香る海岸の花
この数日海岸を歩いていると、ところどことでいい香りがしてきます。
海の潮の香とは全く違う香りです。
沈丁花のような上品さはなく、そうは言っても金木犀のような濃厚な香りとも違います。
この香り、嫌いな人もいると思いますが、私はそれほど嫌いじゃありません。
その正体はトベラです。
私は十年前頃までこの花の名前を知りませんでした。
7,8年前のことだと思いますが、宮古島に旅行に行ったとき、(伊良部島とを結ぶ大きな橋ができたばかりの頃だと思います)この橋の近くの海岸にいっぱいトベラが咲いていました。
その花を知らなかった私は、なんという花だろうと知りたく、ホテルに戻った時にホテルの方に聞いたのです。
するとトベラという花だと教えていただきました。
それでも自分の良く知っている海岸にこの花が咲いていることに気づきませんでした。
数年前、海岸を歩いていると、あっ、この匂い。
急に宮古島の海が思い出されました。
そしてその匂いの元を知りたく探していると、トベラが咲いていたんです。
何年もこの海岸をジョギングしたり散歩したりしていたのに気づかなかった。
よくよく見ると海岸のあちこちに咲いていました。
八重山諸島の美しい海岸に咲く花と思っていたら、そんなことはない。
神奈川の海岸でも普通に咲いている。
がっかりするとともに、親しみもわく花となりました。
毎年、今頃いっぱい咲いています。
このトベラという植物、漢字で書くと「扉」ということです。
そして、英語では「tobira」
本当なんですかね。