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クレイジータンク通信vol.215 『「変わらないものを見つめよう」』
クレイジータンク通信(通称:クレタン通信)は、2020年7月よりスタートし、現在まで毎週つづいている「クレタンの今」をお届けする2000-3000字程度の通信です。2021年10月までは、クレタン関係者やファンクラブの方、十数名の方に限定的にお送りしてきました。しかし購読者の皆さまからのフィードバックもあり、2021年10月下旬より、有料にてnote公開を行うことになりました。さらに、2023年10月からは、試験的に無料公開をスタートすることにいたしました。毎週、クレタンが何をしているか、また、何を考え行動しているのかについてお伝えしていく場です。クレタンは常に未来に向かって自分たちが「挑戦をつづける当事者」になることを大切にしています。変化する社会を生きるみなさまにとって、挑戦へのきっかけや原動力となれば幸いです。気になったときにふと立ち寄ってみてください。
クレイジータンク通信vol.215
台風10号の発生以降、日本各地で激しい雨が続いています。降り続く雨により、思わぬ場所が危険な場所になることもあります。各地の皆さん、引き続きどうぞお気をつけて過ごしてください。
さて、今週の通信では…
クレイジータンクメンバーの子どもたちが、いよいよ長い(?)夏休みを終え新学期になり、学校へと登校していきましたが、学校という彼らにとっての社会の中で様々な想いを抱え日々生活するにあたり、ストレスや不安を感じる時は「これを大切にしてごらん」と話している言葉があります。その言葉をご紹介しながら、変化のスピードが凄まじく速い現代を生きるわたしたちが大切にすべき「軸」について書いてみました。
ぜひお読みください。
【「変わらないものを見つめよう」】
先週から今週にかけ学生の夏休みが終わり、新学期がスタートしている子どもたちが多いことでしょう。クレイジータンク内でも、この1ヶ月は、メンバーの子どもたちが夏休み中であったため、打ち合わせでは、よく子どもたちの宿題の話や夏休みの過ごし方などの話題が挙がっていました。
新学期がスタートすると、子どもたちは、再度、学校のリズムに身体を慣らし、日々の学校生活の中でさまざまな体験を蓄積していきます。
集団生活ということもあり、家のように思い通りにならないことや納得がいかないことも毎日のように多かれ少なかれ経験することでしょう。子どもたちにとっては、社会生活の経験を積みながら大人へと成長していく適切で大切な過程ではありますが、その都度、負荷がかかったり悩んだりすることも発生します。
そうした時に、クレタンメンバー内でも大切にしている言葉を子どもたちにかけるようにしています。
「変わらないものをちゃんと見よう」
という言葉です。
子どもたちにとっては学校という社会の中で、日々様々な変化に適応を求められています。授業内容もさることながら、学校行事や、クラス内での出来事、友人との関係など、日々さまざまな出来事が絶え間なく降り注ぐように起き、変化しないものというのは、むしろ無いに等しいでしょう。
「変化」には当然、大小ありますが、ストレスがつきものです。
だからこそ、そういう時には「変化しないもの」「変わらないもの」を見つめることで、一旦、心の中に安心を取り戻し、自分の状態を落ち着かせることが大切だと子どもたちに伝えるようにしています。
たとえば、子どもたちを例にすると「変わらないもの」として頭に浮かびやすいのは、「家族の存在」や「自分が大好きなものやコト」などでしょうか。
学校で嫌なことがあっても「家に帰れば大好きな家族がいる、と思うことで不思議と、大丈夫、と思えるんだ」、と子どもたちから話をされましたことがありました(学校にいる間、家族を思い出して寂しくなることもある、とも…)。そのように自分自身の心に平穏を取り戻しながら、日々子どもたちなりに様々な負荷やストレスと対峙し、成長しているのだと思います。
さて、ここまで小学生の子どもたちを例に出させていただきましたが、これは大人のわたしたちにもそっくりそのまま当てはまる話でもあります。
改めて、上記の内容を、子どもではなく大人に置き換えて読んでいただくと、ご自身の日々の姿とも重なる部分があるのではないか、と思います。
現在は特に、日々の社会変化スピードは、数年前と比較して圧倒的に早まっています。昨日までは「これが最新だ」と言われていたような技術が、一夜にして刷新されることがあったり、去年までは「この仕事に1週間かかっていた」ということが生成AIの登場によりものの数時間でできるようになったり、といった状態が社会の至るところで起こっています。
仮に「人間の仕事はAIがほぼこなせるようになる未来」までは具体的にイメージできないよ、という方でも、この日々の社会の変化スピードの中に身を置いているだけで自然と誰もが「高速変化の時代の経験者」であるため、自覚する間もなくストレスや漠然とした不安を感じていても可笑しくはない状況です。
その漠然とした不安感に対して、自分なりの「自分にとって変わらないもの」をしっかり持っていることが処方箋になる、とわたしたちは考えています。
「自分がオタク的に好きなもの」であってもいいですし、「これだけは!と決めている自分の習慣」でもいいですし、「自分にとっての大切な人」でもよいのです。
高速に変わりゆく中でも(だからこそ)自分にとって変わらないものを心にしっかり持ち、自分の不安感と共存しながら生きる術を身につけていくことが大切なのではないかと考えています。
皆さんも今一度、自分にとって変わらない大切なものを改めて自分の中の「軸」として見つめなおしてみてはいかがでしょうか。