旅するLeica 小倉編|新旧入り交じる街の光と影を撮る
フォトウォークの前日。
ノリフネさんが前乗りで小倉にやってきた。
せっかくなので、地元小倉の街を案内する。
街が目覚める音がした。
逆行に浮かぶ小倉の街並み。
アーケードが光を受けて静かに輝く。
歴史の重みと、新しい息吹が同じ景色に刻まれている。
私はLeica M11を手に、NORIFUNEと歩いた。
彼の手には、フィルムカメラ。
シャッター音が、時代を繋ぐ響きとなる。
商店街に足を踏み入れると、焼きうどんの香りが漂ってきた。
ここ、小倉が発祥の名物料理だ。
鉄板の上で跳ねる音、焦げ目の香ばしさ。
一口運ぶたび、地元の記憶が舌の上で広がる気がした。
紫川のほとりでは、光が水面を走り、影が深く沈む。
Leicaのレンズ越しに、風景の断片を切り取る。
NORIFUNEは、川辺のベンチに腰掛け、
どこか遠い記憶を追うようにフィルムを巻いていた。
リバーサイドの風が木々を揺らす音が耳に届く。
商業施設を仰ぎ見ると、新しい時代の鼓動が聞こえるようだ。
その足元には、子どもたちの笑い声が響き
次の時代が静かに流れている。
小倉は、始まりの街だ。
焼きうどんも、アーケード付きの商店街も、多くのものがここで生まれた。
シャッターを切るたび、映らないものの存在を思う。
空気の匂い、風の手触り、時の儚さ。
光と影が語る物語を胸に、私はこの街をあとにする。
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