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ミニマリストになって気づいた、服の賞味期限という概念。

服にも賞味期限がある。

そう思ったのは、2017年も残すところあと1カ月に迫った師走のある日のことだった。

2017年の10月に全てを捨てて引っ越し、さらにそこから極限までの断捨離を始めたボクは、Twitterで偶然見つけた1日3捨運動に参加していた。

ある意味、服の賞味期限は食べ物と同じで、旬、と言う言葉で置き換えても良いのかも知れない。

かつては魅力的だった服も、時代の流れとともに色褪せるし、自分の体型、年齢とも見合わなくなってくる。

そんな賞味期限切れの服は早々に捨ててしまった方がいい。

そして少数の魅力的な服を味わい尽くすくらい高頻度で着回すべきだ。

お気に入りの服だからと言って、それを大切にしまっていたら、いつかその服の賞味期限は切れてしまう。

もちろんそれが五年先なのか、十年先なのかはわからないけど、その間に何回着たか、は考えてみたほうが良いと思う。

もしそのお気に入りの服が一万円で、3年後に賞味期限切れになったとして、着た回数が一回なら一万円。

10回なら千円を一回の着用で支払っていることになる。

そう、お気に入りの服は、実は着れば着るほどお得なのだ。

でも、服をたくさん持っていると、そういう意識にはならない。

より多くの服を無駄なく着ようと思ったら、必ずそこにはローテーションが発生するから。

UNIQLOで買った一枚2980円のジャケットも、BEAMSで買った一枚29800円のジャケットも、3年で服の賞味期限が来るとしたら?

どちらも同じ頻度で着回すとしたら、明らかにBEAMSのジャケットの方が損をしている、とボクは思う。

それなら、持ち物を少なくして、お気に入りのアイテムをこれでもかというくらい着倒した方が、経済的にも、ココロの満足度的にも、圧倒的にコスパが良いのだ。

ファストファッションが流行っている。

それ自体は悪いことじゃない。

UNIQLOで全身を固めても、オシャレな人はいくらでもいる。

では、自分はどうか?

UNIQLOでオシャレが出来る人間か?

そこに立ち還れないと、単にオシャレな人の真似をして、安い服を買い集めても、本質にはたどり着けないだろう。

もちろん、修行僧のような暮らしを望むミニマリストなら、1つの作務衣を10年でも20年でも着るだろう。

ツギハギをして、ほつれを取り繕って。

でも、サラリーマンをしているボクにはそこまではムリだ。

物持ちは良い方だと思うけど、やはり7年前の服は着ていて違和感がある。

5年前でギリギリか…

サイフや小物などの永遠の定番は別として、やはり身に纏うもの、装うもの、についてはある程度の買い替えは必要不可欠だ。

大事なのは、そのサイクルをしっかり自分で見つけることと、その買い替え時期にムダな安物買いをしないこと。

そのためには、常に普段から自分のミニマリズムを研ぎ澄ませておかなくてはならないのだろう。

急に何かを変えることは出来ない。

でも、1日ひとつ、何かを積み上げることは出来る。

その意識の積み重ねの果てが、ミニマリストとしての『自分の生き方』になるんだと思う。

さ、スタメンだけ残して服を捨てよう。

そして街に繰り出して、本当にお気に入りの一着を見つけるのだ。

その服は5年後、3年後、いやもしかしたら1年後…何ならワンシーズン毎に、服としての賞味期限は切れるかもしれない。

その時になって、自分がその服をどれだけ着たおしたか、振り返ることが出来る。

そしてきっと、満足しながら、その服をゴミ袋に入れるだろう。

今日までありがとう、おつかれさま。

そんな言葉をかけながら。


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