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「初めて○○した話」
30代も後半になると初体験とか、「初めての○○」というエピソードはなくなるものだが、今年も年の瀬にさしかかって初体験エピソードができたので、書き留めておく。
初めて、肺炎になった。
最初のうちは軽い空咳が時折出る程度で、頭痛や悪寒などの症状は出ていなかったのだが、そのうち咳がどんどんひどくなり、そのうえ「ゴホッ」と濁った痰が込み上げるようになっていく。
この期に及んでも私本人は至ってのんきで、「今度の風邪はちょっとしつこいな」ぐらいしか思わず、咳が多少落ち着いた頃を見計らっては近所のコンビニまで出歩いていた。
シェアハウスのスタッフとしても、当の私がのんきに構えているし、咳以外には目立った症状が出ていないものだからそれほど深刻にはとらえていなかったのだろう。
だが、咳は日増しに悪化し、食事で水分を少し口に含む度に激しくむせ込むようになった。この頃になると濁った咳どころか、むせ込む度に肺の奥深くが痛むようになっていたから、相当進んでいたのだろう。
そして、40度の熱。ここまでくるとさすがに私も寝込み、一晩中咳と肺の痛みに苦しんだ。
かかりつけの訪問医からもらった抗生剤を飲んでようやく症状は落ち着いたものの、熱と濁った咳がおさまってからも1週間程度は、「息を深く吸おうとするとむせ込んでしまう状態」が続いていた。小児喘息を患っており、もともと呼吸器系が弱いと言われてきたから、ここにきて一気に狙われたのかもしれない。
空咳の前からシェアハウスではスタッフを含め肺炎が流行っていたから、単純に考えて感染されたのだろう。訪問医は「誤嚥性肺炎とかでしょうかねー」などと要領を得ないことを言っていたが、その可能性は限りなく低い。仮に誤嚥性肺炎だとすれば、これまでにも定期的に繰り返しているはずだ。
絶え間ない咳に苦しんでいる夜中が一番辛かったし、不安だった。「このまま治らなければ死ぬのだろうな」と大げさではなく実感した。
もう、肺炎はこりごりだ。感染症予防には限界があるが、日ごろから免疫力を高め、できる限り健康に過ごしたい。