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夏の桜

桜は、桜の形のまま、地面に落ちる。 そんなところで育った。 桜が咲くのは はやい。 みんなが寒いなぁと早足で家に帰る まだ見ぬ季節を思い描く頃 もう桜は咲く。 やっと寒くなったのに。 もう少し冬でいたい。冬の気分でいたい。 さくらが咲けば、次第にあたたかくなる。 まだもう少し先でいいのにな、なんて思う でも桜が咲くのは、 いつも待ってくれなかった。 そのさくらのはやさは 何かを思ったら、後先考えず まず足が先に行く そんな 自分とも少し、重なるのかもし

    • いのちの容量

      水のなかから人が産まれる。 水のなかから出て、呼吸が始まる。 産声。 人としての、初めての呼吸。 そんなものを一番真っ先に、私は見ている。 水のようなこの曲を聴きながら そんないつもの光景が頭のなかに蘇ってきた。 人の命は 持って産まれてくるもの どれくらい生きられるか、生きるかは ある程度決まっているのだと私は思う。 多くの人生経験をして、家族に囲まれて 色んなことがあった あの時は辛かったけれどね 今になると良い思い出 生きて、自分はやっぱり幸せだったと穏

      • わたしの真実

        クリープハイプというバンドが大好き。 でも、「思い出」 とはっきり言われると 少し腰が引けて、弱くなっていた。 私の他にいくらでもクリープハイプとの思い出を何年も重ねてきた人を見ているし、そんな人達からしたらこの思いや言葉もきっと、まだ赤ちゃんみたいなもので、お菓子のおまけ程度にしかならないのだろうと思ってしまうから。 それに思い出は、自分の心の奥に留めておくもので、周りに見せびらかすためのものではないと思うからnoteを書くのは迷っていたけれど。 拙い言葉だけど少しで

        • 「クリープハイプのフルコース」 夜にしがみついて、朝で溶かして ライナーノーツ❁⃘

          2021年9月8日、クリープハイプの日。 「 アルバムを出します 」 尾崎さんがそう言って、 会場を包む、長い長い拍手。 タイトルは 「夜にしがみついて、朝で溶かして」。 届くか分からないけれど、思いっ切り、精一杯に 拍手をして、「おめでとうございます」と返した。 毎日を彩る大切な曲達が、形になって、 CDのなかに 一つ一つの居場所があって、 目に見えない「音」というものを手に取る。 「音」を、触ることが出来る。 私にとって特別で、本当に嬉しくてたまらない。 もう日常

        夏の桜