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消費社会のラットレースから抜け出すために、まずは服の買い方から見直してみた。
日に日に夏が近づいてくる。
時折吹く、薫風の心地よさにあらたな季節の訪れを感じた。
多くのモノを手放して、季節の移ろいや変化に敏感になった。
着ていくものが限られるから、しっかり季節、気温を捉えて今日の装いを取捨選択するからだと思う。
適切に服を選ぶことは四季ある日本では大事な能力のひとつのようだ。
「何を着るか判断する思考を他に回すために、服はワンパターンにする」と言う考え方もあるけど、服を減らしても、考えるべきこと、感じるべきことはある。
むしろ、もっと繊細になる。
そして、ミニマリストを志し、断捨離を繰り返すうちに、買物に対しての価値観が変わってきたのがわかる。
オシャレかどうかは表面的なことで、その場・その時に合わせた装いが出来るか、自分をどう演出するか、の方が遥かに大事だとボクは思ってる。
だからこそ、自分なりの服購入のルールを持っているつもりだ。
まず、ボクは基本的に、春か秋にしか服は買わない。
コートやショートパンツなんかの季節限定ものは別で、例えばシャツとかボトムスは、いつも春か秋に買い換える。
その方が生地的にオールシーズン着れるものか多いからだ。
例えは冬のバーゲンだと、シャツ一枚買うのでも、素材がウールやコーデュロイだったりするから着る時期がけっこう限定される。
もちろん、以前は深く考えず、欲しいと思ったら適当に買ってた。
で、結果、はかないボトムス、着ないシャツ、要らないセーターなんかが増えていた。
今はボトムスは全部で6本。
仕事で着るスラックス2本(春〜夏・秋〜冬)、デニム1本(ブラック)、スウェット1本。
夏には薄手のアンクルパンツとショートパンツをUNIQLOで購入する。
それぞれは所有ジャンルの制約の中で保有するようにしてる。
・仕事用→スラックス2本
・プライベート用→デニム1本、ショートパンツ1本
(夏はデニムの代わりにアンクルパンツ)
・スポーツ用→スウェット1本(寝間着兼用)
もちろん、もっと減らすことも出来るかもしれないけど、TPOなんかも加味すれば、今のところ自分の中では必要最低限って感じ。
それ以外にも、いろいろと合理的に考えて購入するようになったのが大きい。
使うシーンや既存アイテムとの組み合わせはもちろん、公私兼用可能かどうか、とか、値段と使用期間の妥当性とか、未来の年齢に見合うかとか。
これが面白い。
今までは何をどれだけ欲しいか、必要か、分かってなかった。
だた、目の前にある気になるものを購入して消費するだけ。
下手したら浪費するだけ。
今は本当に必要かどうかをスゴく考える。
この思考の変化は、モノを捨て始めないと持てないものだった。
気づくことで変われるということもわかった。
本当に自分に必要なのは、「おしゃれな服」ではなく、「その季節、その場所に適した服」なわけだ。
いま、ボクらは壮大な消費社会のラットレースの中にいる。
買え、使え、所有しろ!と、巨大広告やテレビ、Web記事が無言の圧力をかける。
ボクらはいつしか思考停止したまま、その声なき声にしたがってきた。
でも、一歩立ち止まって考えたい。
それは本当に必要か?
それは本当にあなたを幸せにするものか?
消費社会のラットレースから抜け出すためには、こうしたちょっとした気づきを積み重ねていくことが大事なんだと思う。