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note「女子プロ野球クライシス」27


36人の退団

 

キックオフミーティングから1週間、

彦惣理事長やほかのメンバーによって
各選手との面談が続いていました。
 

71人の選手一人ひとりと、
もう一度しっかりと向き合ってもらいました。
 

2015年に
プロ選手が60人を超えてからは、
毎年10人から15人ほどの女の子たちが
新たにプロ野球選手になり、

ほぼ同数の選手に
「来季構想外」と伝えています。
 

誰もがプロ選手として
活躍できるわけではありません。

実力、将来性、ポテンシャル、
プロスポーツ選手としての人間力など、
総合的に評価して決めています。
 

ただし、

セカンドキャリアの支援は行っているので、

来季構想外=クビとは違います。

野球を愛する気持ちを活かして
指導者、広報スタッフなど、
女子野球の発展に力を貸してもらいたい
という希望を受けてくれた選手は
「わかさ生活」に迎え入れています。
 

また、毎年数人は
結婚やほかのクラブチームへの加入がしたい、と自主退団をしていました。
 

1週間後、面談の結果の報告を受けました。

「今年は、来季構想外の選手が20人です」

「そう。
みんな、セカンドキャリアは大丈夫?」

「はい。指導者になる選手、
わかさ生活で働きたいと言ってくれた選手など、みんなそれぞれ次の人生を決めています」

「ならよかった」

「そして、今年の自主退団は……16人です」

「……そうか」

「自主退団をした選手のうち、
1人は指導者の道を進みます。
2人はわかさ生活で働きたい
と言ってくれています」

「ありがたいことだね……」

ほかにもプライベートな事情で
退団する選手もいました。
 

少し間をおいて、

彦惣理事長が言いました。

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