思いがけずハマってしまった一昔前のラブ・コメディ:『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズ1・2巻の感想
ここ最近読んで、思わずハマってしまった本、ヘレン・フィールディング著『ブリジット・ジョーンズの日記』と、その2巻目である『ブリジット・ジョーンズの日記:キレそうなわたしの12ヶ月』。
一昔前の、イギリスの大人の女性向けラブコメディー。私は観ていないけど、映画化もされた。
とても失礼ながら、「ちょっとバカらしい感じの本」を読みたいという気持ちで、このシリーズを読み始めた。
『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズは、全部で4巻出ている。
今は、3巻目を読み始めたところ。
一時期人気になったけっこう有名な本だし、「誰得」というやつなのかもしれないが、今回は最初の1・2巻の感想を書こうと思う。
写真は、1巻目の『ブリジット・ジョーンズの日記』と2巻目の『ブリジット・ジョーンズの日記:キレそうなわたしの12か月』上下巻、共に2015年に出版、角川文庫。
ストーリーは、パッと見は冴えない30代女性ヒロイン、ブリジット・ジョーンズの日記形式で書かれている。ブリジットの仕事や恋、友人や両親との関わりなどが描かれながら物語が進んでいく。
このブリジットの日常がすごく面白くて、ハマってしまった。
私個人の感想だが、毎日色々ありながらも、一生懸命に生き抜いている大人女性に(私はヘタレなので自分がそうだというつもりはないが)、暖かい笑いと、勇気と、エネルギーを注いでくれる本だと思う。
ブリジットや、周りの友人や家族たちのドタバタぶりは、常にハラハラして、ユーモラスでおかしくて、吹き出してばかりだった。
ブリジットや彼女の親友たちは、独り身であったり、女性であるがゆえの悩みやしがらみ、ハラスメント、上手くいかない恋、その他もろもろのトラブルに、傷つき、打ちのめされながらも、エネルギッシュに前向きに毎日を生きている。そんな彼女たちの姿を追ううちに、何だか私の中にも湯水のようにエネルギーが湧いてきて、心が回復していくみたいな感覚になった。
特に、超絶なドジだけど(失礼)前向きで、周りの人への愛にあふれたヒロイン、ブリジットには、私は本当に元気をもらった。私自身の日常の落ち込みも涙も、笑いに変わる気がしてくるぐらいだった。
ブリジットを取り巻く、呑んだくれてダメになったりするけど魅力的な親友シャロンとジュード、ユーモアのセンス抜群でゲイの親友トム、子育てに夫婦関係にと奮闘中の友人マグダ、マグダの娘の少女コンスタンス、そして超優秀だけどちょっとヘンな弁護士男性、マーク・ダーシーも最高。
ダイエットや禁煙、禁酒が課題であるブリジットは、毎日の日記ごとに、自分の体重や吸ったタバコの数、飲んだお酒の単位を赤裸々に記録していて、それもリアルで面白い。
まだスマホが普及する前に出た本なので、人々の間で主流の連絡手段が電話やファクスなのが時代を感じさせる。でも、違和感なく読めたし、電話って、何だか人と人との距離が近くて、慣れると楽しいのかもと思った。
調子に乗って読み始めた『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズ3巻目は、初っ端から、色んな意味で衝撃的で、心動かされる展開になっている。
心の中でエールを送りながら、ブリジットを追っている。