お茶とワタシ
お茶が好きです。あの、茶葉の袋をあけたときのふわっとした香り。あの、お湯をそそいで茶葉が踊るのをみるほっとする時間。
夏の水出し緑茶も美味しいけれど、寒い日にそわそわしながら淹れる中国茶が大好きです。
数年前まではお茶なんてペットボトルで飲むか、実家にいるときに母親が淹れているのをついでに飲む程度でした。
私がお茶を好きになったきっかけは何だろうと思いを巡らせてみます。
最初のきっかけは、妹の台湾土産だったと思います。
台湾旅行から帰ってきた妹は、興奮気味に旅についてのあれやこれやを語っていました。故宮博物館とか足つぼとか色々話していたと思いますが、印象に残っているのはお茶についてでした。
彼女は、阿里山という台湾にある山でとれたお茶をお土産に持って帰ってきていました。現地のお茶屋さんで淹れ方もなんとなく教わったらしい。
どれどれ、と飲んでみたら、
ほっほー。ほう。ふむ。なかなか。いやはや。美味。
そういえば中国茶ってジャスミン茶と烏龍茶しか知らなかった気がする。緑茶みたいな草っぽい感じがなくて、ジャスミン茶みたいなぱっと分かる香りではなくて、紅茶みたいな甘さもない。
喉を通ったあとの鼻を抜ける残り香がなんとも絶妙で、甘くないけど苦くない。植物感が少しあって、お菓子のお供というよりもお料理のお供な気がしました。
へー、いいじゃん。と家族でお茶を飲みながら思ったわけなのです。(その時妹が話していたお茶の淹れ方は、すっかり忘れました。あと他にもなんか話していたけど、忘れました。)
ほどなくして、私は結婚しました。
新居に移り住む頃、とあるギャラリーのショップで素敵な急須に出会いました。これは、、、!ということで、まあまあなお値段のその急須さまを一緒に連れて行くことにしたのです。
目に茶葉が詰まるし細かい葉っぱが出てくるけど、好き。
茶葉をスーパーで買ったり旅先で買ったり、気ままにお茶との関係を育んでいた私ですが、人生に大きな変化が発生しました。
妊娠をしたのです。
さて、妊婦にカフェインはNGとは、誰から聞いたわけでもなく知っておりました。しかしその理由や、そもそも何にカフェインがそんなに入っているのか?コーヒーですかね?レッドブルとかも入ってたような。という状態。
まず妊婦にとってカフェインの摂り過ぎがNGなのは、それにより流産や胎児の発育不全をもたらす可能性があるから、とのことです。(これを書くにあたり、きちんと調べ直しました。参考:厚生労働省 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A)
でも過剰な摂取はNGということで、基準は機関や国により多少ことなるものの、1日200mg程度(マグカップでコーヒー2杯ぐらい)までなら飲んでも大丈夫そうです。
食品安全委員会によると、食品中に含まれるカフェインの量はこんな感じです。(引用:食品安全委員会 食品中に含まれるカフェイン)
・コーヒー 60 mg/100 ml
・インスタントコーヒー (顆粒製品) 57 mg/100 ml
・玉露 160 mg/100 ml
・紅茶 30 mg/100 ml
・せん茶 20 mg/100 ml
・ウーロン茶 20 mg/100 ml
・エナジードリンク又 は眠気覚まし用飲料 (清涼飲料水) 32 ~ 300 mg/100 ml
・抹茶 1 杯当たり:抹茶 1.5 g(カフェイン含有量 48 mg)/70~80 ℃の湯 70 ml (抹茶 のカフェイン含有量 3.2 g/100 g)
ずらずらと並びましたが、、、
お茶って原材料はお茶の木の葉っぱで、紅茶も緑茶も烏龍茶も元々は全部同じものです。そう考えると、味が違うのもさることながら抽出される成分まで変わるのって、すっごく不思議ですよね。
大豆が枝豆、豆腐、味噌、醤油になるぐらい不思議。豆腐の味噌汁みたいに、大豆×大豆なのにまったく違和感ないぐらい不思議!
