ヤクルト1000のお陰で、全部腸内環境が悪いせいだったことに気付いた話

 一週間無料サービスにギリギリ間に合い、後発組ながら供給が途切れることもなく、無事に一ヶ月を迎えた。二十八歳になった女がヤクルト1000を飲んで一ヶ月で得た効果を、備忘録がてら並べておく。

 そもそもヤクルト1000を取った切欠が、介護に伴う心身の疲弊でロクに眠れなくなっていたこと。
 加えて以前から、極めて腸内環境が悪いことを自覚していた。夜も寝付けぬ重度のガス腹。常に便秘と下痢を繰り返すボロボロの腸。何をしても減らないコレステロール値、特に悪玉コレステロール。
 ダイエットと健康維持のために始めた有酸素運動や筋トレも、これに関しては一切の効果を成さなかった。ヨーグルトも納豆も何の足しにもならない始末。そろそろ三十路となると健康も気になりだしてくるので、こちらも正直何とかしたかった。
 とはいえ私は筋金入りの病院嫌いで、病気恐怖症が高じて薬物恐怖症でもあった。病院に行くだけで腹の調子を壊し、体は重くなり、夜は眠れなくなる。次の日は一日じゅう気が塞ぐ。自分の体調不良ではなく、介護のために病院に通っているだけでこれである。
 心気症と薬の方は普段は全く出て来ないためまだマシであるが、心身が弱っていると重篤な副作用に不安になり、飲用に極めて神経質になる。自分の定期通院で薬をもらう、それも下手すれば一生となれば、今以上の気鬱になるのは目に見えた。
 極力病院には行きたくない。でも民間療法はデメリットが大きいこともあって怖い。とはいえコレステロールは何とかしたいしめちゃくちゃ寝たい。何かこう……良い感じに体に良くて、効かなくても大したデメリットもなく、ワンチャンプラセボとかで何とかなりそうなもんはないか……と、いつも思っていた。
 そこでヤクルト1000である。
 インターネットで情報を拾った。家族と相談して、多少落ち着いたしまあ週一の定期便なら受け取れるかということになった。折良く無料キャンペーンなどやっていたので、軽い気持ちで頼んで一ヶ月が経った。

 ちなみに飲み方は「朝食後に一本」である。

・お通じが整った
 メイン効果なので当然といえば当然か。
 あまりの荒廃具合に乳酸菌さんサイドも先に更地にすることを選んだらしく、最初の二日ほどはトイレに籠もりきりになった。十年以上は味わっていなかったすっきり感を得て以降、少しずつリズムが整ってきた。
 何よりも年々悪化してそろそろ日常生活に支障を来し始めていたガス腹が皆無レベルで改善された。QoL爆上がりでとんでもなく助かってる。月4000円のサブスクであの苦しみから解放されるなら安いものだ。一生続ける価値はある。

・痩せた
 一ヶ月で3kgくらい痩せた。
 そりゃ溜まってたもんが全部出ればそんなもんかとも思うのだが、明らかに脂肪も減っている。ストレス性の爆食から解放されたり特茶を飲み始めたのもあるとは思うけれども、多分後述の理由の方が大きい。

・砂糖依存症が治った
 素直にビビった。
 今回を含め、私は過去に三度ほど砂糖依存症を克服している。三度克服したということは、三度依存症になっているということだ。
 二度は「金がない」という大変シンプルかつ分かりやすい理由で禁断症状を乗り越えた。今回は特に何の禁断症状もない。何となく甘い物を食べたいと思わなくなった。
 勿論好きなことに変わりはない。ただ依存していたときの「食べないとやってられない」感覚はない。14g/日の砂糖で60g超/日の砂糖を削減出来るなら、そりゃ痩せるのも当然かもしれない。

・そこそこ寝てる
 小さい頃から寝ないと体が持たない方で、小学生の頃から休日は昼過ぎまで寝ている生活だった。それが最近、午前九時には布団から抜け出している。たまには十時まで寝るが、それでも普段から十一時を回らなければ起き上がれない身からすれば快挙である。
 夜寝る時間は特に変わっていないが、前述のガス腹改善もあってか、寝付きが非常に良くなった。眠れないのは他に大きな不安があるときや、病院に行ったときくらいである。
 それに伴って日中の眠気も消えた。午前中はエンジンが掛からずぼーっとして、午後は眠気に打ちひしがれていた、とんでもなく生産性の低い生活はもうない。
 プラセボかもしれないが、プラセボでもどうでも効いてりゃ良いって話でもある。

・自律神経が整った
 元々体力が全くない人間で、自律神経も控えめに言ってゴミだった。例によって病院に行かないので、自律神経失調症の診断はもらっていないが、立ちくらみ・目眩・耳鳴り・動悸・体の重さは親友レベルで親しくしてきた。
 朝はぼーっとし、昼は眠く、夜は目が冴える。ホルモンバランスも最悪で生理不順はいつものこと、毎年のように無排卵月経を経験し、そのための漢方薬は常備してある。立ち上がれば立ちくらみ、動けば動悸、寝ていても耳鳴り。サウナでととのう~とか言ってられる次元の話ではない。これ以上自律神経に負荷をかけたら死ぬ。
 結論から言って、かなり軽減した。ここ数年ずっと薬などで刺激してやらないと来なかった生理が、こちらからアクションを起こさずとも来て感動した。よく寝ているおかげか立ちくらみは低減、耳鳴りや動悸も減った。
 少なくとも毎日16-18時間の活動に耐えうる体にはなったようである。仕事の後に軽く運動する体力も残るようになってきた。このまま突き進んで、人並みの生活が出来るようになりたい。

 実は趣味の執筆への集中効果を期待していたのだが、今のところそちらはあまり効果がない。元々夜型の集中サイクルをしていたので、朝型に切り替えたかったのだが、自律神経がどう寝る時間がどうではなく、単純に集中力が夜型サイクルなのかもしれない。
 続けていけばそれなりにピークが変わるかもしれないので、こちらは要努力。

 そういうわけで、私が長年抱えてきた「正直何とかしたいけど共存は出来るので、躍起になって解決するほど切羽詰まってはない」レベルのじんわりとした悩み事は、全てヤクルト1000による腸内環境の整理で片付いた。
 私はこれからもヤクルト1000を飲み続けるが、私がたまたま腸内環境で全てを治せただけであって、ヤクルト1000は万能薬ではない。ぼちぼちやっている運動との相乗効果、状況が一段落したことによる精神の安定、同時期にセールしてたから何となく2箱買った野菜ジュースなど、その他諸々の要因もあるとは思う。
 ヤクルト1000だけに頼るのはよくないが、糖尿病の診断が下っていなくて、かつ何しても治らんな~という人は、ワンチャンなんかあったら良いな~くらいの感覚で飲んでみても良いかもしれない。めちゃくちゃおいしいし。

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