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「オタ恋」で3日間ネカマしてみた

ご機嫌よう、諸君。

皆さんは「オタ恋」をご存じだろうか。そう、Twitterの斬新な広告で話題の、アレである。
可愛い女の子と癖の強いデブでおなじみの、「オタク同士がつながる」ことをコンセプトとしたマッチングアプリであるが、2023年10月14日現在、男でも女として登録することが出来る。
今回は、この「オタ恋」で、恋愛弱者たる筆者が女性で登録し、一体オタ恋に蔓延る男たちはどんなメッセージをしているのか、参考と自省のため登録することにした。


準備編

ネカマの目的

今回ネカマをするにあたり、明確な目的を定めて行うことにした。
それは「女性視点でマッチングアプリをする」ためである。
先に筆者は恋愛弱者であると述べたが、過去を振り返ってみても、その弱者っぷりというか異常っぷりは常軌を逸している。
以下、女性と2人で出かけた際の異常行動を示す。

・線路際を歩いている際、臨時列車が来たので今2人で歩いていることを忘れて線路に駆け寄り撮影する
・駅で電車を待っている際に狭軌と標準軌の違い(線路の幅の違い)を語る
・特急列車に乗っていて、車内放送を録音しだす

…どうやって生きてきたらこんな行動が出来るのか、自分でも不明である。なぜこのような行動を平然と取れるのかというのを考えた時に、まさに女性側の心中を察することが出来なかったことに他ならないだろう。
ではむしろ、逆にそのような目にあったときに、どういう気持ちになるのかを体験してみればよいのではないか。幸い、「オタク同士がつながる」ことを目的としている本アプリでは、私のような常軌を逸した鉄オタもたくさんいることだろう。そうしたオタクを相手に会話することによってどういう気持ちになるのかを体験することこそが、常識人への一歩なのではないだろうか。
こうして、キモすぎタラバガニ常識人化計画の第一歩が幕を開けた。

プロフィールの作成

今回は当然女性のプロフィールを用意しなければならないのだが、拾い画の女性の画像では最悪バレかねない。そこでイケメンの友人(男)をアプリで女性化させた写真を使うことにした。
そうして作成したプロフィールがこちら。

なかなか様になっているのではないだろうか。
本当は趣味をジャニオタとかにした方がよりリアリティが出るかと思うのだが、筆者はSMAPとEXILEの区別もつかないほど男性アイドルに疎いので、自分でも語れるもので、なおかつ女性にも人気があるRRRのオタクということにしておいた。
イケメン友人にも事後承認を得たうえで、いよいよネカマオタ恋の幕が開けることとなったーーーー

実践編

※オタ恋はプライバシー保護の観点から自分のプロフィール以外のスクリーンショット撮影が禁止されております。そのため今回は証拠となるスクショがありません。ご了承ください。

オタ恋男性データ

はじめに、マッチングした男性の統計的なデータから示していきたいと思う。結局3日間で70人ぐらいとマッチしたのだが、そのうちのデータを載せていきたい。

(ⅰ)年齢層

今回マッチした男性の年齢層分布は以下の通り。

マッチングアプリを使う世代として一般的な20代・30代が多い。しかし、40代の男性とも普通にマッチしており(何目的で26歳の女とマッチしたのか分からないが…)、最高であきらかにオタク趣味を持っていなそうな60代ともマッチした。

(ⅱ)プロフィール画像

メッセージのやり取りを行う際は1枚目の画像がアイコンとして表示されるのだが、やはり自分の顔でやっている人が多かった。顔以外では、ぬいぐるみや景色など、当たり障りのない写真を載せていた。そんな自分の顔を載せている中で、顔面レベルはどうなのか、オタクというからにはチー牛だらけなのか、こちらも調べてみた。

(ⅲ)アイコンの顔面レベル

顔面レベルに関しては、以下の基準で判断した私の完全な主観である。

イケメン…申し分ない。アイドルにギリいないぐらい
雰囲気イケメン…結構盛れていて綺麗 けど会ってみたら違うかも
普通…写真写りは悪くないし清潔感もあるがイケメンというほどではない
チー牛…写真写りが微妙かつ、ハゲだったり眉を整えていなかったり太っていたり
論外…なぜそれをアイコンにしようと思った

「お前もチー牛だろ」という突っ込みは置いておいて、
全体として普通かチー牛が多かった。
数えてみたら、私が本当にイケメンだと思ったのは70人マッチして3人しかいなかった。マッチングアプリでイケメン彼氏を捕まえたいという女性は、間違いなくこのアプリはやらないほうがよさそうだ。
だが、清潔感のある普通の男性はいるため、高望みしないのであればやってみてもいいかもしれない。

