見出し画像

UFC274開催迫る

ライト級と女子ストロー級のダブルタイトルマッチが行われるUFC274
5月7日(日本時間5月8日)に開催される。

開催が近づくにあたって素人目線ではあるが注目する試合の展開を考えてみたいと思う。

1番の注目はもちろんメインイベントのチャールズ・オリベイラVSジャスティン・ゲイジーの一戦。

チャールズ・オリベイラ(32-8-0 NC1) UFCライト級王者

強豪ひしめくUFCで数多くの試合を行い、やっとの思いでライト級のチャンピオンに輝いた歴戦の猛者。オリベイラはUFCの中で三つの最多記録を持っている。「フィニッシュ(18勝)」「一本勝ち(15)」「パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(12回)」である。

この三つの最多記録を持っているというということだけで彼がどれくらいのファイターなのか何となくイメージ出来るのではないだろうか。

柔術をバックボーンに持つオリベイラは寝技のスキルがとても高い。ただ組技に特化していた分、以前はスタンド技術とのバランスが上手く取れておらず勝ち負けを繰り返す時期があった。しかしそれから徐々に打撃の強化も行われていき、試合内容からも見てとれるくらいに強くなっていった。そうして寝ても立っても強い打撃も出来るグラップラーへと成長を遂げていった。

一つ穴を埋めたオリベイラは現在UFC10連勝中。安定した勝率を築き上げ、直近ではマイケル・チャンドラーダスティン・ポイエーといったライト級のトップ選手を続けて倒している。

ただ、上に挙げた選手2名と行なった2試合は結果的にフィニッシュした上で勝っているとはいえ、あわやKOという非常に危険な場面を生み出してしまってる。

というのもオリベイラはアグレシッブに前へ出てアタックを繰り返す積極的なファイトスタイルを持っているので、その短所として相手の打撃を良くない形でもらいがちになっている。

そこがオリベイラの危ういところであり、勝利と敗北を紙一重にしてしまっているところだと思われる。

ジャスティン・ゲイジー(23-3-0) 元UFCライト級暫定王者

今回の挑戦者「ジャスティン・ゲイジー」はそんなオリベイラの危うさを真芯から貫くようなライト級ランキング1位のハードヒッターだ。

ゲイジーはレスリングをバックボーンに持ち、NCAAディビジョン1のオールアメリカンに選出されている。

しかし、ファイトスタイルはストライカーそのもので強力な打撃を持ち味とし、会場を沸かせるような激闘を幾度も繰り広げている。前戦のマイケル・チャンドラーとの一戦も効かし効かされながらの激闘を繰り広げ、その末に3-0での判定勝利を収めた。

タフで打たれ強く、レスリング仕込みの足腰に強力な打撃。この要素はオリベイラにとってとても厄介なものになる。

もしオリベイラが打ち合う中でゲイジーの一発を被弾してしまった場合、その時点で試合が終わってしまう恐れがある上に、ガードの中に上手く引き込めてもパウンドで仕留めるパワーがある。また、効かされてからカウンターで組みの展開にオリベイラが持ち込もうとしたとしても中々形を作ることが出来ないのではないかと思う。

そうなれば引き出しの多いオリベイラの活路も狭まる。また、ゲイジーのヘッドコーチを務める名将「トレバー・ウィットマン」もそういった弱点を突くことに抜かりはないと思うので、その展開に持ち込まれてしまったらオリベイラは非常に苦しくなるのではないかと思う。

なのでオリベイラはゲイジーとの打撃勝負で優勢を取って削った上で引き出しの多い組技でアドバンテージを狙っていく必要がある。

展開考察

1ラウンドから両者前に出て殴り合う展開になる。ここでゲイジーのカウンターやカーフへのローキックが効くのか、それともオリベイラの左フックや首相撲からの膝が効くのか、どちらが先手を取るのかがポイントになってくる。

もしお互いに痛み分けるような形でダメージを与え合って互いに消耗する展開となったなら、オリベイラの組技の技術がゲイジーを蝕むかもしれない。

仮にテイクダウンが取れずとも引き込んだり、ポイエーを極めたようにスタンドバックを取ったりと自分の形を作っていく術がオリベイラにはある。

打ち合いなどで致命的なダメージを負わなければそれも十分に可能だろうと思う。

ただ、ラウンドが後ろへ伸びれば伸びるほど汗をかいて滑りやすくなり体力の消耗からもしっかりと組み付くことが出来なくなる可能性が高いので、4・5ラウンドまでもつれれば互いにスタンドに絞って限界を迎えた体力を振るっての打撃戦となるではないだろうか。

そうなると乱打戦を制してきたゲイジーにやや分があるのかもしれない。

それまでのラウンドで組み付いてコントールするような展開が挟まればオリベイラが判定か一本、ただ打撃の殺傷能力はゲイジーの方が高いと思うで効かせればゲイジーがKO・TKOか判定でベルトを取る可能性もある。

どちらにせよパフォーマンス・オブ・ザ・ナイト最多の男とファイトボーナスを高確率で受賞する激闘王がぶつかるこの一戦はものすごい試合となることが予想される。

UFC274のメインイベントにふさわしい大注目のカードだ。




よろしければサポートお願い致します!これからの活動にお力添え頂けたら嬉しいです!