vol.3「終わらない会議編」
はじめに
この連載ではファシリテーターとして、企業や行政の会議や議論の場をまとめ成果に結びつけてきた渋谷健さんに、会議初心者でも取り入れやすい「ファシリテーション」のテクニックや、「会議における疑問・質問」をお聞きし、会議に不慣れな「教えて!さん」を聞き手に会話形式でお届けします。
解説
教えて!さん: こんにちは、読者の皆さん!今日は「終わらない会議」に対する対策について、ファシリテーターの渋谷さんに教えていただきます。渋谷さん、よろしくお願いします。
渋谷さん: よろしくお願いします。
教えて!さん: 早速ですが、会議がなかなか終わらないことってありますよね。だらだらと延長してまったりして、終わりたいのに終わらない……。こういう時はどうしたらいいでしょうか?
渋谷さん: はい、まず重要なのは「目的と議題、終了時間を決める」ことです。会議の時間は40分が目安です。議題はホワイトボードなどに書き出して、進行に合わせて消していくと、終わったことがわかりやすくなります。
教えて!さん: 会議の流れを可視化するんですね。たしかに目に見えるとわかりやすいです。他にはどんな対策がありますか?
渋谷さん: 次に、「違う議論が出てきたら、『本日の議題を話し終えた後、時間が余ったら話しませんか?』と提案する」ことです。会話をやめさせるのではなくて、別の場所に移すんです。本来の議題から逸れるのを防ぎ、愚痴大会になるのも避けられます。
教えて!さん: 脱線してしまうと元に戻すのは大変ですもんね。早めに議題の逸脱をコントロールするのは大事ですね。他もありますか?
渋谷さん: 「発言時間の制限を設ける」のも効果的です。特に、一人で長く話す人がいる場合は、「発言は一人○分以内に」と事前に決めておきます。途中で「○○さんちょっと長いですよ」指摘するのは難しいので、会議の初めに「あらかじめ指摘するので、ご了承ください」と伝ておきましょう。
教えて!さん: あらかじめ言っておくことが大事なんですね。他にもありますか?
渋谷さん: 最後に「あと10分で出ないといけないけど?どうしますか?」と急かすこともあります。これは最後の手段ですが、取捨選択をしやすくなります。
教えて!さん: 時間の限界を意識させるわけですね。確かに、時間に限りがあると判断せざるを得なくなりますね。
渋谷さん: そうですね。ポイントは、事前に伝えること。これで、会議の流れをコントロールしやすくなると思いますよ。
教えて!さん: ありがとうございました、渋谷さん。会議をまとめる側として予め知っておくと良いアドバイスをいただいたと思います。会議を時始める前に意識しておきましょう。ではまた次回!
まとめ
目的と議題 終了時間を決める 会議の時間は40分が目安と言われている(集中して会議ができる目安) ※議題はホワイトボードなどに書き出して、消していく。可視化する。
違う議論がでてきたら、「本日の議題を話た後、時間が余ったらにしませんか?」と伝え、いったん話を横に置く※愚痴大会を防ぎましょう
(一人でたくさんしゃべる人が出てくる時は)「発言は一人●分以内に」と予め決める(予め指摘をするので、ご了承くださいね。と伝えておきます。)
あと10分で出ないといけないけど?どうしますか?と急かす(最後の手段ではあるが、取捨選択をしやすくなる)