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年末足が臭かった男が年始大掃除をした話
こんなこと言いたくはなかったですが、年末の私は足が臭かった。みんなが我慢していただけでほんとは1年を通して臭かったのかもしれないがそんなことは今言われてもわからない。臭いの元が足なのか靴なのか靴下なのかわからないがとにかく臭すぎて、急いでドンキに靴と靴下を買いに行ったぐらいに、臭かった。
靴を1足しか持っていない。しかもその靴を12時間ぐらい履いてしまう日があった。そりゃあね。蒸れるし。臭いもキツくなりますよね。穴が開くまで履いて、穴が開いたら次の1足を買うという。いままでそれでどうにかなってたんですよ。確かに家に帰って靴を脱いだら蒸れていた臭いがしますから、やべぇ~外では靴脱げないなぁ~とかにはなってましたけど。ただ今回はね。靴履いてるのに臭いがすごかったので。もうこだわりとかどうとか言ってる場合じゃないですよ。
なんでそうなるまで放置してしまうのか。忙しいからです。正確には忙しいふりをしているからです。要は自分を大事にしたくないからです。セルフネグレクトというらしいです。なんにでも名前がついてなんでも言い訳にできるから便利な時代ですよね。ズボラって言えばいいだけなんですよ。
23歳までの自分はそれでよかったです。自分が嫌いで自分を蔑ろにして死を待つだけの暮らしでも。ただ社会に出たらそうはいきません。風呂をキャンセルすれば異臭を放ち共に仕事をする相手に不快感を与えてしまいますし、栄養の偏った食事をして免疫力を落としてしまえばすぐに体調を崩してしまい共に仕事をする相手に余計な負担をかけてしまいます。もはや一人で生きているなんて強がりは言えません。誰かと生きている自覚をしたのがちょうど今の職場で働き始めたころで、どうすればいいかを知り始めたのがここ半年ぐらいです。多分この半年がなかったら靴を買いに行くとか、そんな発想にすらならなかったと思います。
足の臭い男として2024年を終えてしまい、元日は昼前まで酒を飲み、明治神宮で買った御神酒で軋む頭を抱えながら、オキシクリーンを買いに行きました。異臭を放つアディダスのスニーカーをオキシ漬けデストロイヤーしてやるためです。ついでに靴下たちも漬け込み。漬け込まれている間、東西ドリームネタ合戦を見ながら少しの刺身と板わさで追加の日本酒で束の間の雑な贅沢を味わうことで元日を消費し、2日から本格的に大掃除を始めました。忙しいことを理由に掃除をしていなかったのであれば、なんの予定もない正月休みは忙しくないので、掃除ができます。とりあえず靴を洗い、洗濯をぶん回します。床に物がなくなっていくと、カーペーットもしばらく洗っていないことに気づきました。こたつ布団についてたやつ。やったるか。バサッとはがしてこいつもオキシ漬けデストロイヤー。その間に洗濯を回しては徒歩30秒のところにあるコインランドリーに乾燥機をかけに行くこと3回。机の上も片付けつつ、今なら何でも捨てられる気がする、といらないものをいくつか捨てました。明けて3日はついにカーペットを洗濯機へ。3回ほど水を替えつつ漬け込み、洗濯機の漬け込み洗いモードと毛布モードで計2回洗濯し、乾燥機にかけたカーペットを敷けば、部屋がちょっと明るくなりました。服を畳んでいるうちに自分はなぜこんなにTシャツを持っているのにダサいんだろうとか、余計なことを考えたりしそうになった。
忘れたふりをしたキッチンも磨きました。2年前の年末、あんこから「こんな部屋でクリスマスを過ごしたくないので、私が掃除をします」と宣言され、いくつか掃除用品を買ってくれていたのを(時を経て)発見し、焦げ付いたコンロを磨き、べた付いたコンロ周りを磨き、ヌメついたシンクを磨き。キッチンがちょっと明るくなりました。
部屋にあるすべての布製品を漬け込んだバスタブも、洗面台も、その周りも、トイレも磨きました。本当は年末にやらないといけないんだろうけど、まぁその「忙しかった」ので。はい。言わずもがなバスルームがちょっと明るくなりました。
各エリアがちょっとずつ明るくなった部屋で、2025年を始めることになりました。数年に一度訪れる掃除欲求を満たしたため、この後部屋が崩壊する未来しか残ってはいませんが、まだギリギリ大丈夫です。もう臭くない足でどうにか頑張って生きていこうと思います。2025年もよろしく。