世界のデフラグビーについて調べてみる3
こんにちは。1月は多忙で死にそうになっていた匠先生です。
デフラグビー記事第3弾です。
今回は2023年4月に開催されるデフラグビー7人制の世界大会に向けて各国の準備状況を中心にまとめてみます。
1.出場国(2023年1月時点)
ワールドデフラグビーの記事によると、男子が最大10チーム・女子が最大6チームになる見込みです。
男子出場国
アルゼンチン・オーストラリア・イングランド・フィジー・ガーナ・日本・ケニア・ニュージーランド・パプアニューギニア・南アフリカ・ウェールズ の11か国が出場します。
そこから最大10チームなので、いずれかの国が合同チームを結成する可能性が高いです。
女子出場国
オーストラリア・ウェールズ・イングランド・香港・南アフリカに加え、フィジー・ニュージーランド・アメリカがバーバリアンズを結成します。最大6チームなので、未だ先が読めない部分がありますね。
④は例えば5人+4人+2人とかで3か国でチームを結成する場合などですね。
2018年でもバーバリアンズ扱いで出場したチームが複数あり、男子ではフィジーバーバリアンズ(フィジーを中心に結成した多国籍チーム)が3位を獲得しています。
ここから各出場国についてわかる範囲でまとめていきます。
2.各出場国状況1(アジア)
日本
詳しくはラグビーマガジンの「ミニニュース」にデフラグビー日本代表の記事が毎回掲載されています。購読されている方は確認してみましょう。
日本は男子のみが出場します。出場メンバーは12月末に決定しており、出場メンバーの強化合宿を1~3月にわたって実施することになっています。
アルゼンチン遠征費用が嵩むため、スポンサーを直近で複数企業と契約を締結しています。ですが、それに加えて個人協賛の募集を開始しています。
エコバッグが貰えるので、エコバッグの収集をしている方など是非協賛してみてはいかがでしょうか。
また、大会のための特別ページを設立しています。随時更新されると思いますので、併せて確認してみてください。
香港
香港は女子が世界大会に出場を表明しています。余談ですが香港の聴覚障碍者人口は15.5万人程度です。
日本同様地球の裏側に行くので多額の資金が必要になりますが、香港体育学院の障害者を対象にした財政援助を受けられず、20万香港ドル(約340万円)の資金を集めなければならない状況になっています。
インスタグラムの方で選手紹介とともに、寄付サイトの案内が出されているので香港迷の方は寄付してみても良いかもしれません。
3.各出場国状況2(アフリカ)
ケニアやガーナは記事があまり掲載されていないのでほぼ南アフリカの記事になります。
南アフリカ
恐らく、デフラグビー界隈で最も積極的にSNS発信がなされている国です。筆者が優勝候補(というか願望)に挙げている国でもあります。
資金面でもArcelorMittalという鉱山企業グループが毎年35万ランドのスポンサー契約を結んでおり、充実した陣容が窺えます。
(鉱山のマイニング作業は騒音が激しいと思われるので、聴覚障害者が活躍できる場が多いのでしょうか。日本の自動車企業で多数の聴覚障害者が雇用されるのと似ているかもしれません)
こちらが練習風景の一部であり、直近は代表候補に選出された選手の紹介・大会に向けての意気込みがFacebookにて発信されています。12月時点で17人の候補がありましたが、ここから誰が選ばれるのでしょうか。
Facebookで選手の紹介がされている人数をカウントしてみるのも良いかもしれません。
4.各出場国状況3(欧米)
アルゼンチン
2月4日~2月5日にかけて最後の選考が行われました。
ここからしばらくしてメンバーが決定し、最後の準備を進めるのではないかと思われます。
ウェールズ
男女ともに出場する優勝候補の一角です。
11~12月の段階で代表メンバーは決定しており、2・3月に詰めの合宿が行われるとみられます。
上の画像が男子・下の画像が女子のメンバーになります。
最終的にエントリーする12名に絞っていくようです。
また、年始にチャリティーオークションが開催され、資金面でも準備ができているようです。
イングランド
ウェールズ同様、2022年秋~冬にメンバーが決定され、最終準備中です。
2月26日にジャマイカラグビー代表(デフではない:世界ランク67位)とテストマッチを行う予定ですが時間を見る限り15人制っぽそうなので、7人制のメンバーが出場するかは不明です。
ここまで男子、下から女子です。
頻繁に選手の入れ替わり・追加登録が起こっているので相当ハードな練習を積んでいるのではないかと思います。また、追加で選手を入れ替え出来るところに選手層の厚さを感じます。
5.各出場国状況4(オセアニア)
ニュージーランド・フィジーは動向をあまり公開していない状況です。
フィジーは毎月のように国内7人制大会を開いているのでそこで練習しているのではないでしょうか。
ここではパプアニューギニアとオーストラリア、そしてバーバリアンズの記事になります。
パプアニューギニア
進捗などは分かりませんが、代表メンバーの集合写真が掲載されたようです。少なくとも17人入るのでこの中の12人が登録されるのではないかと思われます。
後は資金面さえ解決できれば12人+スタッフで出場し旋風を巻き起こす可能性はあります。
オーストラリア
2022年12月頃にメンバーが決定しており、他のティア1同様準備を進めていると思われます。
これに加え、Lisa Vogel氏がデフラグビー女子代表を中心に準備風景・選手紹介を積極的に投稿しています。優しい目で見守ってあげてください。
バーバリアンズ
女子のバーバリアンズはオーストラリア在住のMic Conroy氏がコーチとなってチームを率いることが決定しました。
冒頭でフィジー・ニュージーランド・アメリカと書いていますが、他国のメンバーが入ってくる可能性もありそうです。
また、男子の方はワールドデフラグビー協会の会長の下、バーバリアンズとしての参加希望がある場合は可能な限り早く連絡するように求められています。既に数人の参加表明があるようです。
6.最後に
ここまで4月に開催される世界大会に向けての準備状況をまとめてみました。2018年の大会と比べ、参加国が若干増えているので勢力図の変動がありそうです。
次回は4月前後に結果などUP出来たらいいなと思っています。