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嘘?ごまかし?行動経済学 その2

割引あり

話題の行動経済学とは? 行動経済学の7つの理論 【その1】

あなたの「ひょっとしたら当たるかも!」の感情にご注意を!

道徳/哲学/社会/神学などの分野から、人間などの行動を観察して、その原理などを研究している とらです。人間の面白い・怖い・不思議な言動について深く興味があります。
この記事は、注目が増してきた行動経済学の7つの理論の最初の1つをとりあげます!

行動経済学:プロスペクト理論と損失回避性

宝くじは全員の夢です。2023年7月、アメリカで1510億円のジャックポットのあたりが現れました。 確率はなんと2億9220万分の1。2.9億の人間がいて自分が選ばれることがあるでしょうか。
コンピューターのように合理的な思考と統計能力をもっているあなたは、きっと宝くじを買わなかったことでしょう。しかし当たったその人は、その1つを購入しました。その人は「ひょっとしたら当たるかも」という無謀な期待で購入したのかもしれません。

・物事が起こる確率を正確に認識していない

私たちは物事が起こる確率を正確に認識していません。
小さな確率ほど大きく見積り、大きな確率ほど小さく見積ってしまうという、認知のゆがみをもっています。宝くじが当たる確率など皆無に等しいにもかかわらず、「ひょっとしたら当たるかも」という過度な期待を寄せてしまうのです。
そしてその「ひょっとしたら」の権利を得るために宝くじを購入する人は後を絶たず、時に何十万円も購入資金にあてるのです。
しかし確立は2億倍以上!まず普通に考えたら、当たるわけありません!しかしこの「ひょっとしたら」を利用するのがプロスペクト理論と損失回避性の行動経済学です。

夢を大きく持たせ、それが「ひょっとしたらあなたの手に入る」ような金額で売買設定を行います。大金持ちに慣れるかもしれない権利を放棄するの?と言わんばかりです。でもまず当たりません。

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