美味しい食事を生み出すクリエイター、シェフに焦点を当てた新しい食の世界
昔観た映画で『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』という作品がありました。有名レストランでシェフを務める主人公がオーナーや評論家とケンカして店を辞めてしまい、どん底に落ちながらも周りの人の協力でサンドウィッチのフードトラックを始め、自分らしく生きる感動のストーリーです。
「俺は思い通りに料理をする場が欲しいだけなんだ」と言うセリフに、「お客さんを喜ばせたい」という根幹よりさらに深いところにある、実はちょっとわがままな食のクリエイターとしての欲求がある気がしてなりません。
料理の味も人も魅力的なシェフが、自分の才能を思う存分発揮できる最高の環境を用意できたら。こんな思いから立ち上げたのが、クリーク・アンド・リバー社(C&R社)の食分野のグループ会社Chef's valueです。
シェフの滑走路「Cassolo」の誕生
そのChef's valueの第一号直営店がC&Rグループ本社が入る東京都港区新橋の新虎通りCORE 2Fにある「Cassolo」です。まさに飛行機の滑走路のように、たくさんのシェフがここから飛び立っていくという名称は、C&R社のプロデューサー兼コピーライターが名付けました。そしてロゴはグループ会社のクレイテックワークスが制作しています。こんなところもC&Rグループらしいです。
2022年11月にオープンした「Cassolo」は、20代後半から30代の女性客の方を中心に多くの方から支持を受けている創作イタリアンレストランになりました。ランチでは、お得な週替わりパスタセットや新鮮な野菜がこれでもかと入ったサラダボウル、ディナーで出てくるペスカトーレやアクアパッツァが人気になっています。
お店を支えるスタッフを代表して
このお店の立ち上げから獅子奮迅の活躍を見せているのがChef's valueの村田雪乃さん。2020年に新卒でC&R社に入社。ゲーム部門のエージェント(営業)として、表彰されるほどの業績を上げ、Chef's valueの事業にジョインしています。
ゲーム業界にどっぷりだった村田さんが、なぜこの事業に邁進しているかということを聞いてみました。「学生時代に飲食店で働いたこともありましたし、何より2020年にC&R社の井川幸広会長(当時は社長)に、コロナで苦境に立たされた飲食業を、C&R社のプロフェッショナル・エージェンシーの仕組みや独自の店舗運営でどうにかしたいと事業プレゼンする機会をいただいたのがきっかけです」
その当時は、C&R社で店舗を運営するという話はなく、すぐに実現とはなりませんでしたが、2022年夏に転機は急に訪れました。シェフなど料理人の紹介事業を行っていたC&R社のサービスを広げ、Chef's valueで直営店の運営を開始して、シェフの独立開業を支援する事業をスタートすることになったのです。
村田さん:「2022年8月にChef's valueにジョインして、当時の社長と理念やコンセプトを確認しながら、10月には開業を希望するシェフの選抜コンテストを実施、11月30日にはCassoloオープンと、目まぐるしく事業をスタートさせました」
「毎日シェフと話し合いながら、課題を一つひとつ解決している間にあっと言う間に1年近くたってしまって、9月1日にお店とメニューをリニューアルしました。シェフの独立開業や新たな飛躍を目指してもらうというChef's valueのコンセプトを体現できるように、シェフがキッチンで働く様子が見える大きな窓をつくったり、シェフが料理をサーブしたりと、今まで以上にオープンな雰囲気になりました」
新しいメニューとなったので、早速ランチを食べに行きました。
リニューアルしたお店でのランチ
私がいただいたのは、週替わりの「サラミとたっぷり秋ナス スパイシーミートソース」のランチメニュー。もちもちの生パスタとピリッと辛いトマトソースがうまく絡んで、ゴロゴロ入ったしっとりナスとの相性が抜群です。高級なサラミのトッピングもまた秀逸。これに、C&Rグループのコネクトアラウンドの水耕栽培工場で採れたリーフサラダと、丹念に裏ごしされたニンジンの冷製スープ(日替わり)、ドリンクとふかふかのバケットがついて1,300円(税込み)!サラダ・スープ・ドリンク・バケットはセルフバーなので、(しかも大盛も無料!)とてもコスパのいいランチです。(自社グループながら本気で感激しました)
