子育てアウトソーシングが苦手な日本人
最近の生活
いよいよ今週の金曜日が産休前最終出社日になるので、ここ最近そわそわしています。
区役所で保育園について色々と聞いたり、自分でリサーチしてみたり、産まれてもないのにお宮参りの予約をしたり(このあたりはまた別記事にまとめます)着々と準備をすすめています。
そんな生活の中で考えたことをツラツラと。
保育園に預けるのは可愛そうなのか
いきなりですがinstagram本当に便利ですね。
同じ時期に赤ちゃんを産むお母さん同士ですごく簡単に情報交換ができて心強い。準備グッズから体調から何から何まで。ときには自分の思いもしなかった情報が目に飛び込んできたりして本当に助かっています。
一方で、悩めるお母さんたちの声を目の当たりにしてあれこれ考えてしまうこともあります。その一つが見出しの通り「保育園に預けるのは可愛そうなのか」問題。
9月末が出産予定日の私は、育児休暇はまるっと1年使えるし、早々に4月から預けるとまだ半年経つか経たないかわからない子供ゆえ、きっと熱を出したり具合悪くしたりして勤務がままならないのではないか。みんなお呼び出しで苦労しているし年度の途中からのほうが良いのではないか。いやでも、ブランクがあくと体が辛くなる。早々に復帰すべきではないか。という葛藤をしながら保活をしています。
同じ時期に産むワーキング妊婦の皆様も同じようなことで悩んでいて、
「そんな小さいうちから預けて可愛そうだと義両親に言われた」
「0歳からほとんどの面倒を自分で見ないでそれが子育てなのかと友人に言われた」
「子供の初めてをほとんど見逃すことになる。親として失格ではないのか」
なんて書き込みが結構あって、できれば長く一緒にいたいけど東京で年度途中で保育園いれられるところなんてどこよ?という現実問題と戦いながら悩んでいます。
気持ちが痛いほどわかるなぁと思いながら、改めてベストな子育てってなんだろうとここ最近考えるようになりました。
ベストな子育てとは何か?
こう問われたら回答は人それぞれで本当にバラバラだと思います。ずっと身近にいて子供の成長を見守りながら自身の時間と労力を使うことだという人もいるでしょうし、任せることは任せて自身の人生も充実させながら子供の成長を楽しむという人もいるでしょう。私個人としてはどちらも間違っていないと思いますし、これは各個人の評価軸みたいなもので、各々違っていて当然だと思っています。子供をプロダクトの例に例えるのは微妙なことだとは思いますが、何かを作り育てるって結局コンセプトと概念に左右されるものであり、だからこそ昨今その意識合わせの手法が沢山でているわけで。子育てだって全く同じことがいえると思うのです。
しかし先程触れたようなコメントを見たり、私自身も妊娠してから投げかけられた言葉を振り返ってみると後者はなんとなく日本という文化の中ではあまり良く思われず、親自身の人生を充実させること=子供を犠牲にしている=親失格、可愛そうといった味方をされることが多いような気がしています。
そこで思ったのがやっぱりまだ日本てアウトソーシングが文化が根づいてないよなということ。
冷凍食品をお弁当に入れるのは悪いことなのか?
さて急に話がそれますが、皆さんはお弁当に冷凍食品が入っていることをどう感じますか?ちなみに私が子供の頃の記憶を辿ると母が作ってくれたお弁当に冷凍食品が入っていたことは一度もありません。専業主婦ではありませんでしたが毎朝6時から手作りのお弁当でした。ときより牛丼がお弁当になっていることがあったりとビックリするお弁当も混ぜてくれましたが(笑)、今考えるとすごいなとただただ感心します。
そしてそんなお弁当で育ってきた私の答えとしては、冷凍食品入れても良いじゃないか派です。でも意外と冷凍食品はただ詰めただけじゃんって否定的な感想持つ方多いですよね。手作り愛情200%がヨシ!文化。
私としては、プロがお金かけて作ってるもの=企業努力の証を使うと愛情不足に捉えられることが不思議でなりません。企業戦士達の血と汗と涙の結晶ではないですか。その昔インスタントコーヒーがアメリカで流行る前もこんな感じだったらしいです。粉ひかないなんて主婦失格だと。昔マーケティングの授業で習いました。
ちなみに美味しくないものはもちろん却下です。この冷凍食品話の土俵にあがりません。まずいのはだめ。食は美味しくなきゃだめ。
なぜクリーニングはプロの洗濯&アイロン掛けに頼ることを悪いこととされないのに冷凍食品は否定されるのか。なぜ年末の大掃除のときのキッチンや水回りの業者依頼は肯定的なのに、日々の家事代行利用は否定されるのか。なぜ自分で勉強を教えない高い塾に何時間も通わせることは肯定的なのに保育園は否定されるのか?
