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ドヤ顔な展示会(辛口注意!)

先日、プチミラクルが起きて、導かれるままに行った丸紅ギャラリーでの「美しきシモネッタ」展示

いわずと知れたボッティチェリ大先生の代表作の一つ。
それを、日本が保持しているなんて知らなかった~。

この展示会が、展示作品とは別次元で面白かったのだ。(斜め見入っています!)
私は丸紅ギャラリーという存在を今回始めて知ったのだが、丸の内の新社屋に常設らしい。と、お初の丸紅ギャラリーに入場すべく、社屋一階のドア前に立つ。

その時から、何か異様な雰囲気が漂っていた。
それは、美術館らしからぬ雰囲気。
私って会社訪問にきたんだっけ?と思わずにはいられない、会社員然として(有態に言ってしまえば、ギャラリーに似つかわしくない佇まい)たっている男性・女性たちが要所要所にいるのだ。
きっと案内係りのつもりなんだろうが、お客様をお迎えする気持ちがそもそもないのか、そういう態度には見えない。
友人と、顔を見合わせ失笑しながらエレベーターで3階にあがり美術館フロアへ。
美術館慣れした身としては、次ぎの行動は、「チケット窓口を探す」だ。が、チケット窓口という表示がない。ウロウロしたあげく、恐らくここが入場口だろうという方面に歩くと、係りに止められる。
「整理券をお持ちですか?」
「ないです」
「次ぎは、○時の回になりますが」
「では、それでお願いします」と、整理券をうけとった。
で、次の行動は、とにかくチケット窓口でチケットを買おう!だ。
よって、入場口らしき窓口にいこうとすると、止められる。
「え?チケットもっていないので買いたいのです」と言うが、
「時間になったら、こちらにお並びください。その後にチケット購入いただけます」とのたまう。

もう、このあたりで限界だ。「は?」

友人と、「気持ち悪い!なんだこの導線は!!!まずはチケットもった上で、予約時間に整列するもんじゃないか!順番が違う。」と、言いまくる。
案の定、予約時間に整列すると、その順にチケット窓口に案内され購入した。
は????なんでそんな無駄なことする?
チケットは、各自の空き時間に購入させておけば、時間になったらすぐ入場できるじゃないか?!
なんでチケット買うのに並ばせる!!!!!
と、もう怒り爆発寸前。

でもって、そのチケット窓口だ。
なれない係りが、一人ずつ案内するが、それもまったく堂にいっていない。手際が悪い。導線が悪い。(ロッカーがなんで導線の最初にあるのだ!美術館に行った事ない人が設計したの???)

は?は?は?何ですか?この素人感。
丸紅ギャラリーって今回がお目見えなんですか???
と思いつつ、入場口に向かうと、入場するより前に、
丸紅ギャラリーの歴史展示。
は?は?自分達の紹介は普通、展示会終わった後にするもんだろう?
なんだ、この”俺ってすごい”感!!!
(一応、その歴史みてあげたけどさ。そっか1969年からやっているのね。でもって、シモネッタは購入しているのね)

肝腎の展示ですが、なんと「シモネッタ」一枚だけの展示
うひょ~~~!それは、斬新ですなぁ~
あとは、シモネッタ来歴にアレヤコレヤ

でもって、そのアレヤコレヤの視点が、これがまた”俺ってすごい”なのだよ。
美術視点でなく、
「うちってすごいでしょ?この作品買えるんですよ。これを展示するためにギャラリーもつくっちゃったし、マーガレット王女も観にこられました。贋作疑惑あったけど、ホラそんなことありませんよ。うちが買ったんですから・・・・えらい大学の先生にも証言してもらってまっせ」
というアレヤコレヤ説明のオンパレード展示パネルが並ぶ中の
光り輝くボッチチェリ画伯の”美しきシモネッタ”

個人的には、500円で、このシモネッタを鑑賞できたから満足なんだけどね。
ギャラリーから聞こえてくる”俺ってスゴイ”がすごすぎて、印象は、もうそればかり。
ギャラリーを擬人化したら、まさしくドヤ顔してるイメージしか浮かばない!
そこから想像するに丸紅って会社がそういうドヤ顔体質なんじゃないの?
と、すっかりギャラリーに対する評価が爆下がり・・・
スタッフの会社員然とした対応といい、導線の悪さといい、展示室の照明の明るさといい、美術館として全く評価できなかった。
という辛口批評をお互い口にしながら、
「ドヤ顔ギャラリー」と名づけよう!と盛り上がった帰路。

それに比べれば、トリイさんちの所蔵品の質の高さ、美術館としてのあり方の高さを再確認してしまった~