ハンデがある猫たちが教えてくれること
2008年、実家でるんるん(仮名)♂を家族に迎えました。
るんるんは猫風邪の影響で左目が見えない(光を感じる程度)というハンデを抱えていましたが、そんなことを感じさせないほど明るく、家族全員に愛される存在でした。るんるんは家族の中心にいて、毎日たくさんの癒しをくれる存在でしたが、2018年に虹の橋を渡りました。別れは悲しくて何日か仕事を休んでしまうほどのダメージでしたが、るんるんが残してくれた温かさや思い出は今でも私の中に息づいています。
そして昨年、結婚を機に引っ越しを控え、新しい生活が始まるタイミングで、ソイちゃんという新しい家族を迎えました。
ソイちゃんは虹彩異常という特性を持ちながらも、穏やかでとても人懐っこい女の子。
初めて会った瞬間、私たちカップルにお腹を見せてゴロゴロと喉を鳴らしてくれる姿に心を奪われ、「この子や!」と感じました。お迎えするまでの間、他の方に引き取られないか心配するほどで、行ける時は何回も会いに行きました。すごく家族になるまで待ち遠しい時間でした。
ソイちゃんとの生活は、私に多くの気づきを与えてくれ、るんるんと同じように、ハンデがあっても猫たちは人を癒す力を持っていること。
その存在がどれほどステキで尊いかということ。
そして、何より「違い」が、その子に特別な魅力を与えることを教えてくれています。
私自身も障害を持っています。
そのため、るんるんやソイちゃんを通じて学んだことは、私自身の生き方にも重なる部分がありました。
ハンデや特性を持つことで新たに広がる可能性や、自分にしか出来ないこともあるんじゃないかと思えるようになったのです。
今、私が目指している(保護)猫カフェには、ソイちゃんやるんるんのようなハンデを持つ猫ちゃんたちも迎えたいと思っています。もちろん、感染性のものは充分に気をつけて。
ハンデがあっても他の猫ちゃんと変わらず愛されること、そしてその存在が多くの人に癒しを与えることを伝えたい。
さらに「障害やハンデを持つことは、その人や猫(動物)の価値を変えない」というメッセージを広めていきたいと思っています。
猫たちが教えてくれることを、もっと多くの人と共有できる場所を目指して。そんな思いを胸に、虹の橋の向こうにいるるんるんや、今そばにいるソイちゃん、
夫や応援してくれる方とともに歩み続けていきます。