感染を防止できる。
代表的なのは回虫で、1950年代には多くの日本人が保有していたと言われる。
化学肥料の導入や水洗式便所の普及により感染者は激減したが、今でも世界で最も多い寄生虫食中毒である。
野菜から感染するその他の主な寄生虫には、赤痢アメーバなどがある。
⚫️野菜類その他から感染する寄生虫
記載順序
①種類
②食品(宿主)
③寄生部位
④特徴・症状
①回虫
②野菜類
③小腸
④付着した虫卵により感染し、小腸でふ化する。低温・乾燥に強いが、熱に弱く、70℃で加熱すると死滅する。
①赤痢アメーバ
②野菜類、飲料水
③大腸、肝
④原虫。赤痢様血便が特徴。加熱や煮沸、ネズミなどの駆除、下水道の整備によって防ぐことができる。
①エキノコックス
②狐のフンが付着した果物や山菜、飲料水
③肝、骨
④汚染は感染動物(キタキツネ)の糞便。主な症状は肝障害。北海道でよく見られる。
①クリプトスポリジウム
②飲料水
③小腸
④原虫。水様性の下痢や嘔吐などの症状が1〜2週間程度持続する。水道水が原因で集団下痢症が発生したことがある。
次に続けます。