キリギリスも悪くない

イソップ寓話の、
アリとキリギリスのお話。
ご存知ですか？

キリギリスは、よくないね、
みんな、アリになろうね、
って話、だと思うんですが。

私は、特に最近、キリギリスも、
悪くないな、って思うんです。
って、だけな話。

この記事を書いたときに、
思ったんですね。

アリは、一生懸命働いて、
厳しい冬に備えるんです。

でも、キリギリスは、
今さえよけりゃ、いいじゃん？
ってな具合で、享楽的に、
歌って踊って過ごすんです。

そして、いざ、冬が来たときに。

キリギリスは、食べ物が無くて、
困って、アリさんに助けてもらう。

あるいは、話によっては、
助けてもらえずに、野垂れ死ぬ、
って流れですよね。

いい、と思うんですね。
野垂れ死んでも。

死ぬ。

誰しも、いずれは、死ぬ。
アリも、キリギリスも。
等しく、死ぬ。

１年なのか、２年なのか、
知らないけど、死んでいく。

必死で働いて。
貯金だか食料だかを、
必死で貯め込んで。

けど、死んでいくんですよね。
キリギリスと同じように。
アリも、死ぬ。

アリの場合、食べることには、
困らないかもしれない。

でも、必死で、一生懸命、
脇目もふらず、働き続けて。
ストレスも、相当なもんでしょう。

だって、ふと脇を見れば、
歌って踊って、やりたい放題の、
キリギリスが楽しく、よろしく、
やってる、わけですから。

そうした、誘惑にも負けず。
いや、誘惑にすら、
思わないかもしれない。

必死で貯め込んで、なんとか、
厳しい冬を、１度、２度。
やりすごしたところで。
結局は、死ぬ。

あるいは、貯め込んだ貯金、
あるいは食料、
使い切れずに死ぬかもしれない。

いや、おそらく、
死ぬときに何も無いって、
ことはないはず。
だって、アリさんだもん。

死ぬときに、何かを残す。
それって、どうなんでしょう。

誰もがほしがるもんなら、
いいですが。

誰もほしがらないものを、
必死で残したって、
迷惑なだけ、かもしれません。

何かを貯め込むにしても、
いわゆる働くにしても、
それなりに、時間を費やしてます。

時間を費やして、労力を費やして、
貯蓄に回してます。

それって、自分の寿命を削って、
それに充ててるのと、同じこと。

時間、つまり寿命は有限で、
その人それぞれに、
与えられた分しか無い。

それを削って、貯蓄に回しているだけ。

それを、自分が使うのか、
いつ使うのか、どう使うのか、
という話、なだけで。

キリギリスは、
楽しむことを知っている。

限られた寿命のことも、
あるいは知ってるのかもしれない。

いつか、あるいはすぐ、
かもしれない、死、が迫っている、
ことを知りながら。

知ってるからこそ。

生きてる今を、目一杯楽しむ。
それが、生きてる証。
と考えたのか、どうなのか。

偏見かもしれないけど、
アリは、キリギリスほど、
楽しむことはできないんだろう、
と思うんですね。

アリは、楽しむことを知らない。

もっと言うと、知れない。
知ることすら、できない。

それって。
後先考えず楽しむって。
相当な勇気、覚悟がないとできない。

アリさんに。
いいから、やってみな！！
って言ったところで。

できないアリさんが、
多いかもしれない。

いや、多分、無理でしょう。
どのアリさんも。一人として。

そうして考えると。

アリには絶対できないことを、
へっちゃらでやってのける、
キリギリスはすごい。

たかが虫の一生。
ものすごく短い。

その、ものすごく短い一生のなかで、
思い切り楽しむ、
楽しい時間を過ごせた経験は、
キリギリスにしか得られないもの。

どっちみち死ぬ、
って言い方をしてしまうと、
ちょっと極端だけど。

そう考えてみると。

キリギリスも悪くない。

そう、思うのです。

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この記事は、まと。さんの、
『４マス（します）のひらめき』
企画に、ヒントを得た記事です。

４マスのひらめきはコチラ↓

ちなみに私がチョイスしたのは、
『働く』×『時間』です。

アッチョン☆プリケツっ