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Leica M型に向いてるひと3つの特徴
Leica M11を使うようになってもう少しで2年になろうとしています。
本当に、所有してよかったと思えるカメラです。
一方で、いろいろと癖もあるし、機能はないし、不便だし、ってことで、万人受けするカメラではないとも思っています。
そこで、今回は私の考える Leica M型に向いてるひと3つの特徴 を紹介していけたらと思っております。
3つの特徴としては以下の通りです。
1)撮影所作がすき
2)不完全さを愛せる
3)ハイスペック競争から降りたい
ひとつずつ解説していきます。
1)撮影所作がすき
M型の特徴としては、そのほとんどがマニュアル操作になるということです。
オートフォーカスも使えないし、絞りもシャッタースピードも自分で操作します。
前の設定のままにしていたら、シャッターチャンスが来ても間に合いません。
場所や被写体次第でもう一度設定し直す必要があるわけです。
で、このときのダイヤルを回す所作だったり、じっくりと被写体に向かってカメラを構え、ピントを探る、この動作が楽しいと思える人は、きっとM型のことが大好きになると思います。
逆に、オートフォーカスでバンバンとしたい。
とにかく連射しておいて、あとからベストな1枚をピックしたい、というようなフォトスタイルの方にはストレスが多いように感じます。
まずは自分のフォトスタイルがどのようなポジションにいるのかは購入前に確認しておくと良いと思います。
2)不完全さを愛せる
2つ目の特徴としては、所有者本人が「完璧主義ではない 」もしくは「人間らしさが好き」という点にある気がしています。
レンジファインダーの構造上、ファインダー越しにみた被写体と、撮影後の写真は完全一致はしません。
さらにピントが手動なこともあり、思った以上にボケた写真があがってくる可能性は高いです。
明るく撮るためにシャッタースピードを遅くしたら、それはそれで被写体ブレを起こします。
でも、それもいいい。
そう思える、人間味のある写真が好きな方は、きっとM型が大好きになると思います。
むしろ、ノールックで撮影した意図しない写真がとても良かったり、一生懸命撮ったのにブレブレだけどなんかその場の雰囲気が閉じ込められている、みたいな不完全さがこのカメラの魅力なんだと思います。
きっちりパキパキの記録映像とはまた違う、Leicaならではの世界観は、間違いなくM型の美学だと思っています。
3)ハイスペック競争から降りたい
最後に、ハイスペック競争にうんざりしている方には、M型は最適なカメラだと思います。
確かにM11は6000万画素が撮れます。でも、正直もうオーバースペックだとボクは思っています。
(プロフォトグラファーならまた別かもですけど)
連射も不要。
瞳オートフォーカスも不要。
ありとあらゆる機能を削ぎ落としたカメラは、現在のハイスペック競争の真逆を行くカメラだと思います。
スペックは、今後どこまであがるのでしょうか?
そして、スペックがあがるたびにそれを買い直すのでしょうか?
もちろん、プロフォトグラファーさんなら別です。
それが仕事道具として必要なスペックなら、買い直すべきでしょう。
でも、私はアマチュアとして楽しく写真を撮っています。
M型で十分。
いや、もうすでにオーバースペックなのです。
いま、あらためてM8やM9が良いという人がいるのは、完全にハイスペック競争から降り、独自の写真道を進んでいる方が多いからこそだと思います。
ハイスペック・ラットレースからの離脱。
もしかしたら、M型最大の魅力なのかも知れません。