
ジブンゴトにできない一反木綿
あなたの組織に、まるで他人ごとのように仕事をしているスタッフはいないだろうか。
私はこの手のタイプを一反木綿と呼んでいる。
どんなにアドバイスを送っても、意見を求めても、
反応も手応えもなくフワフワしているので、
そのように命名した。
傾向としては、
思考せず作業することが仕事だと認識している。
30歳を超えても業務領域が広がらない。
難易度が少し高くなると固まる。
あまり深く考えず生きているのが楽しいタイプだ。
その考え自体は否定しないが、職種を間違えると大変なことになる。
彼らのありがちなミスは、
作業ベースの職種に就いていたにも関わらず、それなりに自信をつけてしまい、新たなことに挑戦したくなり、思考や創造力が求められる職種に転職することだ。
例えば、
採用関連や営業職を選んでしまうと悪夢だ。
信じられないくらい役に立たないのだ。
バックオフィスの人事から採用領域への転職はかなり危険だ。
優秀な人なら問題ないが。
ありがちなのが、
新卒採用を手伝っていたら楽しくて本格的に採用領域の仕事がしたくなった。
このパターンの転職は経験上、高確率で失敗する。
新卒採用は営業要素が強い。
超人気企業ならまだしも大抵の企業の新卒採用は口説きが必要だ。
バックオフィスあがりの人事では学生を口説くのはキツい。
一反木綿タイプには尚更だ。
なぜなら相手の意図がわからない。
相手が喜ぶことがわからない。
そもそも人に興味がわかない。
作業ベースにならないのでパニックになる。
仕事のためにググれない。
プレゼンが棒読み。
面接ができない。
などなど。
私はこのタイプを採用領域では起用しない。
万が一、人事異動で自身のチームにきたら、
支障のない業務を任せる。
とはいえ彼らは全ての業務に確認依頼をしてくるので、
支障はでるが。
めちゃくちゃ誤字が多くコピペの嵐だ。
少し細かい業務を任せるとブツブツ独り言が始まる。
つまり考えさせてはいけないのだ。
たがら全てルーティーンにしてあげるしかない。
社内的な業務に特化してあげたほうがいいだろう。
間違っても外部に向けて仕事をさせてはいけない。
先日、一旦木綿タイプに新人歓迎会の司会をやらせているチームがあった。
私はそこの責任者に絶対にやめたほうがいいと助言したが、あまりの人手不足で仕方なくやらせたらしい。
お通夜みたい。
これが参加者の声だ。
歓迎会でお通夜と言われてしまうのだ。
そして厄介なのが本人あまり気にしていない。
彼らにとって、
司会もエクセル入力も何もかも、ただの作業なのだ。
全部他人ごとなのだ。
本人はそんなつもりはない。
だからこそ厄介なのだ。
彼らの主語は大抵他人だ。
枕言葉は言い訳だ。
しかし悪気はない。
無自覚に言葉が出てしまうのだ。
これがジブンゴトにできない一反木綿だ。
属性的にはTYPE-Aのエミアブルだ。
悪い人ではないが。
年齢を重ねるごとに痛さが増す。
何度も言う。
このタイプに思考を求めてはいけない。
追い込むと信じられない行動に出るからだ。
マネージャーは諦めて敗戦処理の業務をさせたほうがいい。
それがWin Winになるのだから。