中国輸入OEMが、想定以上に難しかった話 + UVプリンター専用商品を開発・輸入・発売致しました。
わが社の初プロダクト
今年は年始から中国の会社とやり取りをして、UVプリンターに適したPUレザー(合皮レザー)を素材にしたパスケースの輸入&販売を開始いたしました。
きっかけは、UVプリンターを使ってアクリルグッズを作っている会社からの新しいプリント用部材の調査依頼から始まり、工場の片隅で色々な商品ニーズを観察する日々を送りました。
大変だったこと
どこにでもありそうで、見た目はいたって普通のパスケースですが、UVプリンターでのテスト印刷を繰り返して、色乗りが良い素材を厳選しました。また、ふかふかしすぎて、淵と中心の高低差が無いけれども、硬くてペラペラというのは無い加減で量産致しました。また、穴がある側も、よくある穴部分のチープさも無い製品まで完成させました。
中国輸入OEMが簡単というYoutubeが多く見られますが、そのようなチャンネルは良いことばかり言っており、早々に出来るものではないことを実感しました。
良い工場に巡り会うまでの道のり
アバウト50社当たって、概要を話すのが10社、サンプルを作れるのが3社、そこから1社に決めるくらいの確率です。
結果、印刷の色のノリが良く、カードの取り出し安さ、適度な厚み・硬さがあり、チープでは無い質感があるベストなものに辿り着きました。
次の目標は、印刷用部材販売と治具販売
当面の目標は、部材販売
二ケ月前に提携工場に毎日通い、ニーズを汲み取るだけではなく、技術的にはUVプリンターやCo2レーザーについてアクリルスタンドやキーホルダー、その他レザー製パスケースやレザー製コースターなども作れるようにまで、個人的な技術を高めることが出来ました。ただ、今の事業の優先事項はまず輸入した部材を売りさばくことなので、生産作業はせず、ユーザー(UVプリンターでアイテムを作っている会社や工場)に届く努力をしています。
更にニーズがあると感じた点 は、UVプリンターの失敗ロス率が高いこと
まず現場を見て気づいたことは、UVプリンターもレーザー機も製品を作れるようになるまでの難易度が非常に高く、相当な鍛錬が必要なことと、熟練していても、失敗ロスが相当数出るということでした。
工場でプリンターのメンテナンスに来た、メーカーエンジニアさんに、ロス軽減の工夫などを凄くたくさん尋ねましたが、どの会社さんも歩留まりの悪さには頭をかかえているという話も聞きました。
失敗ロスを減らすには、治具が有効です
例えば、UVプリンターの場合は、プリンターヘッドまでの距離が0.3ミリ違うだけで、印刷の質が変わります。なので、治具を正確な場所に、平行に部材を配置するということが大切です。治具という型を使って、部材を平面に保ちながら一定の場所に固定して印刷するのは大きく効果があります。
作成した手作り治具のご紹介
当方、CO2レーザーとアクリル板を使っての精密な治具作成が出来ます。
例えば、パスケースの治具の場合、二層構造でつくってあり、カード入れの逆側の面は、平行に嵌め込めるような工夫がされた治具になっています。
この治具があれば、相当ロスが減らせる + すぐにUV印刷に取り掛かれるので、別商品として販売もしています。また、商品のオマケにするといった施策も始めました。2層の治具は25,000円、3層の治具は30,000円が相場で安くはありませんが、それだけのメリットはある道具です。UVプリンターは持っているが、レーザーは持ってない会社には、商品の幅が広がるといったニーズを狙っています。また、現在、開店記念で治具無料おまけつきキャンペーン実施しておりますので、お気軽にお問合せください。
輸入後、早速プリント&商品化が実現しました。
治具の効果
一番左の擦れたものは、真ん中が1㎜程度出っ張っていたため、
UVプリンターのヘッドが干渉して失敗ロスとなりました。
⇒ 熟練の方にお願いしましたが、それでも失敗することがあります。
大きい個体が入らないのを懸念して、治具をゆるめにつくると、今度は、部材を固定できなかったり、浮いて斜めになるので、きっちりはめる治具の方が失敗のリスクは低くなります。
がっちりした治具でつくると出来栄えはどうなるか?
淵の部分はインクが吹き付けられて不規則に汚れますが、
こちらの治具でつくると横から見てきれいに平行な印刷になります。
UVプリンターは、0.3mm高さが違うだけで失敗することがあるくらいシビアなマシンです。 一応2㎜までの許容範囲と書かれていますが、フチを見ての通り、ヘッドからはなれるとボケていきます。
製品写真
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
今後、UV印刷で印刷し易い部材と、その部材にマッチした治具の販売を進めて行きます。もし、ご興味を持たれましたらお気軽にお声がけ下さい。
また、現在無料サンプルお届けキャンペーンをしておりますので、ご興味あれば、お気軽にメッセージいただけますと幸いです。
また、楽天shopも開店致しました。https://www.rakuten.co.jp/creategoods/
今後も、このような技術的な記事を書いていく予定です。
どうぞよろしくお願いいたします。
モノづくりを真摯に応援する事業を展開していきます。フォロー並びに応援していただけますと大変光栄でございます。
どうぞよろしくお願いいたします。