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半世紀以上前の記憶
一昨日、海岸の散歩から戻ってくる途中少し遠回りをして、家庭菜園などをしている畑の横を通りました。
すると遠くからもよく目立つ黄色い花が咲いていたので、近づいてみたところヘチマの花でした。
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見ていると、急に小学校の頃、学校でヘチマを育てていたことを思い出しました。
もう半世紀も前のことなのに、この黄色の花と同じように鮮やかに思い出がよみがえってきました。
その思い出というのは、育てていた内容や花や実のことに関してではなく、ヘチマ水とたわしの思い出です。
ヘチマ水を取るには、茎をチョッキンと切って、根っこ側の茎を瓶に差して置いておくのです。すると、瓶の中にヘチマ水が溜まってくる。
自分はラムネの瓶を持ってきて、それでヘチマ水を取りました。ところが驚いたことに日本酒の一升瓶を持ってきた奴がいました。みんなにばかにされていました。
しかし、翌日か翌々日か、取れたヘチマ水を見に行ったら、私のラムネの瓶からはあふれ出していたけれど、一升瓶はほぼいっぱいになっていて驚いたことと、馬鹿にされていた奴がみんなに見直されていたことを思い出しました。
くだらないことですが、かなり鮮明に思い出しました。
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もう一つの思い出は、たわしを作ったこと。
これは、ヘチマのでっかい実で完熟を通り越したような、触るとぶにょぶにょうしたものを採ってその皮や熟した部分を取り除く作業が、臭くて臭くて鼻に記憶が残っていたことです。
皮や熟した中身、種などを取り除くと毛細血管のように張り巡らされた繊維が残り、これをひたすらきれいに洗い、乾燥させるのです。
当時の子供たちは、今の子供のような優等生ではなかったので、いじめや悪ふざけが平気で行われていたように思います。そんな環境でたくましく育ったのでしょうね。
このたわし作りの際にも、いじめられやすい子に臭い実を投げつける奴や洗いながらたわしを振って水しぶきをかける奴がいました。特にそれが問題化されたようなこともなく、作業していました。
思い出が鮮やかによみがえってきました。
結局、出来上がったヘチマ水やたわしをどうしたかなどは覚えていません。
つまらないことのみがこの黄色い花で思い出したというのは不思議です。
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