それだけじゃなくて、お茶は国を悠々とまたいでますよね。
イメージとして、玉露=日本、烏龍茶=中国、紅茶=イギリスなどなど。
それぞれに独自のお茶文化が発展しているのも楽しいです。中国式のお茶の淹れ方と、それの日本版(茶道など)、イギリス版(アフタヌーンティーなど)がまったく違う様です。”ゆったりした時間を楽しむ”ということは共通しているような気がします。
それぞれの地域での発展の仕方にはそれぞれに必然的な理由があって、バレンタインチョコや土用のうなぎみたいに仕掛け人がいたわけではありません。土地の気候や運通の条件、国際情勢などが全部絡み合った結果として今のお茶文化があるのです。
中学の時の世界史で、アヘン戦争の際にイギリスが中国からお茶の葉っぱを持ち帰った船のなかで紅茶が偶然出来上がったというのを習いました。授業で習ったことはほとんだ忘れたのに、妙にそのことだけは記憶の片隅にしまわれました。
お茶は中国が発祥の地で、(また中国!中国についての勉強も始めています)日本に伝わったのは奈良・平安時代で、最澄(さいちょう)や空海などの修行僧が唐からお茶の種を持ち帰ったと言われています。遣唐使たちは、本当にいろいろなものを日本に持ち帰ってますね〜。
最初は貴族など一部の人のみのものでしたが、鎌倉時代には茶道が完成し江戸時代中頃には一般庶民も嗜むようになったそうです。
参考:お茶の発祥
なーんてことを調べていてちょうど中国熱が自分の中で盛り上がっていた頃に、表参道にある遊茶というお店で中国茶の講座(中国茶事始め)があることを発見しました。
1.5時間にぎゅっと詰め込まれた中国茶のあれやこれや、まー濃かったです。メモするペンが常に動いて先生の話を追いまくっていました。
いただいた資料にはみっちりと書き込みが。お茶とは何か、中国茶の定義&種類&産地、生産方法、淹れる道具、淹れ方などなど。一通り全て教えてもらったのですが、ちょっとだけ教えてもらうともっと知りたくなる!本格講座をいつか受けるんだ、と心に誓いました。
印象に残ったことはこんなことでした。
・中国におけるお茶の生産地は、全て北緯35度以南。中国全土ではなく、南の一部である。
→日本でもお茶の生産地として有名なのは静岡、鹿児島など南寄り。(先程の伊藤園のホームページにも、宋からお茶の種を持ち帰った僧侶が佐賀で栽培を始めたのが日本における本格的なお茶栽培の始まりであると書かれていました。南ですね〜。)
→気候もそうだが地形にも注目すると、ヒマラヤ山脈などがあり作物の栽培に向いている土地が限られてくる。温かい気候&耕作可能な土地という2つの条件が重なった場所が、中国におけるお茶の生産地。
・中国茶の分類は味ではなく、製法。(製法により味は変わるが、例えば緑茶っぽい味でも製法が烏龍茶だと、それは烏龍茶として分類される)
・中国茶の種類は、
①緑茶
②黄茶
③黒茶
④白茶
⑤烏龍茶(青茶)
⑥紅茶
・お茶の葉っぱを摘むと、その瞬間から酸化酵素が働き始めてカテキンが酸素と結合する。これを酸化という。
→この酸化をとことん働かせたのが、紅茶。
→酸化酵素を加熱によりすぐ止めるのが緑茶。
→摘んだあとにある程度酸化を進めたあとに熱により酸化を止めるのが烏龍茶。酸化の反応度合いに決まりはないので、色が薄い烏龍茶もあればその後の焙煎により色の濃い烏龍茶もある。一般的に色が濃い烏龍茶はあまり見かけない。(と、いっていた気がする)
・お茶を淹れた後の茶葉に、製造工程のアラが全てでる。良い葉っぱは葉の大きさが揃っている(良い時期にすべて摘まれている)、穴がない、やぶれていない、色が均一。
→淹れたあとの茶葉を観察していると、現地のお茶屋さんになめられない。こいつは分かっとる、と思われる。
中国茶講座をきっかけに購入した、蓋碗(がいわん)
茶葉を底が隠れるぐらい入れて、、、
熱湯を8割ぐらい入れて
1分蒸らし、蓋で混ぜ混ぜして蓋をひっくり返して香りを楽しむ。そして蓋を少しずらして、そこから飲む!んっは〜〜
ペットボトルにしろお茶っ葉にしろ、日常に欠かせないお茶。そんな日用品一つをとっても、歴史的背景や地理的条件の影響を垣間見ることができてなんて奥深いのでしょうか。
癒やしの時間を提供してくれるお茶とは、これからも長い付き合いになりそうです。
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