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クレイジータンク通信 vol.229 『“農園地”(保けん野菜イベント)は、未来につながる学びの機会になる』


※お知らせ※
近々、このクレタン通信はある会員制のアドバイザーを務める場での公開、または有料版へと移行予定です。正式な時期が決まりましたら、またお知らせさせていただきます。それまでは無料版にてぜひお楽しみください。

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やっと冬らしい気候になったと同時に、寒波による大雪で落ち着かないという地域もおありかと思います。

今年は年の初めから災害や事故などに見舞われた一年となりましたが、せめて年の終わりは、すこしでも多くの方が穏やかに迎えられるようにと願ってやみません。

さて、今週の通信では、先日開催しました「農園地」というイベントの企画運営を通して、これからの時代における教育で必要とされる力が何か、について書いてみました。

ぜひご一読ください。

【“農園地”(保けん野菜イベント)は、未来につながる学びの機会になる】

先日、保けん野菜サービスの提携農家である埼玉県伊奈町の「ないとう農園」さんの畑で、“農園地”を開園いたしました。




当日のレポートについては「保けん野菜」noteにも掲載されておりますのでご興味がある方は
併せてご一読ください。
(※12/15(日)まで無料公開しております。その後有料となりますのでご注意ください!)



当日の様子はこちらのレポートでご覧いただくとしまして…

保けん野菜のアドバイザーとして関わらせていただいているクレイジータンクからは、この「農園地」が持つ「学びの機会」の可能性について現代の教育事情と併せてお伝えできればと思います。


さて、この農園地は、ないとう農園さんの多大なご理解とご協力のもと、この日限定で「畑の中で自由に遊び、過ごしてよい日」として開放いただきました。

当日、ないとう農園の内藤さんより、

「このイベントは、無農薬で栽培をしているからこそ開催が可能なのです」

とのお話いただきました。

農薬を使う際には、それぞれ使用できる野菜やタイミングが厳しく定められているとのこと。そのため、ないとう農園さんのように多品目のお野菜を育てる畑の中で「自由に遊んでいい農園地」を開催しようとするならば、入れる場所や触れるお野菜が限定されるなど「自由」を設定するのは難儀です。



つまり農園地を開催できる「環境」は畑であればどこでも可能ではない、ということがよくわかります。

今後も保けん野菜ではこの「農園地」企画について継続的に開催できればと考えておりますが、
ないとう農園さんのご協力があってこそできるという非常に貴重で価値の高い機会であるということを改めて認識し、今後も大切に育ててていけたらと思っています。



保けん野菜チームでは、農園地の企画の際、

「普段、生活をしていると“やってみたいけどやってはいけない”ということがたくさん身の回りにある。その蓋を取り外して、思いっきり”やってみたい”と向き合ってほしい」

という想いと狙いがありました。

それと同時に、この「農園地」には、一時的ではなく、遠くの未来にキラッと光輝く何かを創っているようなそんな未来につながる価値を感じていました。

クレイジータンクメンバーは子育て真っ最中世代のメンバーが多いこともあり、子どもたちの「教育」については日々悩みながら実践を繰り返しています。

子どもたちを通じて、教育現場や子どもたちの生活環境の情報にも触れる機会も多く、自分たちの子どもたちだけではなく、周りの子どもたちにも想いを馳せてしまうことがしばしばあります。

さらに、現段階の悩みや課題だけではなく、今後AI台頭時代の変化が激しい時代を生きていかなくてはいけない子どもたちの未来について憂う気持ちも強く、子どもたちの寝顔を見ながらふと大きな不安感に包まれる時もあります。

子どもがいる・子どもに関わる機会の多い大人であれば、誰もがそういった気持ちになることがあるのではないかと思います。

生成AIの進化により社会が大きく変化する未来の予測については多くの方がいまだ自分事として捉えにくい段階にあるかと思いますが、誰もが理解できるような教育現場における変化もすでに現れ始めています。

たとえば、こちらをご覧ください。こちらは2024年12月5日付けの記事です。


2016年から2022年度入試の6年間の比較における大学入試の合格者割合が、いわゆる学力をはかる一般入試では減り、AO入試といわれる総合型選抜入試が増えているとのデータが紹介されています。

1年ほど前、ある大学にて教育心理分野等で教鞭を執る方にお話を聞かせていただいた機会にも、多くの大学が総合型選抜入試が一般化する方向で動いているとの話も伺いました。

大学入試が変わることで高校教育のあり方、高校受験や中学受験にもおのずとその影響は派生してきますので、ここから数年間で、子どもたちの教育現場における「質」の変化には注目が集まってくることが予想されます。

受験の変化は一つの事例に過ぎません。

しかし、今後の社会を生き(抜い)ていくために必要な力が変化していくことは間違いありません。

各教育機関はその力がいったい何なのか、さらにその力を身につけてもらうためにはどのような学びを提供するのか、について日々検討を進めていることでしょう。

ここで「農園地」の話題に戻ります。

この「農園地」は、現在の混沌とする教育という枠の中で迷ったり、悩んだりする子どもや大人たちの受け皿にになるのではないかと考えています。

大学をはじめとする受験という一つの「社会的な選別指標」がどうなろうとも、その先に出ていく社会には、畑のように思い通りにいかないことも多く存在し、気候や自然のように変数が存在するものです。
(さらにAIが台頭する未来では人間がわざわざ頭や手を動かさずとも仕事ができてしまう未来すらも予測されます)

どのような環境下にあっても、自分たちで自分たちなりに価値を見出し、動き続け、楽しみながら取り組んでいくというエネルギーが必須になるだろうと考えます。

そのエネルギーを培うための学びの機会は、今後の社会がいかなる方向へ変化しても非常に重要になることでしょう。

農園地は、「自由に遊ぶ」という、現代を生きる私たちにとって、実は難しい問いを与えてくれます。

農園地という「自由」な場所の中で、自らの目と感覚で見出した価値、発見した感性を日常生活に持ち帰っていただくとき、混沌とする社会の中で「きっと大丈夫だ」と自分の根底を支えるエネルギーを感じていただけるのではないかと思っています。

農園地の閉園まぎわ、その日の自分にとって「特別な場所・モノ・こと」をカメラで残す。自分の「視点」を大切に蓄積し、残していく。



クレイジータンクでは常に「次世代のために」を大きなテーマとして仕事をしています。

保けん野菜というサービスは、これからの時代を生きる子どもたち(と大人たち)に手渡してあげられるもの、伝えてあげられるものを、沢山詰め込むことができるOSのようなサービスとして日々成長しています。

農園地や「子どもやさいけんきゅうかい」をはじめ、これからも確かな糧になるような企画を、チーム全体で育てていきたいと考えています。


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