なぜなぜ書いてしまいましたが、これって結局主観、感覚的なものであってその人の価値観に委ねられてるものだけでしかなく、それによって自身のベストと思う子育て軸をぶらして悩む必要性はどこにもないのではないかと考えるようになりました。
欧米だとどうなのか
こんなことを書くとここは日本だと言われそうですが、文化やビジネスは欧米諸国の10年くらい後に日本に遅れてくるものが多いのも事実です。
学生の頃の英語の教材なんかにも出ていたので知っている方も多いと思いますが、小さな子どもを親戚やナニーが預かっている間に夫婦水入らずで食事にでかけたりするなんて当たり前のことで、日本でそんなことしていたらきっと子供放置して何してるんだと非難轟々ですよね。何ならなぜ子供作ったまで言われます。笑
でもそういった環境のもとでもしっかりと子供は育つものだし、例えば新米ママがいっぱいいっぱいになってしまって子供にしたくもないアタリをしてしまったり鬱になりながら育児をすることが、育児のプロに預けて心のゆとりを保ちながら子供と接して育てることよりも必ずしも良いのかと聞かれたら私はNOなのではないかと考えてしまいます。もちろん新米ママでも自身の力だけで上手に気持ちをコントロールしながらしっかりと育てている方も多いとは思いますが。
家事にしても欧米だと、どんどんアウトソーシングして時間を作って子育てして働いてという家庭は多いですが、日本にはそんな文化ほとんどないですよね。どうしても家事代行=お金持ちまたは手を抜いているのイメージが先行してしまって、寝る時間を削って日々必死に子育てと家事と仕事で炎上状態で駆け抜けているのが現状の日本のような気がしています。
アウトソーシングすることは悪いことではない
WEB業界で1つのプロダクトを作るのにも、それぞれプロの営業がいて、企画がいて、ディレがいて、デザイナーがいて、エンジニアがいて、法務がいて、CSがいて…色々な価値観や知識を持った人の知恵が必要です。そうでないと独りよがりなものができやすく検討する過程もなくなってしまいます。もちろん1人が全行程を見て把握することなんてできません。でもそれぞれが愛情を持ってそのプロダクトが最高の完成物になるように必死になって考えて行動するわけです。目指すべきビジョンがあり、各々が絶対にやらなくてはならない自分の仕事をしっかりと認識した上で作り上げていけば最高のプロダクトになります。
1人ですべてをやりきることだけが正ではないし、アウトソーシングは成功への近道でもあります。これは10年の仕事を通してなんでも一人でやりたがりの私自身が学んで得たことでもあり成長した点で、子育てにおいても同じ理論で応用して使っていけるものだと思っています。
必要なのはビジョン(どういう子に育てたいか)と、自分と周りの協力者達との明確な役割分担、認識合わせの上での遂行力。それさえしっかりとブレなければ子育てを放棄しているなんてことにはならないと思うのです。
考え方は人それぞれ
上記のような考えから、私自身としては子供を保育園に預けることを後ろめたいことだとは思わずにプロの力の集合体で育て上げるくらいのスタンスで臨みたいと今の所は思っています。
もちろん実際に産まれたら可愛いだろうし、育休なんてあっという間に終わってしまってもっと長い時間一緒にいたい、遊んであげたい、そんな気持ちが沸々と湧いてくることでしょう。ダダをこねる子供を見ればかわいそうだと思う日も間違いなく出てくるはずです。
でも自分自身がブレたら何もかもブレブレになって終わるので、明確なビジョンと愛情を持ってしっかりと子育てに励みたいなと思います。母親はとかく子供が産まれた瞬間から1人の女性である前に母親であることを"日本では"強く求められます。
でも周囲が求めることに対しての負い目で落ち込むのではなく、自身で掲げたビジョン通りに子育てがうまくできていない時にだけ落ち込んで次に活かそう。そう思います。
もし同じような悩みでモヤモヤとしている世の働くお母さん達がこれを見てくれたら一緒にがんばりましょう。アウトソーシングは何も悪いことではないと思いますよと伝えたいなとここ最近思うのでした。
そのためにも、一緒に我が子をしっかりと育ててくれるプロのいる保育園をしっかり見定めたいなと思います。
残り4日間頑張って働くぞー!