マイ水引ジャーニー
きっかけは、結婚式だった。
ウェディングドレスよりも白無垢が着たかった私は、神社で挙式をしてから提携の会場で親族だけのこじんまりとした食事会を選択した。
積み上がる結婚式スタイルのものたちは0がいちいち多く、いかにカットできるものを探せるかゲームのようなプランニングだった。
そこで席次表は妹のイラストを添えた手作りとし、自作の水引で結ぶことにした。
会場のウェディングフェアに行った際に、テーブルセッティングの一例として水引が紹介されていたのだ。
言われてみれば、御祝儀袋には同じようなものがかかってるし、贈り物にリボンのようなものが印刷されていたかもしれない。あれは水引と言うのか。
なんか良い。
なんか良かった。なんとなく、良かった。
さっそく本屋に行き水引の本をみてみると、沢山ではないが選べるほどには水引創作の本が売っていた。
小さなセットを買って試しにつくってみて、後から水引屋さんからネット注文した。
最初は苦戦したが、たくさん作っていくうちにだんだんと綺麗に形を整えることができるようになった。
作り方をみると、様々な決まりがあることがわかる。
何度起きても喜ばしいこと(出産など)は結び直せる結び方、もう同じことは起きて欲しくないこと(結婚、香典?など)にはやり直せない結び切り。慶事には奇数、凶事には偶数。
めんどくさそうなルールも、いかに制約の中で自由な形や色で表現するかのパズルみたいに思えた。
そして結婚式の参列者分の水引を完成させた頃には、私は終わりなき水引ジャーニーにどっぷりと引き込まれていたのである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?