女性側のマッチング事情

さて、こんなわけで実際女性としてマッチングアプリを始めてみたのだが、やはり特筆すべき点はいいね数の多さだろう。
マッチングアプリは、プロフィールを見て良いと思ったらいいねを送り、そのいいねを見て相手も話してもいいと思ったらマッチング成立でトークが出来るという仕組みになっている。
そして、マッチングアプリの常として女性の方が圧倒的にいいねを貰える。私の場合、登録して10分ですでに5つほどいいねが来ていて、3日たった今は127もいいねが来ている。
そんなわけで、女性からしたら、マッチングアプリは買い手市場で選び放題というわけだ。
しかし、オタ恋の男性市場の調査を通して自己を常識人に作り替えるという目的の為にやっている身としては、一人でも多くの男性とマッチし、どのようなトークが繰り広げられるのかを観察する必要がある。
私はいいねを送ってきた全員にいいねを返し、最大50人以上と同時に会話するという荒業をやることとなった。

トーク内容

さて、こうして大量の男性と同時に喋るというリアル聖徳太子となったわけだが、意外にも普通の人が多かった。
特に、私が個人的にやばそうだと踏んでいた30代40代の男性は、かなりきちんとこちらのペースを考えて話を進めており、突然「Hしませんか^^」なんて送ってくる奴は一人もいなかった。
具体的には、プロフィールのRRRについて触れたり、酒やカレーの話題から自然に話を広げていったりと、20代と青坊主たる私との差をまざまざと発揮していたのである。
どうして彼らはここまでナチュラルに話を広げられ、不快にならないようなトークが出来るのに、結婚もせず26の女(実際は男)相手にマッチングアプリなんかに講じているのか甚だ不思議でならなかった。
一方20代の男は「トークしたはいいもののどうやって話を進めて良いかが分からない」という心中がもろ見えだった。
例えば、マッチングして型通りの挨拶を済ませると、30代男性なら「RRRいいですよね!僕は~なところが好きで・・・(長すぎず短すぎない感想) まいさんはどんなところが好きですか?」と、自然に感想を言う流れに持ってゆくところ、20代の青ガキときたら「RRR好きなんですね!僕も見ました!」で終わる。見ました!と言われてもはいそうですかとしか言いようがない。ただ、そこで終わらせるのも勿体ないので適当に返事すると「めちゃくちゃ好きなんですね。ところで休日は何をしているんですか?」と返事に困って別の話題を出したのが丸わかりな返事が返ってくるという具合である。
…まぁ青ガキだのなんだのこき下ろしたが、実際自分も似たような文章しか送れないので、まさに鏡を見ているようであった。

まとめ

トークとしてみて感じたこと

今回、キモオタを釣り上げてトーク上で異常行動をしてもらい、それをやられた側がどんな気持ちになるのかを知るために始めた企画であったが、あまりの常識人の多さに、逆に教科書として参考にするべきだと感じた。
以下、自分用にマッチングアプリをする際に気を付けるべきだと感じた点を挙げていく。

(1)質問で返すのは有用

マッチングアプリ攻略法なぞでggると、第一に「相手に質問しろ」的なことが書いてあるが、これは確かにその通りだと思った。
が、ただ面接のように質問すればよいというわけではなく、上記で触れたとおり「RRRいいですよね!僕は~なところが好きで・・・(長すぎず短すぎない感想) まいさんはどんなところが好きですか?」というように、自分の中身を説明しつつ質問をするのが良いと思う。そして、自分のことを説明する際も、「仲良くなりたい」という思いが伝わるよう、相手が触れやすい内容にすることが大切である。
ただでさえ女性側は返事するのが大変なので(理由は後述)、文尾を「?」で終わらせることで無視させないようにするのが大切だと思った。

(2)プロフにネガティブなことは書かない

オタ恋のプロフのテンプレ文章なのかもしれないが、面白いと思っているのか「女の子と手をつないだこともなく、緊張で汗だくになっちゃくかもしれません」などと自己紹介に書いている奴が散見された。わざわざ時間を割いてマチアプをやっているのに、なぜわざわざ手をつないだぐらいで汗だくになって勃起するような男を相手にしなければならないのか。
そもそも先に述べた通り女性側は大量の男から選ぶ買い手市場なので、「わたしは粗悪品です」と書いてあるものを買うやつなぞ皆無だろう。

(3)返事が来なくても気にしない

女性はマッチング数が多いことから、そもそも返事を書くことに非常に労力がかかる。
私は今回初対面の男50人とほぼ同時に会話をしていたわけだが、仕事でもないのに仕事以上に労力を使った。初対面の人に失礼にならないように返事をするというだけでもかなり気を使うのに、それが何十人ともなると大変な苦労が伴う。
実際、50人も同時にマッチングさせて会話している女性などいないと思うが、たとえ5人とかだったとしても、返信にはかなり時間を要するだろうし、面倒になってアプリ自体フェードアウトすることも十二分に考えられる(女性は登録費がかからないので)。
だから、返事が来なくてもどっしり構えて次を探すか我慢強く待つことが大切だと思う。

所感と結び

さて、当初の「異常人を相手にして苦汁をなめることで自省する」という目的とは外れ、マッチングアプリ攻略サイトに書いてあるようなことを書き連ねてしまったが、相手側に立つことで、自身がどう映っているのか見えた気がした。
おそらく今後規制が強化され、オタ恋でネカマが出来なくなる日もそう遠くないだろうが、かなり良い経験が出来たと思う。今後、今マッチしている男と仲良くなってメシを食いに行く機会なぞあれば、また報告したいと思う。

以上。

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