リニューアルしてからまだディナーに行けていないのですが、12種のワインの飲み放題(30分から120分まで)もできたそうで、ペスカトーレやアクアパッツァだけでなく、生ガキやガーリックシュリンプのメニューにも合いそうです。ワイン好きの私としては、夜伺いたい気持ちで一杯です。
日代わり料理長やコラボカフェまで、Cassoloの進化と真価
食べ物の話をすると止まらなくなってしまうので、閑話休題。
新たに始めたお店の取り組みについて紹介します。
「Cassolo」では今回のリニューアルに合わせて、ディナータイムで曜日代わり料理長(入れ替わりシェフ)の取り組みも10月から開始します。Chef's valueのネットワークで選抜した3~6か月契約のシェフが自分の創作メニューをお客さんに思う存分提供して、自分のメニューについてお客様の評価を試してみたり、独立開業した際のファンを事前に獲得していくというものです。「Cassolo」に常駐するシェフがグランドメニューを作りながらバックアップもしてくれますし、Chef's valueのスタッフがSNS運用のアドバイスまでしてくれるシステムなので、事前にファンマーケティングしながら開業や新しいチャレンジができるユニークな取り組みになりそうです。
そしてCassoloのお店自体の活用や集客方法も様々なトライをしています。C&R社のゲーム部門が担当して、アニメやゲームのIP(知的財産)とのコラボカフェの会場としても使用されています。
2023年4月29日(土)5月~28日(日)アニメ『TIGER & BUNNY 2』コラボカフェ「Buon appettito!」※土日のみ
2023年6月17日(土)~7月16日(日)脱出ノベルゲーム『誰ソ彼ホテル Re:newal』コラボカフェ ※土日のみ
アニメやゲームをきっかけに遠方からCassoloに来店したお客さんが、シェフの味に感激して、「東京に来た時にはまた来店します」と言ってくれる方もいたということです。こうやってちょっと角度の違ったお客様に訴求できるのも、C&R社がゲームや映像制作やプロフェッショナルの紹介以外にも、ライツマネジメントを行っているからこそです。
今後はそのほかにも、料理人を育成するアカデミーを開いたり、レストラン運営の受託を行なったり、シェフが活躍できるシーンをどんどん生み出していくというのがChef's valueの狙いです。とにかく「シェフに活躍してもらって、社会を豊かにする」というこだわりがあちこちにあふれている感じです。
働くシェフが意識していることとは
Cassoloで常勤で働いているメインシェフの土井剛さんに、仕事で意識していることを伺いました。
土井さん:「コックは舞台役者だと思っています。演劇が演出家、脚本家、照明や小道具などたくさんの周りのスタッフがいて成り立つように、飲食店はフロアや経営者、仕入れ先やガスや電気の人まで含めてみんながスタッフとして一体となってお客様をお迎えして、コックが料理をつくって成立するのです。だから美味しい料理を出す料理の腕がいいのはもちろん、人間的に成長していないとダメなんです。だからお店にもっともっと一体感を作っていきたいと思います」
「私は27歳でシェフになった時からお互い様、おかげ様と、ありとあらゆる人をリスペクトして、美味しくなれと心を込めて料理を作ってきました。こういうシェフをどんどん増やしていきたいという信念があります。これから開く予定のアカデミーは、私が30年以上前からの思い描いてきたこの思いの実現になりますので、料理の腕とともに人としても優秀な料理人を育てていきたいと思います」
土井さんの料理人を育てたいという思いと、Chef’s valueの理念はぴったりと一致していました。
シェフでお店を選んでみるのも
お店を選ぶ時に、食べたいもの、口コミサイトの評判、時間、立地などなどいろいろな選択肢がありますよね?
その中に、「今日はこのシェフの料理が食べたいからここに行こう」とみんながワクワクしながらお店に向かう。
そんな人が一人でも多くなる世界となるように、C&Rグループ全体で頑張っていきます。まずは、Cassoloでお食事をいかがですか?■CR
Cassolo Instagram https://www.instagram.com/cassolo_cv/
CREEK & RIVER 公式note編集部 TK
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