【ペット】切実なる祈り
保護ヤモリは元気にしている。
この時期にしてどこからどう見てもベビー極まりない。最初に見かけたときからして推定月齢は三ヶ月。
野生にいた時間が極めて短いせいかお陰か、想定をしのぐ速さで順応している。人工餌も食べそうだ。
ところで、我が家には二匹の先住レオパがいる。
元より弩級の心配性ゆえ最初から徹底してピンセットも道具も別、メンテや給餌の際には必ず手洗いを挟み、それどころか同日同場所に着地させることさえしない。
そういうわけで、二匹目のレオパから寄生虫が発見されたときも、一匹目には一切感染せずに乗りきった。
単刀直入に言ってヤモリからの寄生虫移動がめちゃくちゃ怖い。
WC個体は雑菌と寄生虫の温床である。頻度は低いようだがクリプトスポリジウム症の可能性もゼロではない。いささか手遅れかもしれないが、明日からはビニール手袋を導入することにした。
……まあ、二回のうんちで線虫も確認できなかったし、しっかり固形だったし、なんなら体型もまだまだ元気なそれで痩せている感もないし、気にするほど危ないことはないと思うんだけどね。
それでも飼い主は祈る。三匹目が何の問題もなく、先住レオパたちのどちらも体調を崩すことなく、穏やかに長生きしてくれることを。
実際野生のヤモリを保護してる人は結構いると思うのだが、くる病以外の症状はあまり聞かない気がする。ヤモリと他の爬虫類を一緒に飼っている人で、そこまで神経質に管理していない人でも、感染症例があったという話は寡聞にして知らない。
保有率が低いのか意外と感染しないタイプなのか。同種や近縁種(トカゲモドキ間など)の感染に関する情報は見かけるけど、この辺はふんわりした推測しか見つからなかったな。探し方が悪いだけかも。
ともあれ我が家周辺から離れたことのないであろうちびっ子が感染源になることはほとんどないだろうが、念には念を入れた方が良い。杞憂は杞憂で終わるから笑えるのであって、これが現実になったら目も当てられないのだ。
取り敢えず、明日辺り確認できるであろう一匹目のうんちがいつも通り元気なものであることを願う。
飼い主の心はいつも切実。ヤモリが断捨離によって来るという「空いたところに入り込んだ福」であることを祈っている。