回避依存症と恋愛依存症③~強く惹かれあう理由=離れられない理由~


心理カウンセリングCREAR(クレアル)代表
公認心理師で、心理カウンセラーの蔵野まどかです。

今回の記事で扱うのは、回避依存症と恋愛依存症が、互いに強く惹かれあう理由。

■強く惹かれあう理由=離れられない理由

対人関係で求めることの利害関係が成り立つことで、強く惹かれ合う両者。
幸せな関係が築けているなら良いのですが、別れた方がいいと周囲から言われていたり、自分でもそのように思うことがあるのに離れられずにいるという恋愛から抜け出したい人は、まずは回避依存症と恋愛依存症、それぞれの癖を把握しましょう。


■それぞれ対人関係に求めがちなことに癖がある


◇回避依存症
人と親密になることや自分のことを知られることを嫌います。
ただ、回避依存症だからといって対人関係を避けてばかりということはありません。彼らは「人に見せても大丈夫だとする自分」と「そうでない自分」を分けて考えています。その為、本心を見せないような対人関係の築き方が上手だったりするのです。
自分を良く見せることがうまく、「演じる」ということを日常的にしている場合もよくあります。

頭の回転がはやくおしゃべり上手だったり、仕事がバリバリできる人や、とても優しく人を気遣えるような人だと思われていることも多いようです。しかし、そこに本心は無く、あくまでも「人前に出る用の自分」として過ごします。
自分に自信を持っているような第一印象を持たれやすいのも回避依存症の特徴です。

また、束縛や支配を恐れるので、主導権を握られる関係を好みません。
自分自身が優位に立てる関係ならば、自分が束縛・支配されることが少ないと考えますから居心地の良さを感じるのです。
このことから、恋愛においても、恋愛依存症のような自己肯定感の低い人に惹かれます。

◇恋愛依存症
基本的に、自分に自信が無く否定的なであるという特徴があり、「私なんて…」と悲観的に考えて落ち込みやすいのです。その自己肯定感の低さは、回避依存症にとって、強く惹かれる魅力として映り、理想的な人物像を演じながら積極的に関係を縮めていきます。

恋愛依存症からすると、自分とは違う「自分に自信のある素敵な人」として映ります。更に、落ち込んでいる自分に手を差し伸べてくれるその様子に「この人なら私を幸せにしてくれる」と、回避依存症者との出逢いは強い衝撃を受けた運命的なものに感じるようです。

このように強く惹かれ合う理由には、お互いの幼少期の親子関係から影響を受けた、それぞれの愛情欲求の埋め方の違いと、見捨てられることへの不安が関係しています。

■まとめ

回避依存症は
・ありのままの自分を受け入れてほしい
・すべてを捧げてくれる愛情が欲しい
・優位に立ちたい

恋愛依存症は
・求められることで安心する
・恋愛が生活のすべて
・無条件に愛されたい

欲求を満たし合えるような運命的なものを感じる出会いから始まり、最初は燃え上がりやすいのがこの恋愛。ですが、辛い思いをしながら続いている恋愛にもなりやすいのです。


■恋愛依存症と回避依存症の恋愛のカウンセリングをたくさん対応してきて感じること

カウンセリングでは、こういった辛い恋愛に関するお悩みでご相談にいらっしゃる方がとても多いです。しかし、相談に来るのは、ほとんどが恋愛依存症側。

「なんとか本当の幸せを選び取って欲しい」という思いで精一杯サポートしても、恋人と会ったり、恋人と連絡を取ると…、相談に来てまで乗り越えたかったはずの気持ちがふわーっとどこかへ行ってしまう人をたくさんみてきました。

力になりたいし、時間は有限だから少しでも早く本当に大事にしてもらえる人と一緒になって欲しいと考えてきました。ですが、カウンセリングの継続は強要ではなくご本人の意思に任せるようにしているので、このケースの改善には、友人や家族など周囲の力添えがないとなかなか難しいのも事実。

だからこそ、こうして記事にしておくことで、一人になったときに冷静にご自分の状況を振り返られるタイミングで私の記事に辿り着いた人が、なにかを考え直すきっかけになれることを願っています。

別れそうになっても別れに至らないという繰り返しを起こすのは、惹かれ合う理由=離れられない理由であるからこそ。


それにはお互いの欲求の埋め方が関係してくるのです。
次回は、それについて書いていきます。


最後までお読みいただきありがとうございました!
差し支えなければ、note・Twitterのフォロー、お願い致します😊

ご予約のお申し込みはこちらの公式サイトからどうぞ。



最後までお読み頂きありがとうございました! 頂いたサポートは、心理カウンセリングCREARのより良い運営のため、大切に活用させていただきます。…が、あまりお気になさらず。その大切なお金は、美味しいごはんを食べたりだとか、ぜひご自身の幸せの為に使ってくださいね(*¨̮ *)/